トップ
>
咆吼
>
ほうこう
ふりがな文庫
“
咆吼
(
ほうこう
)” の例文
カークも、大湿林の
咆吼
(
ほうこう
)
をよぶ狂風を感じはするが……、死を
賭
(
と
)
して、不侵地悪魔の尿溜をきわめようなどとは、夢にもさらさら思わないことだった。
人外魔境:01 有尾人
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
「うわゥ、うわゥ」と奇妙な声で
咆吼
(
ほうこう
)
しながら、首を振り腰をひねって、しきりに前庭を
遊曳
(
ゆうえい
)
する様子。
ノンシャラン道中記:05 タラノ音頭 ――コルシカ島の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
咆吼
(
ほうこう
)
する左膳、
棕櫚
(
しゅろ
)
ぼうきのような髪が頬の刀痕にかぶさるのを、頭を振ってゆすりあげながら、一つしかない眼を憎悪に燃やして足もとのお藤をにらみすえた。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「ちぇっ、こんちくしょう!」と彼は片手をひと振りして
咆吼
(
ほうこう
)
したが、そのはずみに、もう飲んでしまった茶のコップののっている小さな円テーブルをなぐりつけた。
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
突然一匹の土佐犬が、一声高く
咆吼
(
ほうこう
)
した。壁に向かって飛び掛かった。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
そしてその聖なる善なるなつかしいもの、進歩を、彼らは我を忘れて極端まで駆られ、恐ろしき姿をし、半ば裸体で、手に
棍棒
(
こんぼう
)
をつかみ、口からは
咆吼
(
ほうこう
)
の声をほとばしらして、要求していたのである。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
その夜、はじめて夜明けまえにライオンの
咆吼
(
ほうこう
)
を聴いた。藪地のなかで、豹にやられるらしい
小野豚
(
センズ
)
の声もした。
人外魔境:01 有尾人
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
猛獣の群は塔を見上げ、ウオーッ、ウオーッと
咆吼
(
ほうこう
)
した。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
猛獣は
咆吼
(
ほうこう
)
した。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
咆
漢検1級
部首:⼝
8画
吼
漢検1級
部首:⼝
7画
“咆”で始まる語句
咆哮
咆
咆嘷