“天子様”の読み方と例文
旧字:天子樣
読み方割合
てんしさま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
徳川家が将軍にった末で余り勢いは強くなかったけれども、とにかく将軍というものが政権を持っておってその上に天子様てんしさまがおられるという。
模倣と独立 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「兵隊に出すのが嫌だなンか云うことァ出来ねえだ。何でも大きくなる時節で、天子様てんしさまくにを広くなさるだから」と云う。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
それに俺等わしら献納けんのうした愛国号も百台ほどあるしサ、そこへもってきて、日本の軍人は強いぞ、天子様てんしさまのいらっしゃるこの東京へなんぞ、一歩だって敵の飛行機を近付けるものか。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)