關係くわんけい)” の例文
新字:関係
勘次かんじきはめてせま周圍しうゐいうしてる。しかかれせたちひさな體躯からだは、せま周圍しうゐ反撥はんぱつしてるやうな關係くわんけい自然しぜん成立なりたつてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
土偶どぐうの用は信仰上しんこうじやう關係くわんけい有りと假定するも、尚ほ實在じつざいの人の形をあらはしたる物か、想像上そうぞうじやうの神の形を示したる物かとの疑問ぎもん有らん。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
あれと私達わたしたちとはなん關係くわんけいいやうなものの、あれも着物きもの私達わたしたちたがひ着物きものなんとなく世間せけんたいして、わたし氣耻きはづかしいやうでなりませんのよ
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
B ぼくか。ぼく政治せいぢ關係くわんけいがないのだから、そんなことはどうでもいゝ。しか事苟こといやしくも葉書はがきくわんする以上いじやう其點そのてんいさゝぼく注意ちういいてるのだがな。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
その日曜にちえうかれまた安井やすゐふた。それは二人ふたり關係くわんけいしてゐるあるくわいつい用事ようじおこつたためで、をんなとはまつた縁故えんこのない動機どうきから淡泊たんぱく訪問はうもんであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
瓢簟形ひようたんがたあるひ前方後圓ぜんぱうこうゑん古墳こふんであるとすれば、その山頂さんてう古墳こふん山麓さんろく横穴よこあなと、如何いかなる關係くわんけいいうするであらうか。
なほ化物ばけものに一の必要條件ひつえうぜうけんは、文化ぶんくわ程度ていど非常ひぜう密接みつせつ關係くわんけいいうすることである。化物ばけもの想像さうざうすることにあらずしてぜうである。はしると化物ばけもの發達はつたつしない。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
どんな不正か、それはこの事件に關係くわんけいもなく、且つ人の非を擧げるやうだから、とそれはうちあけません。
二人ふたり關係くわんけい眞相しんさうが、どんなものであつたかはたれらない。おそらくは彼女自身かのぢよじしんにもわからなかつたことであらう。彼女かのぢよ見事みごと誘惑いうわくあま毒氣どくけめしひたのである。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
あるひ患者くわんじやたいして、たん形式以上けいしきいじやう關係くわんけいたぬやうにのぞんでも出來できぬやうに、習慣しふくわんやつがさせてしまふ、はやへば彼等かれらあだかも、にはつてひつじや、うしほふ
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
想像さうざうとはほかでもない、貴君等きくんらはたして親愛しんあいなる櫻木君さくらぎくん縁故えんこひとならば、今度こんどこの不思議ふしぎなる出來事できごとも、あるひ櫻木大佐さくらぎたいさ運命うんめいある關係くわんけいいうしてるのではあるまいかと。
申立たりとも夜中やちう血刀を天水桶に洗ひしは何か謂れあり彦兵衞一件に關係くわんけいなくとも兩人申上る言葉も御咎おとがめあるまじ又勘太郎彌々馬喰町の人殺なれば彦三郎が念願ねんぐわん成就じやうじゆする故前後を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
物價ぶつか關係くわんけいからればほとんど一てい不動ふどうのものとくらゐわづかのうごきとなる。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
やをつぎにかいひそまりてくともなしにみゝたつれば、きやくはそもれなるにや、青柳あをやぎといふこゑいと子とこゑ折々をり/\まじりぬ、さても何事なにごとだんずるにや、れにも關係くわんけいありなるをと
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
但馬守たじまのかみ着任ちやくにんしてもなく、るところで變死人へんしにんがあつたとき土地とち關係くわんけいで、但馬守たじまのかみ配下はいか與力よりきと、近衞關白家このゑくわんぱくけ役人やくにんともう一ヶしよ何處どこかの代官だいくわんなにかの組下くみしたと、かう三にんそろはなければ
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
小六ころくはじめのうちなんにもくちさなかつたが、段々だん/\兄夫婦あにふうふはなしいてゐるうちに、ほゞ關係くわんけい明暸めいれうになつたので
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
それから瓢簟山ひようたんやま頂上てうじやうおいて、埴輪土偶はにわどぐうを二發見はつけんした關係くわんけいから、四ヶしよ隆起りうきせる山頂さんてうもつて、古墳こふんではいかといふ疑問ぎもんしやうじ、その隆起りうきせる山頂さんてう
れが實際問題じつさいもんだいになると、土地とち状態じやうたい風土ふうど關係くわんけい住者ぢうしや身分みぶん境遇きやうぐう趣味しゆみ性癖せいへき資産しさん家族かぞく職業しよくげふその種々雜多しゆ/″\ざつた素因そいん混亂こんらんしてたがひあい交渉かうせうするので
建築の本義 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
しなはゝとの關係くわんけい餘計よけい告口つげぐちから女房にようばうみゝはひつた。ころあつさにいて所爲せゐでもあつたが女房にようばうはそれをにしはじめてからがつかりとやつれたやうにえた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
この氣の弱さうな若い男は鼬小僧一件に關係くわんけいのあることを知つて居さうでならなかつたのです。
そうじて他人たにん艱難かんなんたいしては、事務上じむじやう職務上しよくむじやう關係くわんけいつてゐる人々ひと/″\たとへば裁判官さいばんくわん警官けいくわん醫師いし、とかとふものは、年月ねんげつ經過けいくわするとともに、習慣しふくわんつてつひには其相手そのあいて被告ひこく
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
軍艦ぐんかん! このたしかに、日出雄少年ひでをせうねんある關係くわんけいつてるとしんじます。
B そんなことぼくるものか、ぼく政治せいぢなんぞに關係くわんけいしたことがない。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
かれは、みづかまもることにおごそかなもとめの孤壘こるゐあねたいするおとうとのやうなしたしさをみせてちかづいてつた。かれ彼女かのぢよよりも二つばかり年下とししたなのであつた。いつのにかぱつと二人ふたり關係くわんけいうはさにのぼつた。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
生涯しやうがい保護者ほごしやとはなるべきにや、おもへばいとも覺束おぼつかなきことなり、れに主從しう/″\關係くわんけいなくば、松野雪三まつのせつざうならずは、青柳あおやぎいとぢやうりて、生涯しやうがい保護者ほごしやとならんものあめしたまたとはあるまじ
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
また最初さいしよから、色彩しきさいうすきはめて通俗つうぞく人間にんげんが、習慣的しふくわんてき夫婦ふうふ關係くわんけいむすぶためにつたやうにもえた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
すなはもつと高遠かうゑんなるは神話しんわとなり、もつと卑近ひきんなるはお伽噺とぎばなしとなり、一ぱん學術がくじゆつとく歴史上れきしじやうおいても、またぱん生活上せいくわつじやうおいても、じつ微妙びめうなる關係くわんけいいうしてるのである。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
それが彌生式やよひしきたゞちに結合けつがふされるかいなかは、いま斷言だんげんするあたはずだが、特種とくしゆ貝塚かひづかるとみとめられたうへは、それが彌生式土器やよひしきどきおほ關係くわんけいいうしてるとまではへるのである。
しか自分じぶん入夫にふふといふ關係くわんけいもあるしそれに生來せいらい寡言むくちなので姻戚みよりあひだ協議けふぎにもかれ
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「死んだお前の兄の重太郎は、嫁を取る前お辰と關係くわんけいがあつたんぢやあるまいか」
何等なにら關係くわんけいはなくとも、かる記事きじんだひと多少たせうこゝろうごかすであらう。
其男そのをとこ其女そのをんなとは、それより以前いぜんどんな關係くわんけいつたんかい。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
インドにおいては、地理ちり歴史れきし關係くわんけいから、北部ほくぶ南部なんぶとでは根本こんぽんから言語げんごがちがふので、インドじん同士どうし英語えいごもつ會話くわいわこゝろみてゐるのをてインドが到底たうてい獨立どくりつざるゆゑんをさとつた。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
みね發掘はつくつかたまへに、如何どうしても飯田東皐君いひだとうくわうくんとの關係くわんけいかたらねばならぬ。
歴史れきしても最初さいしよから伏羲氏ふくぎし蛇身じやしん人首じんしゆであつて、神農氏しんのうし人身じんしん牛首ぎうしゆである。ういふふう支那人しなじん太古たいこから化物ばけもの想像さうざうするちから非常ひぜうつよかつた。是皆これみな國土こくど關係くわんけいによることおもはれる。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)