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泣
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な
ふりがな文庫
“
泣
(
な
)” の例文
あはれ
新婚
(
しんこん
)
の
式
(
しき
)
を
擧
(
あ
)
げて、
一年
(
ひとゝせ
)
の
衾
(
ふすま
)
暖
(
あたゝ
)
かならず、
戰地
(
せんち
)
に
向
(
むか
)
つて
出立
(
いでた
)
つた
折
(
をり
)
には、
忍
(
しの
)
んで
泣
(
な
)
かなかつたのも、
嬉涙
(
うれしなみだ
)
に
暮
(
く
)
れたのであつた。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
こんな
泣
(
な
)
きんぼうでも、おばあさんだけは、
目
(
め
)
に
入
(
い
)
るほど、かわいいとみえて、
泣
(
な
)
きんぼうの
後
(
あと
)
から、どこへでもついて
歩
(
ある
)
きました。
泣きんぼうの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
女の子は、まい日、おかあさんのお
墓
(
はか
)
のところへいっては、
泣
(
な
)
いてばかりいました。でも、神さまを
信
(
しん
)
じて、すなおな心でいました。
灰かぶり
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
其
(
その
)
忘
(
わす
)
れ
難
(
がた
)
き
味
(
あぢ
)
に
引
(
ひ
)
かされて、
行
(
ゆ
)
く
事
(
こと
)
は
行
(
ゆ
)
くが——
行
(
ゆ
)
く
度
(
たび
)
に
思出
(
おもひだ
)
しては、
歸途
(
かへりがけ
)
に、つい、
泣
(
な
)
かされる。——いつも
歸
(
かへ
)
る
時
(
とき
)
は
日暮
(
ひぐれ
)
になる。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
涙
(
なみだ
)
を目に一ぱいにしたかとみるまに、
抱
(
だ
)
いてたわが子を
邪険
(
じゃけん
)
にかきのけて、おいおい声を立てて
泣
(
な
)
きだすようなことがあるのである。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
▼ もっと見る
おみちは
子供
(
こども
)
のようにうなずいた。嘉吉はまだくしゃくしゃ
泣
(
な
)
いておどけたような顔をしたおみちを
抱
(
だ
)
いてこっそり耳へささやいた。
十六日
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
一羽の
鴉
(
からす
)
が、彼と母との
啜
(
すす
)
り
泣
(
な
)
く声に交えて花園の上で
啼
(
な
)
き始めた。すると、彼の妻は、親しげな愛撫の微笑を洩らしながら
咳
(
つぶや
)
いた。
花園の思想
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
公爵夫人
(
こうしやくふじん
)
は
其
(
その
)
第
(
だい
)
二
節
(
せつ
)
を
唱
(
うた
)
ふ
間
(
ま
)
も、
絶
(
た
)
えず
赤子
(
あかご
)
を
甚
(
ひど
)
く
搖
(
ゆす
)
り
上
(
あ
)
げたり
搖
(
ゆす
)
り
下
(
おろ
)
したりしたものですから、
可哀相
(
かあいさう
)
に
小
(
ちひ
)
さなのが
泣
(
な
)
き
叫
(
さけ
)
ぶので
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
さうして
愛情
(
あいじやう
)
の
結果
(
けつくわ
)
が、
貧
(
ひん
)
のために
打
(
う
)
ち
崩
(
くづ
)
されて、
永
(
なが
)
く
手
(
て
)
の
裡
(
うち
)
に
捕
(
とら
)
へる
事
(
こと
)
の
出來
(
でき
)
なくなつたのを
殘念
(
ざんねん
)
がつた。
御米
(
およね
)
はひたすら
泣
(
な
)
いた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
なぜかおッ
母
(
か
)
さんは、
泣
(
な
)
き
面
(
つら
)
です、そして私をしかるように「窪田さん、そんなものをごらんになるならあっちへ持っていらっしゃい」
あの時分
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
そのうち
牛若
(
うしわか
)
はだんだん
物
(
もの
)
がわかって
来
(
き
)
ました。おとうさんが
平家
(
へいけ
)
のために
滅
(
ほろ
)
ぼされたことを人から
聞
(
き
)
いて、くやしがって
泣
(
な
)
きました。
牛若と弁慶
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
此上
(
このうへ
)
にお
頼
(
たの
)
みは
萬々
(
ばん/″\
)
見送
(
みおく
)
りなどして
下
(
くだ
)
さるな、さらでだに
泣
(
な
)
き
男
(
おとこ
)
の
我
(
わ
)
れ
朋友
(
ともだち
)
の
手前
(
てまへ
)
もあるに
何
(
なに
)
かをかしく
察
(
と
)
られてもお
互
(
たがひ
)
に
詰
(
つま
)
らず
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
シューラはおいおい
泣
(
な
)
いた。あたりのものがばら
色
(
いろ
)
の
靄
(
もや
)
に
包
(
つつ
)
まれて、ふわふわ
動
(
うご
)
き
出
(
だ
)
した。もの
狂
(
くる
)
おしい
屈辱感
(
くつじょくかん
)
に気が
遠
(
とお
)
くなったのだ。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
クリストフは
唇
(
くちびる
)
をかみしめた。
顎
(
あご
)
がふるえていた。
彼
(
かれ
)
は
泣
(
な
)
きたかった。ゴットフリートは自分でもまごついてるようにいいはった。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
わたしは庭にいた二人の子どもを
呼
(
よ
)
びに行った。帰ってみると、小さいリーズはすすり
泣
(
な
)
きをしてお父さんの両手にだかれていた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
うっかりしたら、お
守役
(
もりやく
)
の
私
(
わたくし
)
までが、あの
昂奮
(
こうふん
)
の
渦
(
うず
)
の
中
(
なか
)
に
引
(
ひ
)
き
込
(
こ
)
まれて、
徒
(
いたず
)
らに
泣
(
な
)
いたり、
怨
(
うら
)
んだりすることになったかも
知
(
し
)
れませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
浮浪者
(
ふろうしゃ
)
のトーマスは、いまにも
泣
(
な
)
きだしそうだった。目にみえて元気を
失
(
うしな
)
い、あきらめきったようすで、とぼとぼと歩きつづけた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
「よきはどうしたんだ」おつぎは
岸
(
きし
)
へ
上
(
あが
)
つて
泥
(
どろ
)
だらけの
足
(
あし
)
で
草
(
くさ
)
の
上
(
うへ
)
に
膝
(
ひざ
)
を
突
(
つい
)
た。
與吉
(
よきち
)
は
笑交
(
わらひまじ
)
りに
泣
(
な
)
いて
兩手
(
りやうて
)
を
出
(
だ
)
して
抱
(
だ
)
かれようとする。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
ヂュリ おゝ、
早
(
はや
)
う
扉
(
と
)
を
閉
(
し
)
めて、そしてしめてまうたら、わたしと一しょに
泣
(
な
)
いて
下
(
くだ
)
され。もう
絶望
(
だめ
)
ぢゃ!
絶望
(
だめ
)
ぢゃ、
絶望
(
だめ
)
ぢゃ!
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
と、茶屋の亭主が、提灯をそれへ置くと、千浪も
泣
(
な
)
き
腫
(
は
)
れた顔を上げて、重蔵と共に、繰りひろげられる手紙の文字に息をのんだ。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
泣
(
な
)
かない⁉ それは
強
(
つよ
)
い! けれど
今
(
いま
)
は
危
(
あぶな
)
いからいけません、
追付
(
おつつ
)
け
成長
(
おほきく
)
なつたら、
大佐
(
たいさ
)
の
叔父
(
おぢ
)
さんも
喜
(
よろこ
)
んで
連
(
つ
)
れて
行
(
い
)
つて
下
(
くだ
)
さるでせう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「
曩
(
さき
)
の勞働者の唄ね、
君
(
きみ
)
は何う
思
(
おも
)
ふか
知
(
し
)
らないけれど、あれを聽いてゐて、僕は
身
(
み
)
につまされて何んだか
泣
(
な
)
きたくなるやうな氣がしたよ。」
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
が、すすり
泣
(
な
)
きはじめた
奧
(
おく
)
さんの
肩
(
かた
)
に
手
(
て
)
をかけると、また心をとり
直
(
なほ
)
しながら、力
強
(
つよ
)
く、
慰
(
なぐさ
)
めるやうにその耳元にささやいた。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
おまえさんは
泣
(
な
)
き
上戸
(
じょうご
)
と
見
(
み
)
える。わしは
笑
(
わら
)
い
上戸
(
じょうご
)
で、
泣
(
な
)
いている
人
(
ひと
)
を
見
(
み
)
るとよけい
笑
(
わら
)
えて
来
(
く
)
る。どうか
悪
(
わる
)
く
思
(
おも
)
わんでくだされや、
笑
(
わら
)
うから。
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
腹立
(
はらだ
)
たしさに、なかば
泣
(
な
)
きたい
気持
(
きもち
)
をおさえながら、
松
(
まつ
)
五
郎
(
ろう
)
を
睨
(
にら
)
みつけた
徳太郎
(
とくたろう
)
の
細
(
ほそ
)
い
眉
(
まゆ
)
は、
止
(
と
)
め
度
(
ど
)
なくぴくぴく
動
(
うご
)
いていた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
そこで少年は、自分の指が、そんなにいたいほどかじかんでいるのに気がついて、おいおい
泣
(
な
)
きながら、さきへかけだした。
キリストのヨルカに召された少年
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
内容
覗
(
のぞ
)
かず、それでも寝るときは忘れず枕もとへ置いて寝て、病気見舞いのひとりの男、蚊帳のそとに立ってその様を見て立ったまま
泣
(
な
)
いて
創生記
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
妹が山の中でしくしく
泣
(
な
)
きだした。そうしたら弟まで泣きだした。ぼくもいっしょに泣きたくなったけれども、くやしいからがまんしていた。
火事とポチ
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
「誰がいうものか。死んでもいわねえ。しかし日本国中の人間どもが
泣
(
な
)
き
面
(
つら
)
をすることは確かだ。もうとめてもとまらぬぞ。ざまアみやがれ」
地中魔
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「
団長
(
だんちょう
)
さん、団長さん、かんにんしてやって下さい。」という
泣
(
な
)
きそうな声がしました。見ると、それはふだんの着物をきたきえちゃんです。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
まったく夕方なんぞ、
列車
(
れっしゃ
)
の
車掌室
(
しゃしょうしつ
)
から、ひとりぼっちで外をながめていると、
泣
(
な
)
きたくも泣けないような気もちだった。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
其
(
そ
)
れぢや
基督
(
ハリストス
)
でも
例
(
れい
)
に
引
(
ひ
)
きませう、
基督
(
ハリストス
)
は
泣
(
な
)
いたり、
微笑
(
びせう
)
したり、
悲
(
かなし
)
んだり、
怒
(
おこ
)
つたり、
憂
(
うれひ
)
に
沈
(
しづ
)
んだりして、
現實
(
げんじつ
)
に
對
(
たい
)
して
反應
(
はんおう
)
してゐたのです。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
意富祁
(
おおけ
)
、
袁祁
(
おけ
)
のお二人を左右のおひざにお
抱
(
かか
)
え申しながら、お二人の
今日
(
こんにち
)
までのご
辛苦
(
しんく
)
をお察し申しあげて、ほろほろと
涙
(
なみだ
)
を流して
泣
(
な
)
きました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
それがだん/\つのつて、
七月
(
しちがつ
)
の
十五夜
(
じゆうごや
)
などには
泣
(
な
)
いてばかりゐました。
翁
(
おきな
)
たちが
心配
(
しんぱい
)
して、
月
(
つき
)
を
見
(
み
)
ることを
止
(
や
)
めるようにと
諭
(
さと
)
しましたけれども
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
小舎
(
こや
)
に
歸
(
かへ
)
つてからもなほ、
大聲
(
おほごゑ
)
で
泣
(
な
)
きながら「おつかあ、おいらは
何
(
なん
)
で、あの
雁
(
がん
)
のやうに
飛
(
と
)
べねえだ。おいらにもあんないい
翼
(
はね
)
をつけてくんろよ」
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
イザナミの命の枕の方や足の方に
這
(
は
)
い
臥
(
ふ
)
してお
泣
(
な
)
きになつた時に、涙で出現した神は香具山の麓の小高い處の木の下においでになる
泣澤女
(
なきさわめ
)
の神です。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
今
(
いま
)
でも
世界中
(
せかいちう
)
の
鴉
(
からす
)
の
口
(
くち
)
の
中
(
なか
)
には、その
時
(
とき
)
の
火傷
(
やけど
)
のあとが
真赤
(
まつか
)
に
残
(
のこ
)
つてゐるといふ。
人
(
ひと
)
に
嫌
(
きら
)
はれながらも、あの
憐
(
あは
)
れなペンペのために
泣
(
な
)
いてゐるのだ。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
その
蒼
(
あを
)
ざめた
顏
(
かほ
)
の
上
(
うへ
)
には、
竹
(
たけ
)
に
交
(
まじ
)
つた
杉
(
すぎ
)
むらの
空
(
そら
)
から、
西日
(
にしび
)
が
一
(
ひと
)
すぢ
落
(
お
)
ちてゐるのです。わたしは
泣
(
な
)
き
聲
(
こゑ
)
を
呑
(
の
)
みながら、
死骸
(
しがい
)
の
繩
(
なは
)
を
解
(
と
)
き
捨
(
す
)
てました。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
と
泣
(
な
)
く/\担いで小川手前まで帰って来ました。
家
(
うち
)
ではお清は角右衞門の帰りが遅いから案じて居ります所へ
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
じっと突っ立って、二分間ほど考えこんでいた先生は、
心配
(
しんぱい
)
そうにとりまいている生徒たちに気がつくと、
泣
(
な
)
きそうな顔で笑って、しかし声だけは
快活
(
かいかつ
)
に
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
お美代は到頭、両手で
掩
(
お
)
うた顔を、お婆さんの布団の端に伏せた。やがて
欷
(
すす
)
り
泣
(
な
)
きは、声にまでなって来た。
蜜柑
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
ある
日
(
ひ
)
の
夕方
(
ゆふがた
)
の
事
(
こと
)
、
父
(
とう
)
さんは
何
(
なに
)
かの
事
(
こと
)
で三
郎
(
らう
)
さんと
爭
(
あらそ
)
ひまして、この
好
(
よ
)
い
遊
(
あそ
)
び
友達
(
ともだち
)
を
泣
(
な
)
かせてしまひました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
ああ是れ皆此の身、此の横笛の
爲
(
な
)
せし
業
(
わざ
)
、
刃
(
やいば
)
こそ當てね、
可惜
(
あたら
)
武士を手に掛けしも同じ事。——思へば思ふほど、
乙女心
(
をとめごゝろ
)
の
胸
(
むね
)
塞
(
ふさが
)
りて
泣
(
な
)
くより外にせん
術
(
すべ
)
もなし。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
わたしは、
咽
(
むせ
)
び
泣
(
な
)
きに泣きもしなかったし、絶望の
俘
(
とりこ
)
にもならなかった。また、そんな事がいったいいつ、どんな風に起ったのかと自問してみるでもなかった。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
秋の
刈入
(
かりい
)
れがすんで、
手伝
(
てつだ
)
い仕事がなくなると、村のひとたちはだれも清造にこういうのでした。清造はそれを聞くと
悲
(
かな
)
しくなって、沼のふちへ来て
泣
(
な
)
いていました。
清造と沼
(新字新仮名)
/
宮島資夫
(著)
ところがなか/\
死
(
し
)
に
切
(
き
)
れないので、その
悲
(
かな
)
しい
泣
(
な
)
き
聲
(
ごゑ
)
が、
天皇
(
てんのう
)
の
御殿
(
ごてん
)
にまで
聞
(
きこ
)
えて
來
(
き
)
ました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
防人
(
さきもり
)
に
立
(
た
)
ちし
朝
(
あさ
)
けの
金門出
(
かなとで
)
に
手放
(
たばな
)
れ
惜
(
を
)
しみ
泣
(
な
)
きし
児
(
こ
)
らはも 〔巻十四・三五六九〕 東歌・防人
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
そして、もうすこしで
泣
(
な
)
きだしそうになりました。が、ちょうどそこへ、一むれの大きな
灰色
(
はいいろ
)
の鳥が飛んできて、島におりましたので、それに気をとられてしまいました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
作らねばなりません。でないと子どもらがひもじいって
泣
(
な
)
きます。あとの事、あとの事。まだ天国の事なんか考えずともよろしい。死ぬ前には生きるという事があるんだから
真夏の夢
(新字新仮名)
/
アウグスト・ストリンドベリ
(著)
卓の上の徳利とコップが
跳
(
は
)
ねかえって落ちて割れ、女は刑事にむしゃぶりついて
泣
(
な
)
き
喚
(
わめ
)
いた。
いずこへ
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
泣
常用漢字
小4
部首:⽔
8画
“泣”を含む語句
涕泣
泣々
泣面
啜泣
泣出
泣吃逆
号泣
泣声
泣伏
泣顏
男泣
空泣
泣付
感泣
泣腫
泣叫
泣音
夜泣
泣訴
泣聲
...