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薬
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くすり
ふりがな文庫
“
薬
(
くすり
)” の例文
旧字:
藥
いまでは、いい
薬
(
くすり
)
がたくさんにありますけれど、まだ
世間
(
せけん
)
が
開
(
ひら
)
けなかった、
昔
(
むかし
)
は、
家伝薬
(
かでんぐすり
)
などを
用
(
もち
)
いて
病気
(
びょうき
)
をなおしたものであります。
おばあさんと黒ねこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
『早く
帰
(
けえ
)
つて寝る
事
(
こつ
)
た。
恁麽
(
こんだ
)
時何処ウ
徘徊
(
うろつ
)
くだべえ。天理様拝んで赤痢神が
取付
(
とツつ
)
かねえだら、ハア、何で
医者
(
いしや
)
薬
(
くすり
)
が要るものかよ。』
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
大いそぎで
薬品
(
やくひん
)
の
調合
(
ちょうごう
)
にとりかかり、それができあがると、
夕方
(
ゆうがた
)
から夜にかけて、ぼくは
体
(
からだ
)
を
透明
(
とうめい
)
にするその
薬
(
くすり
)
をのみつづけたんだ——
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
俄盲目
(
にはかめくら
)
で
感
(
かん
)
が
悪
(
わ
)
るいけれども、
貰
(
もら
)
つた
手拭
(
てぬぐひ
)
で
傷
(
きず
)
を
二重
(
ふたへ
)
ばかり
巻
(
ま
)
いて、ギユツと
堅
(
かた
)
く
緊
(
し
)
めますと、
薬
(
くすり
)
の
効能
(
かうのう
)
か
疼痛
(
いたみ
)
がバツタリ止まりました。
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
好きなものが毒になり、嫌いなものが
薬
(
くすり
)
になる。好きなものを食うて、嫌いなものに食われる。宇宙の
生命
(
いのち
)
は斯くして
有
(
たも
)
たるゝのである。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
『
鈍痴漢
(
とんちんかん
)
の、
薄鈍
(
うすのろ
)
な
奴等
(
やつら
)
、
薬
(
くすり
)
も
糸瓜
(
へちま
)
もあるものか、
馬鹿
(
ばか
)
な、
軽挙
(
かるはずみ
)
な!』ハバトフと
郵便局長
(
ゆうびんきょくちょう
)
とは、この
権幕
(
けんまく
)
に
辟易
(
へきえき
)
して
戸口
(
とぐち
)
の
方
(
ほう
)
に
狼狽
(
まごまご
)
出
(
で
)
て
行
(
ゆ
)
く。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
長病
(
ながわずらい
)
の少年が——
火葬場
(
やきば
)
の
薬
(
くすり
)
までもらおうというものが、この夜寒に、——しかも重い病人に、荷物をもたせて、綿のはいったものもきせずに——
旧聞日本橋:07 テンコツさん一家
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
○人病あれば
米
(
こめ
)
の
粥
(
かゆ
)
を
喰
(
くは
)
せて
薬
(
くすり
)
とす。重きは山伏をむかへていのらす。(病をいのらする事源氏にも見えたる古風也。)
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
『阿母さん、
昨日
(
きのふ
)
校長さんが君ん
家
(
とこ
)
の
阿父
(
おとう
)
さんは京の
街
(
まち
)
で西洋の
薬
(
くすり
)
や酒を売る店を出すんだつて、本当かて聞きましたよ。本当に
其様
(
そんな
)
店を出すの。』
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
何
(
なに
)
、
遠慮
(
ゑんりよ
)
をしねえで
浴
(
あ
)
びるほどやんなせえ、
生命
(
いのち
)
が
危
(
あやふ
)
くなりや、
薬
(
くすり
)
を
遣
(
や
)
らあ、
其為
(
そのため
)
に
私
(
わし
)
がついてるんだぜ、
喃
(
なあ
)
姉
(
ねえ
)
さん。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
余は久しく流離の苦を嘗め来たった。どうだ。諸子にもたまにはそういう経験が
薬
(
くすり
)
だろうと。此の一言で直ちに国外に奔った大夫も二三に止まらない。
盈虚
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
ノートも
薬
(
くすり
)
が沁み込んで、頁をめくるとパッと匂いがした。私はしばらく見なかった作品を味うようにして読んだ。
性に眼覚める頃
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
「
大分
(
だいぶ
)
考へが
違
(
ちが
)
つて
来
(
き
)
た様だね。——けれども其苦痛が
後
(
あと
)
から
薬
(
くすり
)
になるんだつて、もとは君の持説ぢやなかつたか」
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
若旦那
(
わかだんな
)
、そいつァ
御無理
(
ごむり
)
でげすよ。おせんは
名代
(
なだい
)
の
親孝行
(
おやこうこう
)
、
薬
(
くすり
)
を
買
(
か
)
いに
行
(
い
)
ったといやァ、
嘘
(
うそ
)
も
隠
(
かく
)
しもござんすまい。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
手離せないんです。それに因念事は一層藤吉には知らせず仕舞にした方が
薬
(
くすり
)
だらうつて、兄も申しますんで……
淡雪
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
貴嬢
(
あなた
)
は
何
(
なに
)
をおつしやいます
今
(
いま
)
まで
彼
(
あ
)
れ
程
(
ほど
)
お
待遊
(
まちあそ
)
ばしたのに
又
(
また
)
そんなことをヱお
心持
(
こゝろもち
)
がおわるひのならお
薬
(
くすり
)
をめしあがれ
阿母
(
おつか
)
さまですか
阿母
(
おつか
)
さまはうしろに。
闇桜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
でも、王子は、きょうは
計略
(
けいりゃく
)
をめぐらして、
階段
(
かいだん
)
じゅうにチャンというべたべたする
薬
(
くすり
)
をぬらせておきました。
灰かぶり
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
ある
時
(
とき
)
竜王
(
りゅうおう
)
のお
后
(
きさき
)
が、ふとしたことからたいそう
重
(
おも
)
い
病気
(
びょうき
)
になりました。いろいろに
手
(
て
)
をつくして、
薬
(
くすり
)
という
薬
(
くすり
)
をのんでみましたが、ちっとも
利
(
き
)
きめがありません。
くらげのお使い
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
汁粉屋の茶碗というけれども、さすがに維新前に出来たものだけに、
焼
(
やき
)
も
薬
(
くすり
)
も悪くない。
平仮名
(
ひらがな
)
でおてつと大きく書いてある。私は今これを自分の茶碗に
遣
(
つか
)
っている。
二階から
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「おや、どうかしたのかい。たいへん顔色が
悪
(
わる
)
いよ」と
言
(
い
)
いながら
棚
(
たな
)
から
薬
(
くすり
)
の
箱
(
はこ
)
をおろしました。
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
病者
(
ばうざ
)
の心地や悪しからむ、
振出
(
ふりだ
)
してふ薬飲ませばやと、常に
薬
(
くすり
)
合
(
あは
)
するかたに往くに、こはいかに棚落ちて箱どもの薬ちり/″\になり、百味箪笥といふものさへ倒れぬれば
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
まだまだ
落人
(
おちゅうど
)
も通ろう。怪我人もよろ
這
(
ぼ
)
うて通ろう。門を閉じておいては、それらの衆が気づかずに過ぎてしまう。——
容
(
い
)
れる場所がなかったら
薬
(
くすり
)
干
(
ほ
)
し
場
(
ば
)
へも
莚
(
むしろ
)
をしいて、はいれる限りお
容
(
い
)
れせい
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
年わかき内科医
君
(
きみ
)
は日ごと来てわが
静脈
(
じやうみやく
)
に
薬
(
くすり
)
入れゆく
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
入口の硝子戸の前に
薬
(
くすり
)
塗
(
ぬ
)
らるる色
黄
(
き
)
なる
狂犬
(
きやうけん
)
を染め
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「もつと、いい
薬
(
くすり
)
も、あるんですけど。」
火の鳥
(新字旧仮名)
/
太宰治
(著)
吃逆
(
しゃっくり
)
の
薬
(
くすり
)
秋 第二百二十三
吃逆
(
しゃっくり
)
の薬
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
薬
(
くすり
)
喰
(
くひ
)
隣の亭主箸持参
俳人蕪村
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
白
(
しろ
)
い
薬
(
くすり
)
桜さく島:春のかはたれ
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
「なに、こればかしの
病気
(
びょうき
)
は、じきになおってしまう。
後
(
あと
)
になって、また、あの
薬
(
くすり
)
が
必要
(
ひつよう
)
なときがあるだろう。」と、
兄
(
あに
)
は
答
(
こた
)
えました。
村の兄弟
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして
薬
(
くすり
)
で、ねこを
眠
(
ねむ
)
らせておいた。ねこがつぎに目をさましたときには、羊毛とおなじように、けむりのようにきえていたんだ
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
彼
(
あ
)
の
可愛
(
かあい
)
らしい手を出して
膝
(
ひざ
)
の
下
(
した
)
を
撫
(
なで
)
て
遣
(
や
)
つて
居
(
ゐ
)
る、あゝ/\
可愛
(
かあい
)
い
児
(
こ
)
だ、
今
(
いま
)
のう
良
(
よ
)
い
薬
(
くすり
)
を
遣
(
や
)
るよ、……
煙草
(
たばこ
)
の
粉末
(
こな
)
ぢやア
却
(
かへ
)
つて
可
(
い
)
けない
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
患者
(
かんじゃ
)
は
多
(
おお
)
いのに
時間
(
じかん
)
は
少
(
すく
)
ない、で、いつも
極
(
ご
)
く
簡単
(
かんたん
)
な
質問
(
しつもん
)
と、
塗薬
(
ぬりぐすり
)
か、
※麻子油位
(
ひましあぶらぐらい
)
の
薬
(
くすり
)
を
渡
(
わた
)
して
遣
(
や
)
るのに
留
(
とど
)
まっている。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
医
(
い
)
をまねきて
薬
(
くすり
)
など
与
(
あた
)
へしがそのしるしもなく、
両親
(
ふたおや
)
はさら也、あたりよりはせよりしものどもゝ娘の
側
(
そば
)
に
在
(
あり
)
てなみださしぐみつゝ
手
(
て
)
を
束
(
つかね
)
て
死
(
し
)
を
俟
(
まつ
)
のみ也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
こゝに
居
(
ゐ
)
るよお
千代
(
ちよ
)
や
阿母
(
おつか
)
さんだよいゝかへ
解
(
わか
)
つたかへお
父
(
とつ
)
さんもお
呼申
(
よびまを
)
したよサアしつかりして
薬
(
くすり
)
を
一口
(
ひとくち
)
おあがりヱ
胸
(
むね
)
がくるしいアヽさうだらう
此
(
この
)
マア
汗
(
あせ
)
を
闇桜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
御
前
(
まへ
)
のはぶる/\
顫
(
ふる
)
へる程でもない様だから、平生から
治薬
(
じやく
)
に度胸の
据
(
すわ
)
る
薬
(
くすり
)
を東京の医者に拵らへて貰つて飲んで見ろ。
癒
(
なほ
)
らない事もなからうと云ふのである。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
有難
(
ありがと
)
うはござんすが、
親
(
おや
)
に
服
(
の
)
ませるお
薬
(
くすり
)
を
人様
(
ひとさま
)
にお
願
(
ねが
)
い
申
(
もう
)
しましては、お
稲荷様
(
いなりさま
)
の
罰
(
ばち
)
が
当
(
あた
)
ります」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
奥方
(
おくがた
)
がこのごろ
重
(
おも
)
い
病
(
やまい
)
にかかって、いろいろの
医者
(
いしゃ
)
に
見
(
み
)
せても
少
(
すこ
)
しも
薬
(
くすり
)
の
効
(
き
)
き
目
(
め
)
が
見
(
み
)
えないものですから、ちょうど
自分
(
じぶん
)
のにいさんが
芦屋
(
あしや
)
の
道満
(
どうまん
)
といって、その
時分
(
じぶん
)
名高
(
なだか
)
い
学者
(
がくしゃ
)
で
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
其
(
そ
)
の
手
(
て
)
を、
密
(
そつ
)
と
伸
(
の
)
ばして、お
薬
(
くすり
)
の
包
(
つゝみ
)
を
持
(
も
)
つて、
片手
(
かたて
)
で
円
(
まる
)
い
姿見
(
すがたみ
)
を
半分
(
はんぶん
)
、
凝
(
じつ
)
と
視
(
み
)
て、お
色
(
いろ
)
が
颯
(
さつ
)
と
蒼
(
あを
)
ざめた
時
(
とき
)
は、
私
(
わたし
)
はまた
泣
(
な
)
かされました。……
私
(
わたし
)
は
自分
(
じぶん
)
ながら
頓狂
(
とんきやう
)
な
声
(
こゑ
)
で
言
(
い
)
つたんですよ……
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
さて
持
(
も
)
てきし
薬
(
くすり
)
など
服
(
ふく
)
して、木村氏のもとにありしが、いつまでも手を
空
(
むなし
)
くしてあるべきにあらねば、月給八円の
雇吏
(
やとい
)
としぬ。その頃より六郎
酒色
(
しゅしょく
)
に
酖
(
ふけ
)
りて、木村氏に
借銭
(
しゃくせん
)
払わすること
屡々
(
しばしば
)
なり。
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
苦
(
にが
)
い
茶
(
ちゃ
)
を
点
(
い
)
れて、
森永
(
もりなが
)
のドロップスなど出してくれた。余等は
注文
(
ちゅうもん
)
してもぎ立ての玉蜀黍を
炉
(
ろ
)
の火で焼いてもらう。
主
(
あるじ
)
は岡山県人、四十余の
細作
(
ほそづく
)
りな男、余作君に
過日
(
こないだ
)
の
薬
(
くすり
)
は強過ぎ云々と云って居た。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
汗
(
あせ
)
の
薬
(
くすり
)
夏 第百七十九 野菜の功
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
ホモイは
薬
(
くすり
)
を
受
(
う
)
けとって
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
薬
(
くすり
)
喰
(
くい
)
隣
(
となり
)
の亭主箸持参
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
めったに、
薬売
(
くすりう
)
りの
小父
(
おじ
)
さんの
持
(
も
)
ってきた、
薬
(
くすり
)
を
飲
(
の
)
むようなことはなかったけれど、
小父
(
おじ
)
さんは、こちらにくればきっと
立
(
た
)
ち
寄
(
よ
)
りました。
二番めの娘
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ぼくは
下宿
(
げしゅく
)
にかえると、さっそく
薬
(
くすり
)
の
調合
(
ちょうごう
)
にかかったんだ。そこへ前からぼくのことをうさんくさい目でみていた
下宿
(
げしゅく
)
のおやじが、
文句
(
もんく
)
を言いにきたんだ。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
もしまた
医学
(
いがく
)
の
目的
(
もくてき
)
が
薬
(
くすり
)
を
以
(
もっ
)
て、
苦痛
(
くつう
)
を
薄
(
うす
)
らげるものと
為
(
な
)
すなれば、
自然
(
しぜん
)
ここに一つの
疑問
(
ぎもん
)
が
生
(
しょう
)
じて
来
(
く
)
る。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
見
(
み
)
ると
煎餅
(
せんべい
)
のやうな
薄
(
うす
)
つぺらの
蒲団
(
ふとん
)
で
爪
(
つめ
)
で
引掻
(
ひつか
)
くとポロ/\
垢
(
あか
)
が
落
(
おち
)
る冷たさうな
蒲団
(
ふとん
)
の
上
(
うへ
)
に
転
(
ころ
)
がつて
居
(
ゐ
)
るが、
独身者
(
ひとりもの
)
だから
薬
(
くすり
)
一
服
(
ぷく
)
煎
(
せん
)
じて
飲
(
の
)
む事も
出来
(
でき
)
ない
始末
(
しまつ
)
、金
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
千代
(
ちい
)
ちやんひどく
不快
(
わるく
)
でもなつたのかい
福
(
ふく
)
や
薬
(
くすり
)
を
飲
(
の
)
まして
呉
(
く
)
れないか
何
(
ど
)
うした
大変
(
たいへん
)
顔色
(
かほいろ
)
がわろくなつて
来
(
き
)
たおばさん
鳥渡
(
ちよつと
)
と
良之助
(
りやうのすけ
)
が
声
(
こゑ
)
に
驚
(
おど
)
かされて
次
(
つぎ
)
の
間
(
ま
)
に
祈念
(
きねん
)
を
闇桜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
芸
(
げい
)
がよくって
愛嬌
(
あいきょう
)
があって、おまけに
自慢気
(
じまんげ
)
なんざ
薬
(
くすり
)
にしたくもねえッてお
人
(
ひと
)
だ。——どこが
悪
(
わる
)
くッて、どう
倒
(
たお
)
れたんだか、さ、そこをおいらに、
委
(
くわ
)
しく
話
(
はな
)
して
聞
(
き
)
かしてくんねえ
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
天子様
(
てんしさま
)
のおそばに
仕
(
つか
)
えて、
天文
(
てんもん
)
や
占
(
うらな
)
いでは
日本
(
にっぽん
)
一の
名人
(
めいじん
)
という
評判
(
ひょうばん
)
だったのを
幸
(
さいわ
)
い、ある
時
(
とき
)
悪右衛門
(
あくうえもん
)
は
道満
(
どうまん
)
に
頼
(
たの
)
んで、
来
(
き
)
て
見
(
み
)
てもらいますと、
奥方
(
おくがた
)
の
病気
(
びょうき
)
はただの
薬
(
くすり
)
では
治
(
なお
)
らない
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
薬
常用漢字
小3
部首:⾋
16画
“薬”を含む語句
爆薬
釉薬
薬湯
水薬
麻酔薬
膏薬
薬鑵
薬師
薬玉
丸薬
薬種
薬味
薬袋
薬代
薬草
持薬
薬莢
薬舗
麻痺薬
煉薬
...