“吃逆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゃっくり50.0%
しゃくり22.2%
しやつくり11.1%
しゃく5.6%
しやくり5.6%
シャックリ5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
無法なことをいうと吃逆しゃっくりを出させるぞ。ヘッ、不可いけねえ、ヘッ、いやどうしやがった、ヘッ、何のこッたい、ヘッ驚きましたな。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
もう世は末だ。この水陸のみじめな地球も確かにもう終わりだ。最後の吃逆しゃくりがいるんなら、フランスは今それをしてるところだ。
秋になると遠くで祭りの太鼓が鳴り、日の暮の渚で鵜が吃逆しやつくりをする。冬、やがて島の人人は、指が蜻蛉になつて飛んでゆかないやうに、みんな日向でふところ手をする。
測量船拾遺 (新字旧仮名) / 三好達治(著)
さういふ物音がきこえるのである。多次郎はベソをかいてゐるらしいが、高く泣くのが恐ろしくて、変な工合に吃逆しゃくつたり、ウォンウォンと鈍く喚いたりしてゐる。
竹藪の家 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
お住は涙を流し流し、吃逆しやくりをするやうに笑ひ出した。……
一塊の土 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ひどい空虚が身体一杯に詰まつてゐて——吃逆シャックリのやうに込み上げてきては、何んだか変に舌にざらつくやうである。白つぽい、厭に大きな舌ざはりだ。
竹藪の家 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)