“ほうこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ホウコウ
語句割合
彷徨40.9%
咆哮21.0%
奉公17.8%
方向6.0%
芳香3.2%
方嚮2.1%
咆吼1.8%
封侯0.7%
豊公0.7%
保孝0.4%
(他:15)5.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
過去と称する盲目の巨大な土竜もぐら彷徨ほうこうするのが暗黒の中に透かし見らるる、広大なる土竜もぐらの穴であって
——そして広場を彷徨ほうこうする彼らのキリストは恐ろしく饒舌じょうぜつで、世間的良心批判のごく機微な点にまで通じていた。
その物凄い咆哮ほうこうするかのように、流れるような雨脚とともに、雷鳴は次第次第に天地の間に勢を募らせていった。
(新字新仮名) / 海野十三(著)
口惜し涙の下に二昼夜の間沈潜していた嫉妬と憤怒とが、今や、すさまじい咆哮ほうこうとなって弱き夫の上に炸裂したのである。
南島譚:02 夫婦 (新字新仮名) / 中島敦(著)
おばあさんからわかれて、五、六へだたった、あるむら奉公ほうこうにいかなければならなくなりました。
木に上った子供 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あるやすみのに、正吉しょうきちは、まえ奉公ほうこうしていた、箔屋はくやたずねました。
心の芽 (新字新仮名) / 小川未明(著)
いそいで、その方向ほうこうへいきかけましたが、五、六もいくと、きゅうにおもいとまって、もどりかけました。
道の上で見た話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
少女しょうじょは、くらそとほうして、まち方向ほうこうをおじいさんにおしえました。
三月の空の下 (新字新仮名) / 小川未明(著)
家の中に入ると、不思議とあの変な臭気は薄れた。そしてそれに代って、ひどく鼻をつくのが消毒剤のクレゾール石鹸液の芳香ほうこうだった。
蠅男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
鼻には、彼女の肉体の持っている芳香ほうこうが、ほのぼのと何時までも、漂っていた。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
そして、方嚮ほうこうを東南に取り、いわば四方から湖に囲まれたという姿の、Rigiリギ の山上に一夜泊ろうとしたのであった。
リギ山上の一夜 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
庸三は車の動く方嚮ほうこうを見澄まし、少し間をおいてから下へおりて行ったが、外へ出てみた時には、荷車はすでに水道橋から一つ橋へ通う大道路を突っ切っていた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「うわゥ、うわゥ」と奇妙な声で咆吼ほうこうしながら、首を振り腰をひねって、しきりに前庭を遊曳ゆうえいする様子。
カークも、大湿林の咆吼ほうこうをよぶ狂風を感じはするが……、死をして、不侵地悪魔の尿溜をきわめようなどとは、夢にもさらさら思わないことだった。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
かつては封侯ほうこうをも得たその老将がいまさら若い李陵ごときの後塵こうじんを拝するのがなんとしても不愉快だったのである。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
いよいよ誓って、彼の勲功を帝に奏し、わざわざ朝廷の鋳工ちゅうこう封侯ほうこうの印をさせた。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これ皆様みなさま御案内ごあんないのことでござりますが、其時そのとき豊公ほうこう御寵愛ごちようあいかうむりました
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
こんな具合でしたから高橋の本誓寺という寺の和尚などは、寒月氏が基督信者とはどういうわけだろう、といって不思議にしていましたが、自分のは豊公ほうこうがイエズス教に入って、それを仲介者として外国の智識を得たように、宗教そのものよりも、それにって外人の趣味に接しようとしてるのです。
我が宗教観 (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
岡本况斎、名は保孝ほうこう、通称は初め勘右衛門かんえもん、後縫殿助ぬいのすけであった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
正親町おおぎまち天皇の時、じゅ五位じょう岡本保晃ほうこうというものがあった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
耳もろうするばかりのその怒号、吼哮ほうこう
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
弟は劉理りゅうり、字は奉孝ほうこうという。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「哀しいかな郭嘉かくか。痛ましい哉、奉考ほうこう……ああ去って再びかえらず」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これが娘お菊の出世の緒口いとぐちになって、思いも寄らぬ玉の輿に乗るかも知れないというのは、娘に力を落させないための口実で、実は世間の評判通り、一年の奉行ほうこうの後、お金の方やお桃の方のように忽然として姿を掻消かきけ
惟皇これこうたる上帝じょうてい、宇宙の神聖、この宝香ほうこうを聞いて、ねがわくは降臨を賜え。——猶予ゆうよ未だ決せず、疑う所は神霊にただす。請う、皇愍こうびんを垂れて、すみやかに吉凶を示し給え。」
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
彼らが逆らえば、風はうめきをあげて根こそぎにひっ攖咆哮ほうこうした。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
羽後うご能代のしろ方公ほうこう手紙をよこしてその中にいふ、
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
砲熕ほうこうの前へ、ノコノコ現われて、敵弾から受けた損傷の程度を調べに行った水兵があった。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
たとえば大砲の砲腔ほうこうをくり抜くときに熱を生ずることから熱と器械的のエネルギーとの関係が疑われてから以来、初めはフラスコの水を根気よく振っていると少しあたたまるといったような実験から
科学と文学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
十年前、藩侯執政たりしとき、外寇の議論をたてまつり、船匠せんしょう礮工ほうこう・舟師・技士を海外にやとい、艦を造りほう、水戦を操し礮陣を習わんことを論ず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
床場ゆかばの内では、弓の弦師つるし、具足の修理、くさずりの縫工ほうこう研師とぎし塗師ぬし革裁かわたち、柄巻つかまき、あらゆる部門の職人が見える。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ああわれ 蓬蒿ほうこうの人、
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
やまくや豐公ほうこう小田原をだはらしろ
熱海の春 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「学道の人は先づ須く貧なるべし。財おほければ必ずその志を失ふ。在家学道のものなほ財宝にまとはり、居処きょしょをむさぼり、眷属けんぞくに交はれば、たとひその志ありと云へども、障道の因縁いんねん多し。」龐公ほうこうは俗人であるが僧侶に劣らなかった。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)