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鬼
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おに
ふりがな文庫
“
鬼
(
おに
)” の例文
こんどは
京都
(
きょうと
)
の
羅生門
(
らしょうもん
)
に
毎晩
(
まいばん
)
鬼
(
おに
)
が出るといううわさが
立
(
た
)
ちました。なんでも
通
(
とお
)
りかかるものをつかまえては
食
(
た
)
べるという
評判
(
ひょうばん
)
でした。
羅生門
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
言張し憑司夫婦も
恩愛
(
おんあい
)
に心の
鬼
(
おに
)
の
角
(
つの
)
をれて是まで
巧
(
たく
)
みし惡事の段々殘らず白状なりたりけり依て大岡殿は外々の
者共
(
ものども
)
へも右の趣きを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
殊に最後の一篇は嫉妬の
鬼
(
おに
)
にならんと欲せる女、「こは
有
(
あり
)
がたきおつげかな。わが
願
(
ぐわん
)
成就
(
じやうじゆ
)
とよろこび、其まま川へとび入りける」
案頭の書
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「みんなして、
鬼
(
おに
)
ごっこをしているんだね。」と、
子供
(
こども
)
はひとりごとをいいました。すると、
空
(
そら
)
の
上
(
うえ
)
で、
耳
(
みみ
)
ざとくききつけた、
白
(
しろ
)
い
雲
(
くも
)
が
雲と子守歌
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「十八、父親が變りもので自分の名前に
鬼
(
おに
)
が付いてゐるくらゐだから、娘の名前にも
幽靈
(
いうれい
)
の幽の字を取つて、お幽とつけたといふことで」
銭形平次捕物控:300 系図の刺青
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
萬歳
(
ばんざい
)
は
難有
(
ありがた
)
いが、
鬼
(
おに
)
とも
組
(
く
)
まんず
荒男
(
あらくれをとこ
)
が、
前後左右
(
ぜんごさゆう
)
からヤンヤヤンヤと
揉上
(
もみあ
)
げるので、
其
(
その
)
苦
(
くる
)
しさ、
私
(
わたくし
)
は
呼吸
(
いき
)
が
止
(
と
)
まるかと
思
(
おも
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
是
(
これ
)
にて
罪
(
つみ
)
は
成立
(
せいりつ
)
し、
第
(
だい
)
八
囘
(
くわい
)
以後
(
いご
)
はその
罪
(
つみ
)
によりていかなる「
罰
(
ばつ
)
」
精神的
(
せいしんてき
)
の
罰
(
ばつ
)
心中
(
しんちう
)
の
鬼
(
おに
)
を
穿
(
うが
)
ち
出
(
い
)
でゝ
益
(
ます/\
)
精
(
せい
)
に
益
(
ます/\
)
妙
(
めう
)
なり。
余
(
よ
)
は
多言
(
たげん
)
するを
好
(
この
)
まず。
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
おのれやれ、
死
(
し
)
んで
鬼
(
おに
)
となり、
無事
(
ぶじ
)
に
道中
(
だうちう
)
はさせませう、
魂
(
たましひ
)
が
附添
(
つきそ
)
つて、と
血狂
(
ちくる
)
ふばかりに
急
(
あせ
)
るほど、
弱
(
よわ
)
るは
老
(
おい
)
の
身體
(
からだ
)
にこそ。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
えらいもんですね、
鬼
(
おに
)
なんぞは
矢張
(
やつぱり
)
角
(
つの
)
が
有
(
あ
)
りませう。婆「いゝえ、
鬼
(
おに
)
の
角
(
つの
)
は
皆
(
みん
)
な
佐藤
(
さとう
)
の
老先生
(
らうせんせい
)
が
入
(
い
)
らしつて切つてお
仕舞
(
しま
)
ひなさいました。岩 ...
明治の地獄
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
『
余輩
(
よはい
)
の
云
(
い
)
はんと
欲
(
ほつ
)
する
所
(
ところ
)
のものは』と
憤激
(
ふんげき
)
してドード
鳥
(
てう
)
が
云
(
い
)
ひました、『
吾々
(
われ/\
)
を
乾
(
かわ
)
かせる
唯一
(
ゆゐいつ
)
の
方法
(
はうはふ
)
は
候補
(
コーカス
)
競爭
(
レース
)
(
西洋
(
せいやう
)
鬼
(
おに
)
ごつこ)である』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
四十フラン出して子どもを買ったからといって、その人は
鬼
(
おに
)
でもなければ、その子どもの肉を食べようとするのでもなかった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
私
(
わたくし
)
どもはははあ、あの男はやっぱりどこか足りないな、だから子供らが
鬼
(
おに
)
のようにこわがっているのだと思って遠くから
笑
(
わら
)
って見ていました。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
その
絵巻
(
えまき
)
を
展
(
ひろ
)
げた
川筋
(
かわすじ
)
の
景色
(
けしき
)
を、
見
(
み
)
るともなく
横目
(
よこめ
)
で
見
(
み
)
ながら、千
吉
(
きち
)
と
鬼
(
おに
)
七は
肩
(
かた
)
をならべて、
静
(
しず
)
かに
橋
(
はし
)
の
上
(
うえ
)
を
浅草御門
(
あさくさごもん
)
の
方
(
ほう
)
へと
歩
(
あゆ
)
みを
運
(
はこ
)
んだ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
勝手
(
かつて
)
ばたらきの
女子
(
をんな
)
ども
可笑
(
をか
)
しがりて、
東京
(
とうきやう
)
は
鬼
(
おに
)
の
住
(
す
)
む
處
(
ところ
)
でもなきを、
土地
(
とち
)
なれねば
彼
(
あ
)
のやうに
怕
(
こは
)
きものかと、
美事
(
みごと
)
田舍
(
ゐなか
)
ものにしてのけられぬ。
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
すると
他
(
ほか
)
の
小猿
(
こざる
)
が「おれの
父様
(
ちやん
)
はもつと
豪
(
えら
)
いや、
鬼
(
おに
)
ヶ
島
(
しま
)
を
征伐
(
せいばつ
)
にいつたんだもの」「うそだあ、ありや
昔
(
むかし
)
の
事
(
こと
)
ぢやないか」
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
と、
鬼
(
おに
)
のおかあさんは
福
(
ふく
)
の子にたずねました。けれども、このひとは、そんなにたちがわるいようには見えませんでした。
三本の金の髪の毛をもっている鬼
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
五彩絢爛たる島々谷の風光の美にうたれたお雪は、風相
鬼
(
おに
)
の如き焼ヶ岳をながめて、はじめて多少の恐怖に打たれました。
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ニールスは、もしも、石になった
鬼
(
おに
)
というものがあるならば、きっと、こんなふうに見えるにちがいない、と思いました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
どんなにさびしい
孤島
(
ことう
)
に流されても、拝する神のないのは
堪
(
た
)
えられません。あの
鬼
(
おに
)
のような清盛だって
厳島明神
(
いつくしまみょうじん
)
に
帰依
(
きえ
)
しているではありませんか。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
しかし何だか判らないうちにその鬼の形がズルズルと
崩
(
くず
)
れてしまったのです。
崩
(
くず
)
れる
鬼
(
おに
)
の
影
(
かげ
)
——ああ、あんな恐ろしいものは、まだ見たことが無い
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
盗賊
(
とうぞく
)
どもはびっくりして
起
(
お
)
きあがりますと、
眼
(
め
)
の前に大きな
鬼
(
おに
)
がつっ立ってるではありませんか。みんな
胆
(
きも
)
をつぶして、
腰
(
こし
)
を
抜
(
ぬか
)
してしまいました。
人形使い
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
そこで、路を代えた鐘巻自斎は、
鬼
(
おに
)
ヶ
城
(
じょう
)
峠を越えて
梅迫
(
うめさこ
)
から綾部を廻り、京都路へさして行ったらしいが、後の消息はこの地方に絶えてしまった。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
鬼
(
おに
)
だ。あの寺には鬼が住んどる。口が耳まで
裂
(
さ
)
けている青鬼赤鬼が
何匹
(
なんびき
)
もいて、おれをこんな目に
会
(
あ
)
わしたのだ。」
鬼退治
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
それから
鬼
(
おに
)
が集まってきて
博奕
(
ばくち
)
をうつという条でも、一方は地蔵に言われて遠慮をしいしいその肩に乗り、好い頃あいを見て
鶏
(
にわとり
)
の鳴声をまねすると
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
鬼
(
おに
)
の
心
(
こころ
)
になり
切
(
き
)
った
私
(
わたくし
)
は、
両親
(
りょうしん
)
の
好意
(
こうい
)
に
背
(
そむ
)
き、
同時
(
どうじ
)
に
又
(
また
)
天
(
てん
)
をも
人
(
ひと
)
をも
怨
(
うら
)
みつづけて、
生甲斐
(
いきがい
)
のない
日子
(
ひにち
)
を
算
(
かぞ
)
えていましたが、それもそう
長
(
なが
)
いことではなく
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
わたしは何か気分がむしゃくしゃするような時には、伏見人形の
鬼
(
おに
)
や、今戸焼の
狸
(
たぬき
)
などを机のうえに列べます。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
灯
(
ともし
)
がついて
夕炊
(
ゆうげ
)
のけむりが家々から立ち上る時、すべてのものが楽しく休むその時にお寺の高い
塔
(
とう
)
の上から
澄
(
す
)
んだすずしい鐘の音が聞こえて
鬼
(
おに
)
であれ
魔
(
ま
)
であれ
燕と王子
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
そこで僕が自分の恥を
晒
(
さ
)
らして物語り、
怖気
(
おじけ
)
る人の参考に供したき要点は、相手を
信
(
しん
)
じてかかれということである。渡る世間に
鬼
(
おに
)
はない、鬼でさえ頼めば人を食わぬ。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
(なんというつめたい男だろう。やつは研究の
鬼
(
おに
)
になってしまったんだ。やつの心には、もうあたたかい人間の
血
(
ち
)
が通っていないのかもしれない。おそろしいことだ)
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
なおもう一つの遊戯は、大勢が手をつなぎ合って円座を作り、その輪のまん中へ
鬼
(
おに
)
をすわらせる。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
と、戸部近江之介の血を浴びて、面相が優しいだけに、内心
鬼
(
おに
)
のように強くなっている喬之助だ。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
九三
烏
(
からす
)
の
頭
(
かしら
)
は白くなるとも、都には
還
(
かへ
)
るべき
期
(
とき
)
もあらねば、定めて
九四
海畔
(
あまべ
)
の
鬼
(
おに
)
とならんずらん。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
紀州灘
(
きしゅうなだ
)
の
荒濤
(
あらなみ
)
が
鬼
(
おに
)
が
城
(
じょう
)
の
巉巌
(
ざんがん
)
にぶつかって
微塵
(
みじん
)
に砕けて散る処、
欝々
(
うつうつ
)
とした
熊野
(
くまの
)
の山が胸に
一物
(
いちもつ
)
を
蔵
(
かく
)
して
黙
(
もく
)
して居る処、
秦始皇
(
しんのしこう
)
に
体
(
てい
)
のよい謀叛した
徐福
(
じょふく
)
が
移住
(
いじゅう
)
して来た処
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
つまり、わしはじぶんの
井戸
(
いど
)
のことばかり
考
(
かんが
)
えて、あなたの
死
(
し
)
ぬことを
待
(
ま
)
ちねがうというような、
鬼
(
おに
)
にもひとしい
心
(
こころ
)
になりました。そこで、わしは、あやまりに
参
(
まい
)
りました。
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
鬼
(
おに
)
になった彼女から、したたかピシャリと指をぶたれたとき、なんという
法悦
(
ほうえつ
)
をわたしは感じたことだろう! そのあとで、わざとわたしがポカンとした振りをしていると
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
彼の
鬼
(
おに
)
をも
欺
(
あざむ
)
くばかりの
貌
(
かお
)
が、ニコニコ笑うのをみると、ぼくは股の上の彼の
感触
(
かんしょく
)
から、へんに
肉感的
(
センシュアル
)
なくすぐッたさを覚え、みんなに
倣
(
なら
)
って、やはり三番の沢村さんの
膝
(
ひざ
)
に
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
雨垂
(
あまだ
)
れ落ちの所に、妙な影が一列に並んでいる。木とも見えぬ、草では無論ない。感じから云うと
岩佐又兵衛
(
いわさまたべえ
)
のかいた、
鬼
(
おに
)
の
念仏
(
ねんぶつ
)
が、念仏をやめて、踊りを踊っている姿である。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
位が一つ上ったと云っては
鬼
(
おに
)
の首をとったように大騒ぎをして喜んでみたり、やれ
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
其
(
その
)
夜
(
よ
)
はまだ
各
(
おの/\
)
が一つ
加
(
くは
)
はつた
年齡
(
ねんれい
)
の
數
(
かず
)
程
(
ほど
)
の
熬豆
(
いりまめ
)
を
噛
(
かじ
)
つて
鬼
(
おに
)
をやらうた
夜
(
よ
)
から、
幾
(
いく
)
らも
隔
(
へだ
)
たらないので、
鹽鰮
(
しほいわし
)
の
頭
(
あたま
)
と
共
(
とも
)
に
戸口
(
とぐち
)
に
揷
(
さ
)
した
柊
(
ひゝらぎ
)
の
葉
(
は
)
も
一向
(
いつかう
)
に
乾
(
かわ
)
いた
容子
(
やうす
)
の
見
(
み
)
えない
程
(
ほど
)
のことであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
そこへ二疋の
鬼
(
おに
)
が来て、曾の両手を背に縛っておったてて往った。
続黄梁
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
癩病
(
らいびやう
)
を
潔
(
きよ
)
くし、
死
(
し
)
したる
者
(
もの
)
を
甦
(
よみがへ
)
らせ、
鬼
(
おに
)
を
逐
(
お
)
ひ
出
(
だ
)
す
事
(
こと
)
をせよ。
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
ああ、
力
(
ちから
)
と
闇
(
やみ
)
とに満ちた
球形
(
きうけい
)
の
鬼
(
おに
)
よ
藍色の蟇
(新字旧仮名)
/
大手拓次
(著)
にあらばと
頻
(
しき
)
りに
妻
(
つま
)
なる
鬼
(
おに
)
を
罵
(
のゝし
)
りぬ
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
その場で
鬼
(
おに
)
(毒見)を致します。
樅ノ木は残った:03 第三部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
酒のめば
鬼
(
おに
)
のごとくに青かりし
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
鬼
(
おに
)
の
語
(
ことば
)
を
語
(
かた
)
らはず
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
すると
鬼
(
おに
)
は
顔
(
かお
)
じゅう口にして、ぎえッ、ぎえッ、ぎえッと、さもおもしろそうに
笑
(
わら
)
いました。そうして、大きな
歯
(
は
)
をむき
出
(
だ
)
したまま
鬼六
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
この
中
(
なか
)
を、
折
(
を
)
れて
飛
(
と
)
んだ
青
(
あを
)
い
銀杏
(
いてふ
)
の
一枝
(
ひとえだ
)
が、ざぶり/\と
雨
(
あめ
)
を
灌
(
そゝ
)
いで、
波状
(
はじやう
)
に
宙
(
ちう
)
を
舞
(
ま
)
ふ
形
(
かたち
)
は、
流言
(
りうげん
)
の
鬼
(
おに
)
の
憑
(
つき
)
ものがしたやうに
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
しかし、もはや、
鬼
(
おに
)
のような
心持
(
こころも
)
ちになってしまった
年寄
(
としよ
)
り
夫婦
(
ふうふ
)
は、なんといっても、
娘
(
むすめ
)
のいうことを
聞
(
き
)
き
入
(
い
)
れませんでした。
赤いろうそくと人魚
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
二十
年
(
ねん
)
生存
(
ながらへ
)
るか
知
(
し
)
れぬが、
朝夕
(
あさゆふ
)
、
世界無比
(
せかいむひ
)
の
海底戰鬪艇
(
かいていせんとうてい
)
を
目前
(
もくぜん
)
に
眺
(
なが
)
めつゝも、
終
(
つひ
)
には、
此
(
この
)
絶島
(
ぜつたう
)
の
鬼
(
おに
)
とならねばならぬのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
“鬼”の解説
鬼(おに、en: Oni)は日本の妖怪。民話や郷土信仰によく登場する。
日本語では逞しい妖怪のイメージから「強い」「悪い」「怖い」「大きな」「物凄い」といった意味の冠詞として使われる場合もある(鬼 (曖昧さ回避)も参照)。「〜の鬼」といった用法も見られる。
(出典:Wikipedia)
鬼
常用漢字
中学
部首:⿁
10画
“鬼”を含む語句
吸血鬼
鬼神
鬼灯
悪鬼
鬼婆
鬼子
鬼灯提灯
百鬼夜行
鬼胎
邪鬼
幽鬼
黒鬼
鬼奴
小鬼
喰屍鬼
大施餓鬼
牛鬼蛇神
男餓鬼
餓鬼
鬼魅
...