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奉公
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ほうこう
ふりがな文庫
“
奉公
(
ほうこう
)” の例文
お
花
(
はな
)
が、
東京
(
とうきょう
)
へ
奉公
(
ほうこう
)
にくるときに、
姉
(
ねえ
)
さんはなにを
妹
(
いもうと
)
に
買
(
か
)
ってやろうかと
考
(
かんが
)
えました。
二人
(
ふたり
)
は
遠
(
とお
)
く
離
(
はな
)
れてしまわなければなりません。
赤いえり巻き
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
曾祖母
(
ひいばあ
)
さん、
祖父
(
おぢい
)
さん、
祖母
(
おばあ
)
さん、
伯父
(
おぢ
)
さん、
伯母
(
おば
)
さんの
顏
(
かほ
)
から、
奉公
(
ほうこう
)
するお
雛
(
ひな
)
の
顏
(
かほ
)
まで、
家中
(
うちぢう
)
のものゝ
顏
(
かほ
)
は
焚火
(
たきび
)
に
赤
(
あか
)
く
映
(
うつ
)
りました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
その一つは鹿児島県の南の島、
奄美大島
(
あまみおおしま
)
で採集せられたもの、
雀
(
すずめ
)
と
啄木鳥
(
きつつき
)
との姉妹は
奉公
(
ほうこう
)
に出ていて、家に年とった親をのこしていた。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
お
針屋
(
はりや
)
へやってくれるん。そして十八になったら
大阪
(
おおさか
)
へ
奉公
(
ほうこう
)
にいって、月給みんな、じぶんの着物買うん。うちのお母さんもそうしたん
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
掛一
體
(
たい
)
志操
(
こゝろざし
)
宜
(
よろ
)
しからぬ者に付同惡と
存
(
ぞんじ
)
殊
(
こと
)
に
仇討
(
あだうち
)
の
節
(
せつ
)
妨
(
さまた
)
げ致し候故
是非
(
ぜひ
)
なく
疵
(
きず
)
を付候と申ければして又其方
敵討
(
かたきうち
)
致
(
いた
)
さん爲に遊女
奉公
(
ほうこう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
話
(
はな
)
さないでもお
前
(
まへ
)
は
大抵
(
たいてい
)
知
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
るだらうけれど
今
(
いま
)
の
傘屋
(
かさや
)
に
奉公
(
ほうこう
)
する
前
(
まへ
)
は
矢張
(
やつぱり
)
己
(
お
)
れは
角兵衞
(
かくべゑ
)
の
獅子
(
しゝ
)
を
冠
(
かぶ
)
つて
歩
(
ある
)
いたのだからと
打
(
うち
)
しをれて
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
汝
(
われ
)
こと
奉公
(
ほうこう
)
にやれば
其
(
そ
)
の
錢
(
ぜね
)
で
俺
(
お
)
ら
借金
(
しやくきん
)
も
無
(
な
)
くなるし、よきことだつて
輕業師
(
かるわざ
)
げでも
出
(
だ
)
しつちめえばそれこそ
樂
(
らく
)
になつちあんだが
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
昔、大阪の町へ
奉公
(
ほうこう
)
に来た男がありました。名は何と云ったかわかりません。ただ
飯炊奉公
(
めしたきぼうこう
)
に来た男ですから、
権助
(
ごんすけ
)
とだけ伝わっています。
仙人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
あの
嫉妬家
(
やきもちやき
)
に
奉公
(
ほうこう
)
するのはよしゃれ。
彼奴
(
あいつ
)
の
制服
(
しきせ
)
は
青白
(
あをじろ
)
い
可嫌
(
いや
)
な
色
(
いろ
)
ぢゃゆゑ、
阿呆
(
あはう
)
の
外
(
ほか
)
は
誰
(
た
)
れも
着
(
き
)
ぬ、
脱
(
ぬ
)
いでしまや。……おゝ、ありゃ
姫
(
ひめ
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
この下女はもと
由緒
(
ゆいしょ
)
のあるものだったそうだが、
瓦解
(
がかい
)
のときに
零落
(
れいらく
)
して、つい
奉公
(
ほうこう
)
までするようになったのだと聞いている。だから
婆
(
ばあ
)
さんである。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
しかしそちも言うとおり、弱年の者じゃから、何かひとかどの
奉公
(
ほうこう
)
をいたしたら、それをしおに助命いたしてつかわそう
佐橋甚五郎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
ぼくは
奉公
(
ほうこう
)
はしたくありません。奉公するとパリにじっとしていなければならないし、そうすると二度ともうあなたがたに会うことができません。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
だがかの女らの友だちは、ケートと
愛称
(
あいしょう
)
した。ケートは二十年ちかくもニューヨークの
富豪
(
ふごう
)
、ベンフヒールド氏の家に
奉公
(
ほうこう
)
して
女執事
(
おんなしつじ
)
をつとめた。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
おめえの
奉公
(
ほうこう
)
さきも、ちゃあんとわかってる。だがな、いいか、三日たったら、きっと
金
(
かね
)
をもらうぞ。
約束
(
やくそく
)
をまもらなかったら、ただではおかねえぞ。
うまい商売
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
其爲
(
そのため
)
に
亞尼
(
アンニー
)
は
一人
(
ひとり
)
淋
(
さび
)
しく
家
(
いへ
)
に
殘
(
のこ
)
されて、
遂
(
つひ
)
に
私
(
わたくし
)
の
家
(
いへ
)
に
奉公
(
ほうこう
)
に
出
(
で
)
る
樣
(
やう
)
になつたのですが、
御存
(
ごぞん
)
じの
通
(
とう
)
り、
極
(
ご
)
く
正直
(
しやうじき
)
な
女
(
をんな
)
ですから、
私共
(
わたくしども
)
も
目
(
め
)
をかけて
使
(
つか
)
つて
居
(
を
)
る
内
(
うち
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
千助
(
せんすけ
)
の
順
(
じゆん
)
に
杯
(
さかづき
)
が
𢌞
(
まは
)
つて
來
(
き
)
た
時
(
とき
)
、
自分
(
じぶん
)
國許
(
くにもと
)
の
事
(
こと
)
に
擬
(
なぞら
)
へて、
仔細
(
しさい
)
あつて、
世
(
よ
)
を
忍
(
しの
)
ぶ
若
(
わか
)
ものが
庄屋
(
しやうや
)
の
屋敷
(
やしき
)
に
奉公
(
ほうこう
)
して、
其
(
そ
)
の
妻
(
つま
)
と
不義
(
ふぎ
)
をする
段
(
だん
)
、
手
(
て
)
に
取
(
と
)
るやうに
饒舌
(
しやべ
)
つて
片しぐれ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それゆえ母はわずか二三年、多くも四年ほど新町に
奉公
(
ほうこう
)
しただけで、じきに津村家へ
嫁
(
とつ
)
いだことになる。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
奥
(
おく
)
からの
声
(
こえ
)
は、この
春
(
はる
)
まで十五
年
(
ねん
)
の
永
(
なが
)
い
間
(
あいだ
)
、
番町
(
ばんちょう
)
の
武家屋敷
(
ぶけやしき
)
へ
奉公
(
ほうこう
)
に
上
(
あが
)
っていた。
春信
(
はるのぶ
)
の
妹
(
いもうと
)
梶女
(
かじじょ
)
だった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
故郷の京都へ
舞
(
ま
)
い戻り、あちこち
奉公
(
ほうこう
)
したが、英語の読める
丁稚
(
でっち
)
と
重宝
(
ちょうほう
)
がられるのははじめの十日ばかりで、背中の刺青がわかって、たちまち追い出されてみれば
競馬
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
赤猪子
(
あかいのこ
)
はたいそう喜んで、それなりお
嫁
(
よめ
)
にも行かないで、一心にご
奉公
(
ほうこう
)
を待っておりました。しかし
宮中
(
きゅうちゅう
)
からは、何十年たっても、とうとうお
召
(
め
)
しがありませんでした。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
書林
(
ほんや
)
の
小僧
(
こぞう
)
が
怒
(
おこ
)
つて、あんな
吝嗇
(
しみつたれ
)
な
奴
(
やつ
)
はありやアしない、
己
(
おれ
)
が
行
(
ゆ
)
く
度
(
たび
)
に
使賃
(
つかひちん
)
を
呉
(
く
)
れた事がない、自分の
家
(
うち
)
ならばもう
行
(
ゆ
)
きやしないと思つても、
奉公
(
ほうこう
)
の
身
(
み
)
の
上
(
うへ
)
だから
仕方
(
しかた
)
がなく
西洋の丁稚
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そして、それができあがったとき、親方から、ながかった
奉公
(
ほうこう
)
のおひまをいただきました。
名なし指物語
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
新吉は、両親がなく、たった一人の姉さんは東京のおじさんの家へ
奉公
(
ほうこう
)
に行ってしまい、自分は小学校へ二年ほどかよったきりで、この鍛冶屋の
丁稚
(
でっち
)
になってしまったのです。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
それが、小学校を出て
奉公
(
ほうこう
)
をする様になった当時は、一時
止
(
や
)
んでいたのだけれど、どうしたものか二十歳を越してから又再発して、困ったことには、見る見る病勢が
募
(
つの
)
って行くのであった。
夢遊病者の死
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
一年と
定
(
さだ
)
めたる
奉公人
(
ほうこうにん
)
の
給金
(
きうきん
)
は十二箇月の
間
(
あひだ
)
にも十兩、十三
箇
(
か
)
月の
間
(
あひだ
)
にも十兩なれば、一
箇
(
か
)
月はたゞ
奉公
(
ほうこう
)
するか、たゞ
給金
(
きうきん
)
を
拂
(
はら
)
ふか、
何
(
いづ
)
れにも一
方
(
ぽう
)
の
損
(
そん
)
なり。
其外
(
そのほか
)
の
不都合
(
ふつがふ
)
計
(
かぞふ
)
るに
遑
(
いとま
)
あらず。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
叔母が時々、二
月
(
つき
)
も三
月
(
つき
)
も家にいなくなったのを私は覚えている。そして、それは後からきいたことではあるが、叔母が父を
遁
(
のが
)
れて
独
(
ひと
)
りこっそりと他人の家に
奉公
(
ほうこう
)
に行っていたのであった。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
おまえの
母
(
おっか
)
さんはおいらが甲府へ逃げてしまって
奉公
(
ほうこう
)
しようというのを止めてくれたけれども、
真実
(
ほんと
)
に
余所
(
よそ
)
へ出て奉公した方がいくらいいか知れやしない。ああ家に居たくない、居たくない。
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「——皆、あまり働かないで、
怠
(
なま
)
けたり、ずる寝をしたがる傾きがあるが、戦争に勝てば、いくらでも休めるじゃないか、
奉公
(
ほうこう
)
するのも、今をのぞいて何時奉公するんだ、と隊長は言われました」
桜島
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
『ぼろ
着
(
き
)
て
奉公
(
ほうこう
)
』
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
地下
(
ちか
)
なお
奉公
(
ほうこう
)
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
家
(
うち
)
にいては、なんのためにもならぬから、いいとこをさがして、
奉公
(
ほうこう
)
なさい。そして、お
友
(
とも
)
だちに、まけないようにしなければならぬ。
子供はばかでなかった
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
忍び出夜に
紛
(
まぎ
)
れて千住の方へと行たりけり此左仲は
元
(
もと
)
下總
(
しもふさ
)
銚子在
(
てうしざい
)
の百姓の悴なりしが江戸へ出て御旗本を
所々
(
しよ/\
)
渡り
侍士
(
さぶらひ
)
を勤め夫より用人
奉公
(
ほうこう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
父
(
とう
)
さんの
幼少
(
ちひさ
)
な
時分
(
じぶん
)
にはお
家
(
うち
)
にお
雛
(
ひな
)
といふ
女
(
をんな
)
が
奉公
(
ほうこう
)
して
居
(
ゐ
)
まして、
半分
(
はんぶん
)
乳母
(
うば
)
のやうに
父
(
とう
)
さんを
負
(
おぶ
)
つたり
抱
(
だ
)
いたりして
呉
(
く
)
れたことを
覺
(
おぼ
)
えて
居
(
ゐ
)
ます。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
從來
(
じうらい
)
彼
(
かれ
)
が
遠
(
とほ
)
く
奉公
(
ほうこう
)
に
出
(
で
)
て
居
(
ゐ
)
て
幾
(
いく
)
らでも
慰藉
(
ゐしや
)
の
途
(
みち
)
を
發見
(
はつけん
)
して
居
(
ゐ
)
たのは
割合
(
わりあひ
)
に
暖
(
あたゝ
)
かな
懷
(
ふところ
)
を
殆
(
ほと
)
んど
費
(
つひや
)
しつゝあつたからである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
いまさらよそのうちに
奉公
(
ほうこう
)
するよりも、わたしにはこの
流浪
(
るろう
)
の旅がずっと自由で気楽なばかりでなく、エチエネットや、アルキシーやバンジャメン
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
元二
(
げんじ
)
の
順
(
じゆん
)
に
杯
(
さかづき
)
も
𢌞
(
まは
)
つて
來
(
き
)
た
時
(
とき
)
、
自分
(
じぶん
)
國許
(
くにもと
)
の
事
(
こと
)
に
懲
(
こ
)
りて
仔細
(
しさい
)
あつて、
世
(
よ
)
を
忍
(
しの
)
ぶ
若
(
わか
)
ものが
庄屋
(
しやうや
)
の
屋敷
(
やしき
)
に
奉公
(
ほうこう
)
して、
其
(
そ
)
の
妻
(
つま
)
と
不義
(
ふぎ
)
をする、なかだちは、
婦
(
をんな
)
が
寵愛
(
ちようあい
)
の
猫
(
ねこ
)
で
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ある
水車
(
すいしゃ
)
ごや
(1)
に、
粉
(
こな
)
ひきのおじいさんが住んでいました。おじいさんのとこには、おかみさんもいず、子どももなく、若いものが三人
奉公
(
ほうこう
)
しているだけでした。
かわいそうな粉ひきの若いものと小猫
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
他所
(
よそ
)
の
口
(
くち
)
を
探
(
さが
)
せとならば
足
(
あし
)
は
惜
(
を
)
しまじ、
何
(
いづ
)
れ
奉公
(
ほうこう
)
の
秘傳
(
ひでん
)
は
裏表
(
うらおもて
)
と
言
(
い
)
ふて
聞
(
き
)
かされて、さても
恐
(
おそ
)
ろしき
事
(
こと
)
を
言
(
い
)
ふ
人
(
ひと
)
と
思
(
おも
)
へど、
何
(
なに
)
も
我
(
わ
)
が
心
(
こゝろ
)
一つで
又
(
また
)
この
人
(
ひと
)
のお
世話
(
せわ
)
には
成
(
な
)
るまじ
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
殆
(
ほと
)
んどひといきに、二三
日前
(
にちまえ
)
に
奉公
(
ほうこう
)
に
来
(
き
)
た八
歳
(
さい
)
の
政吉
(
まさきち
)
から、
番頭
(
ばんとう
)
の
幸兵衛
(
こうべえ
)
まで、やけ
半分
(
はんぶん
)
に
呼
(
よ
)
びながら、
中
(
なか
)
の
口
(
くち
)
からあたふたと
駆
(
か
)
け
込
(
こ
)
んで
来
(
き
)
た
徳太郎
(
とくたろう
)
は、
髷
(
まげ
)
の
刷毛先
(
はけさき
)
に
届
(
とど
)
く
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「先生、ぼく、あしたの晩、大阪へ
奉公
(
ほうこう
)
にいきます。学校は主人が夜学へやってくれます」
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
兄
(
あにき
)
もねえもんだ、
兄
(
あにき
)
(
狸
(
たぬき
)
)の
腹鼓
(
はらつゞみ
)
が聞いて
呆
(
あき
)
れると
吐
(
ぬか
)
しやアがるから、やい
此
(
こ
)
ン
畜生
(
ちくしやう
)
、
手前
(
てめえ
)
は
懶惰者
(
なまけもん
)
でべん/\と遊んでゐるから、
何処
(
どこ
)
へ
奉公
(
ほうこう
)
に
遣
(
や
)
つたつて置いてくれる者もないから
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
もはやこんな
老婆
(
ろうば
)
になりましたので、もとよりご
奉公
(
ほうこう
)
には
堪
(
た
)
えられませんが、ただ私がどこまでもおおせを
守
(
まも
)
っておりましたことだけを申しあげたいと存じましてわざわざおうかがいいたしました
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
そして、もう
奉公
(
ほうこう
)
に
出
(
で
)
るには、あまり
年
(
とし
)
をとってしまったので、
自分
(
じぶん
)
は、
村
(
むら
)
に
残
(
のこ
)
って
圃
(
たんぼ
)
に
出
(
で
)
て、くわをとって
働
(
はたら
)
くことにいたしました。
赤いえり巻き
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
與吉
(
よきち
)
が三つに
成
(
な
)
つたのでおつぎは
他
(
よそ
)
へ
奉公
(
ほうこう
)
に
出
(
だ
)
すことに
夫婦
(
ふうふ
)
の
間
(
あひだ
)
には
決定
(
けつてい
)
された。
其
(
そ
)
の
頃
(
ころ
)
十五の
女
(
をんな
)
の
子
(
こ
)
では一
年
(
ねん
)
の
給金
(
きふきん
)
は
精々
(
せい/″\
)
十
圓
(
ゑん
)
位
(
ぐらゐ
)
のものであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
するとあの人が
先
(
せん
)
におよめに来るまえに
奉公
(
ほうこう
)
していたおくさんが、エジプトへ行くというので、そのおくさんにたのんで子どもの
乳母
(
うば
)
にしてもらった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
渡世としお
三婆々
(
さんばゝ
)
と
呼
(
よば
)
れたり娘も
追々
(
おひ/\
)
成長
(
せいちやう
)
して
容貌
(
きりやう
)
も可なりなるにはや年頃に
成
(
なれ
)
ば手元に
置
(
おく
)
も爲によからじ
何方
(
いづかた
)
へ成とも
奉公
(
ほうこう
)
に
出
(
いだ
)
さんと口入の
榎本屋
(
えのもとや
)
三藏を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
そこで、女の子は思いきっておばあさんのいうことをきいて、このうちに
奉公
(
ほうこう
)
することにしました。
ホレおばあさん
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
そうでもござんしょうが、
市
(
いち
)
どんこそ
災難
(
さいなん
)
だ。
何
(
な
)
んにも
知
(
し
)
らずにお
供
(
とも
)
に
来
(
き
)
て、おせんに
遭
(
あ
)
ったばっかりに、
大事
(
だいじ
)
な
奉公
(
ほうこう
)
をしくじるなんざ、
辻占
(
つじうらない
)
の
文句
(
もんく
)
にしても
悪過
(
わるす
)
ぎやさァね。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
ましてや
此
(
この
)
大島田
(
おほしまだ
)
に
折
(
をり
)
ふしは
時好
(
じこう
)
の
花簪
(
はなかんざし
)
さしひらめかしてお
客
(
きやく
)
を
捉
(
と
)
らへて
串談
(
じようだん
)
いふ
處
(
ところ
)
を
聞
(
き
)
かば
子心
(
こゞころ
)
には
悲
(
かな
)
しくも
思
(
おも
)
ふべし、
去年
(
きよねん
)
あひたる
時
(
とき
)
今
(
いま
)
は
駒形
(
こまかた
)
の
蝋蠋
(
ろうそく
)
やに
奉公
(
ほうこう
)
して
居
(
ゐ
)
まする
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
私はただその
気高
(
けだか
)
い
艶麗
(
あでやか
)
な人を、今でも神か仏かと、思うけれど、
後
(
あと
)
で考えると、先ずこうだろうと、思われるのは、
姥
(
うば
)
の娘で、
清水谷
(
しみずだに
)
の温泉へ、
奉公
(
ほうこう
)
に出ていたのを、祭に
就
(
つ
)
いて
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“奉公”の意味
《名詞》
奉 公(ほうこう)
朝廷、国家権力、武家や商家などに仕えること。
(出典:Wiktionary)
“奉公”の解説
奉公(ほうこう)とは、国家や朝廷のために一身をささげて尽くすこと。転じて、特定の主君・主人のために尽くすことも指す。
(出典:Wikipedia)
奉
常用漢字
中学
部首:⼤
8画
公
常用漢字
小2
部首:⼋
4画
“奉公”で始まる語句
奉公人
奉公口
奉公住
奉公先
奉公中
奉公仕
奉公請
奉公易
奉公袋
奉公一心