トップ
>
大地
>
だいち
ふりがな文庫
“
大地
(
だいち
)” の例文
ある
年
(
とし
)
、
台風
(
たいふう
)
の
襲
(
おそ
)
ったとき、
危
(
あや
)
うく
根
(
ね
)
こぎになろうとしたのを、あくまで
大地
(
だいち
)
にしがみついたため、
片枝
(
かたえだ
)
を
折
(
お
)
られてしまいました。
曠野
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
大地震
(
だいぢしん
)
のときは
大地
(
だいち
)
が
裂
(
さ
)
けてはつぼみ、
開
(
ひら
)
いては
閉
(
と
)
ぢるものだとは、
昔
(
むかし
)
から
語
(
かた
)
り
傳
(
つた
)
へられて
最
(
もつと
)
も
恐怖
(
きようふ
)
されてゐる
一
(
ひと
)
つの
假想現象
(
かそうげんしよう
)
である。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
大地
(
だいち
)
は自然に
続
(
つゞ
)
いてゐるけれども、其上に
家
(
いへ
)
を
建
(
た
)
てたら、忽ち
切
(
き
)
れ
/\
(
ぎれ
)
になつて仕舞つた。
家
(
いへ
)
の
中
(
なか
)
にゐる
人間
(
にんげん
)
も亦
切
(
き
)
れ
切
(
ぎ
)
れになつて仕舞つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
今更
(
いまさら
)
申上
(
もうしあ
)
ぐるまでもなく、すべての
神々
(
かみがみ
)
の
上
(
うえ
)
には
皇孫命様
(
こうそんのみことさま
)
がお
控
(
ひか
)
えになって
居
(
お
)
られます。つまりこの
御方
(
おかた
)
が
大地
(
だいち
)
の
神霊界
(
しんれいかい
)
の
主宰神
(
しゅさいしん
)
に
在
(
おわ
)
しますので……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
大
(
だい
)
地震の災害は戦争や何かのやうに、必然に人間のうみ出したものではない。ただ
大地
(
だいち
)
の動いた結果、火事が起つたり、人が死んだりしたのにすぎない。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
そのうちについに答えが出たものと見え、かれはつるはしをふりかぶって、
大地
(
だいち
)
へはっしとばかり打ちこんだ。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
花
(
はな
)
の
眞紅
(
まつか
)
なのが、
燃
(
も
)
ゆる
不知火
(
しらぬひ
)
、めらりと
飛
(
と
)
んで、
其
(
そ
)
の
荒海
(
あらうみ
)
に
漾
(
たゞよ
)
ふ
風情
(
ふぜい
)
に、
日向
(
ひなた
)
の
大地
(
だいち
)
に
落
(
お
)
ちたのである。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
與
(
あたへ
)
んとて懷中より三
兩
(
りやう
)
出し長助へ渡しけるに長助は
大地
(
だいち
)
に
鰭伏
(
ひれふし
)
此御恩
(
このごおん
)
は
忘
(
わす
)
れまじとて
悦
(
よろこ
)
びけり是よりは
別
(
べつ
)
して
此
(
この
)
長助
而已
(
のみ
)
毎度
(
まいど
)
お
常
(
つね
)
始
(
はじ
)
めの
惡巧
(
わるだく
)
みを
内通
(
ないつう
)
して又七を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
五
色
(
しき
)
の火花が、大空にとびちりました。さかんな音楽のひびきが、
大地
(
だいち
)
をふるわせました。
ラ・ベルとラ・ベート(美し姫と怪獣)
(新字新仮名)
/
ガブリエル=シュザンヌ・バルボ・ド・ヴィルヌーヴ
(著)
これが、此の
廢殘
(
はいざん
)
の
境
(
さかひ
)
にのさばつて
尤
(
もつと
)
も人の目を
刺戟
(
しげき
)
する
物象
(
ぶつしやう
)
だ………何うしたのか、此の樹の
梢
(
こずえ
)
に
赤
(
あか
)
い
絲
(
いと
)
が
一筋
(
ひとすじ
)
絡
(
から
)
むで、スーツと
大地
(
だいち
)
に落ちかゝツて、フラ/\
軟
(
やはらか
)
い風に
揺
(
ゆら
)
いでゐた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
俺の足の下には
大地
(
だいち
)
がある。俺の爪先は、日々夜々に地心へと向うて入って行く。俺の
周囲
(
ぐるり
)
には空気と空間とがある。俺は此周囲に向うて日々夜々に広がって行く。俺の仕事は此だ。此が俺の仕事だ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
土方
(
ひじかた
)
は、つづけざまに、こう
怒鳴
(
どな
)
って、
大地
(
だいち
)
へ伏してしまった。
近藤勇と科学
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
と、
軍曹
(
ぐんそう
)
は
詞
(
ことば
)
を
途切
(
とぎ
)
つてドタンと、
軍隊靴
(
ぐんたいぐつ
)
で
大地
(
だいち
)
を
踏
(
ふ
)
みつけた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
わが足は
大地
(
だいち
)
につきてはなれ得ぬその身もてなほあくがるる空
柳原燁子(白蓮)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
ある時は
大地
(
だいち
)
の匂ぷんぷんとにほふキヤベツの玉もぎて居り
雲母集
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
そして
卒然
(
いきなり
)
起上
(
おきあ
)
がつて
少年
(
こども
)
の前に
跪
(
ひざまづ
)
き
頭
(
あたま
)
を
大地
(
だいち
)
に
着
(
つ
)
けて
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
また
光
(
ひか
)
った! そのたび
大空
(
おおぞら
)
が、
燃
(
も
)
えるように
青白
(
あおじろ
)
いほのおでいろどられて、
明
(
あか
)
るく
家屋
(
かおく
)
も、
木立
(
こだち
)
も、
大地
(
だいち
)
から
浮
(
う
)
き
上
(
あ
)
がって
見
(
み
)
られた。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
とに
角
(
かく
)
人畜
(
じんちく
)
が
吸
(
す
)
ひ
込
(
こ
)
まれる
程度
(
ていど
)
に
於
(
おい
)
て、
大地
(
だいち
)
が
開閉
(
かいへい
)
するといふことは、わが
國
(
くに
)
に
於
(
おい
)
ては
決
(
けつ
)
して
起
(
おこ
)
り
得
(
え
)
ない
現象
(
げんしよう
)
と
見
(
み
)
てよい。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
それから一
時間
(
じかん
)
すると、
大地
(
だいち
)
を
染
(
そ
)
める
太陽
(
たいやう
)
が、
遮
(
さへ
)
ぎるものゝない
蒼空
(
あをぞら
)
に
憚
(
はゞか
)
りなく
上
(
のぼ
)
つた。
御米
(
およね
)
はまだすや/\
寐
(
ね
)
てゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
高天原
(
たかまがはら
)
の
神界
(
しんかい
)
から一
段
(
だん
)
降
(
くだ
)
ったところが、
取
(
と
)
りも
直
(
なお
)
さずわれわれの
住
(
す
)
む
大地
(
だいち
)
の
神界
(
しんかい
)
で、ここに
君臨
(
くんりん
)
遊
(
あそ
)
ばすのが、
申
(
もう
)
すまでもなく
皇孫命様
(
こうそんのみことさま
)
にあらせられます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
だから身体は見えなくても、
大地
(
だいち
)
に接するところには、赤外線男の足跡が残らにゃならんと思うよ
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
彼はすでに
突兀
(
とつこつ
)
たる巌石を肩に支えながら、みずらの髪を
額
(
ひたい
)
に乱して、あたかも
大地
(
だいち
)
を
裂
(
さ
)
いて出た
土雷
(
つちいかずち
)
の神のごとく、河原に
横
(
よこた
)
わる乱石の中に雄々しくも立ち上っていた。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
すらりと
大地
(
だいち
)
を
斜
(
なゝめ
)
に
流
(
なが
)
るゝかとすれば、
千本
(
せんぼん
)
の
腕
(
うで
)
の
帆柱
(
ほばしら
)
に、
衝
(
つ
)
と
軒
(
のき
)
の
上
(
うへ
)
へまつすぐに
舞上
(
まひあが
)
る。
祭のこと
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
大地
(
だいち
)
に
當
(
あた
)
る
靴音
(
くつおと
)
は
生
(
い
)
き
生
(
い
)
きして
高
(
たか
)
く
夜
(
よる
)
の
空氣
(
くうき
)
に
反響
(
はんきやう
)
した。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
飛ぶただち
空
(
くう
)
と
大地
(
だいち
)
の入りかはるこの驚きに
我
(
われ
)
くつがへる
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
すみれは、そのころは、もう
家
(
いえ
)
のうちの
生活
(
せいかつ
)
にあきてしまって、ふたたび、
大地
(
だいち
)
の
上
(
うえ
)
に
帰
(
かえ
)
りたいと
思
(
おも
)
う
心
(
こころ
)
が、しきりにしたのでありました。
つばきの下のすみれ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
又
(
また
)
構造物
(
こうぞうぶつ
)
が
地震動
(
ぢしんどう
)
に
因
(
よ
)
つて
裂
(
さ
)
け
目
(
め
)
を
生
(
しよう
)
じ、それが
振動繼續中
(
しんどうけいぞくちゆう
)
開閉
(
かいへい
)
を
繰返
(
くりかへ
)
すこともあるが、
問題
(
もんだい
)
は
大地
(
だいち
)
に
關係
(
かんけい
)
したものであつて、
構造物
(
こうぞうぶつ
)
に
起
(
おこ
)
る
現象
(
げんしよう
)
を
指
(
さ
)
すのではない。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
が、横なぐりに打ち下した竹馬が、まだ青い笹の葉に落花を
掃
(
はら
)
ったと思うが早いか、いきなり
大地
(
だいち
)
にどうと倒れたのは、沙門ではなくて、肝腎の鍛冶の方でございました。
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
二日
(
ふつか
)
の
日
(
ひ
)
の
午後
(
ごご
)
、
火
(
ひ
)
と
煙
(
けむり
)
を
三方
(
さんぱう
)
に
見
(
み
)
ながら、
秋
(
あき
)
の
暑
(
あつ
)
さは
炎天
(
えんてん
)
より
意地
(
いぢ
)
が
惡
(
わる
)
く、
加
(
くは
)
ふるに
砂煙
(
さえん
)
の
濛々
(
もう/\
)
とした
大地
(
だいち
)
に
茣蓙
(
ござ
)
一枚
(
いちまい
)
の
立退所
(
たちのきじよ
)
から、
軍
(
いくさ
)
のやうな
人
(
ひと
)
ごみを、
拔
(
ぬ
)
けつ、
潛
(
くゞ
)
りつ
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
元来は
静
(
せい
)
であるべき
大地
(
だいち
)
の一角に
陥欠
(
かんけつ
)
が起って、全体が思わず動いたが、動くは本来の性に
背
(
そむ
)
くと悟って、
力
(
つと
)
めて
往昔
(
むかし
)
の姿にもどろうとしたのを、
平衡
(
へいこう
)
を失った機勢に制せられて
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
鱶
(
ふかざめ
)
は
大地
(
だいち
)
の上は
歩
(
ある
)
かねばそこにごろりところがりにけり
雲母集
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
このとき、一ぴきのおけらが、
入
(
い
)
り
口
(
ぐち
)
から
出
(
で
)
て、だれも、それに
気
(
き
)
のつかなかったまに、
町
(
まち
)
の
方
(
ほう
)
を
指
(
さ
)
して、
大地
(
だいち
)
をはっていったのであります。
おけらになった話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
寢苦
(
ねぐるし
)
い
思
(
おも
)
ひの
息
(
いき
)
つぎに
朝戸
(
あさど
)
を
出
(
で
)
ると、あの
通
(
とほ
)
り
暴
(
あ
)
れまはつたトタン
板
(
いた
)
も
屋根板
(
やねいた
)
も、
大地
(
だいち
)
に、ひしとなつてへたばつて、
魍魎
(
まうりやう
)
を
跳
(
をど
)
らした、ブリキ
罐
(
くわん
)
、
瀬戸
(
せと
)
のかけらも
影
(
かげ
)
を
散
(
ち
)
らした。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
この桃の枝は雲の上にひろがり、この桃の根は
大地
(
だいち
)
の底の
黄泉
(
よみ
)
の国にさえ及んでいた。
桃太郎
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
青
(
あを
)
い
木
(
き
)
の
葉
(
は
)
が
悉
(
ことごと
)
く
濡
(
ぬ
)
れて、
静
(
しづ
)
かな
湿
(
しめ
)
り
気
(
け
)
が、
硝子越
(
がらすごし
)
に代助の
頭
(
あたま
)
に
吹
(
ふ
)
き
込
(
こ
)
んで
来
(
き
)
た。
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
の
浮
(
う
)
いてゐるものは残らず
大地
(
だいち
)
の
上
(
うへ
)
に落ち
付
(
つ
)
いた様に見えた。代助は
久
(
ひさ
)
し
振
(
ぶ
)
りで
吾
(
われ
)
に
返
(
かへ
)
つた心持がした。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
すみれは、
竹子
(
たけこ
)
さんと、お
母
(
かあ
)
さんの
話
(
はなし
)
を
聞
(
き
)
くと、ふたたび
大地
(
だいち
)
に
帰
(
かえ
)
られるのを
知
(
し
)
って、うれしくてたまりませんでした。
つばきの下のすみれ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れると、
意氣地
(
いくぢ
)
はない。その
鳥
(
とり
)
より
一層
(
いつそう
)
もの
凄
(
すご
)
い、
暗闇
(
やみ
)
の
翼
(
つばさ
)
に
蔽
(
おほ
)
はれて、いま
燈
(
ともしび
)
の
影
(
かげ
)
に
息
(
いき
)
を
潛
(
ひそ
)
める。
其
(
そ
)
の
翼
(
つばさ
)
の、
時々
(
とき/″\
)
どツと
動
(
うご
)
くとともに、
大地
(
だいち
)
は
幾度
(
いくど
)
もぴり/\と
搖
(
ゆ
)
れるのであつた。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
秋
(
あき
)
の
静
(
しず
)
かな、
午後
(
ごご
)
でありました。
弱
(
よわ
)
い
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
が、
軽
(
かる
)
い
大地
(
だいち
)
の
上
(
うえ
)
にみなぎっていました。のぶ
子
(
こ
)
は、
熱心
(
ねっしん
)
に、
母
(
はは
)
が、
箱
(
はこ
)
を
開
(
あ
)
けるのをながめていました。
青い花の香り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
橋
(
はし
)
のそばに、
一人
(
ひとり
)
のみすぼらしいふうをした
女
(
おんな
)
が、
冷
(
つめ
)
たい
大地
(
だいち
)
の
上
(
うえ
)
へむしろを
敷
(
し
)
いて、その
上
(
うえ
)
にすわり、
粗末
(
そまつ
)
な
三味線
(
しゃみせん
)
を
抱
(
かか
)
えて
唄
(
うた
)
をうたっていました。
ある冬の晩のこと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
恐
(
おそ
)
れ
入
(
い
)
りますが、しばらくご
猶予
(
ゆうよ
)
を
願
(
ねが
)
います。」といって、
大地
(
だいち
)
にすわって
深
(
ふか
)
く
念
(
ねん
)
じ、
長
(
なが
)
く
瞑目
(
めいもく
)
していました。
北海の白鳥
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
馬子
(
まご
)
は、はらだちまぎれに、あらあらしく、たづなを
引
(
ひ
)
くと、
馬
(
うま
)
は、
頭
(
あたま
)
を
上下
(
じょうげ
)
にふって、
反抗
(
はんこう
)
の
意
(
い
)
をしめし、
前足
(
まえあし
)
に
力
(
ちから
)
をいれて、
大地
(
だいち
)
へしがみつこうとしました。
道の上で見た話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
乳色
(
ちちいろ
)
の
冬
(
ふゆ
)
の
空
(
そら
)
から、まぶしいほど、
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
は
大地
(
だいち
)
へ
流
(
なが
)
れていました。
風
(
かぜ
)
のない
静
(
しず
)
かな
日
(
ひ
)
で
雪
(
ゆき
)
のない
国
(
くに
)
には、やがて、
春
(
はる
)
が
間近
(
まぢか
)
へやってくるように
感
(
かん
)
ぜられるのでありました。
友だちどうし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
後
(
あと
)
には、
空
(
そら
)
に
星
(
ほし
)
が
輝
(
かがや
)
いていました。
大地
(
だいち
)
は
黒
(
くろ
)
く
湿
(
しめ
)
って、
草木
(
くさき
)
は
音
(
おと
)
なく
眠
(
ねむ
)
っていました。
港に着いた黒んぼ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
大地
(
だいち
)
をゆるがす
砲車
(
ほうしゃ
)
のきしりと、ビュン、ビュンと
絶
(
た
)
え
間
(
ま
)
なく
空中
(
くうちゅう
)
に
尾
(
お
)
を
引
(
ひ
)
くような
銃弾
(
じゅうだん
)
の
音
(
おと
)
と、あらしのごとくそばを
過
(
す
)
ぎて、いつしか
遠
(
とお
)
ざかる
馬蹄
(
ばてい
)
のひびきとで、
平原
(
へいげん
)
の
静寂
(
せいじゃく
)
は
破
(
やぶ
)
られ
戦友
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのまま
大地
(
だいち
)
の
上
(
うえ
)
へかがんでしまいました。
波荒くとも
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“大地”の意味
《名詞》
大 地(だいち)
天に対して、地上。広大な土地。
(出典:Wiktionary)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
地
常用漢字
小2
部首:⼟
6画
“大地”で始まる語句
大地震
大地主
大地軸孔
大地震後
大地主神
大地図
大地獄
大地神女
大地開閉
大地電位