“既望”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きぼう66.7%
きばう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時は既望きぼうの夜で、珍らしいほどにれた空の興に浮かれて月を観る人が無かろうはずはないが、月といっても今宵に限ったことはない。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
既望きぼうの月が冴えた光を送って来た。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
おとらが死んでから第十三日が八月既望きばうである。「十五夜」の詩の註には「半月前喪姪孫女」と云つてある。牀頭の小珠が此おとらであることは固より疑を容れない。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)