“静脈”のいろいろな読み方と例文
旧字:靜脈
読み方割合
じょうみゃく75.0%
じやうみやく16.7%
せいみやく8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
肉はないけれども骨太の上に静脈じょうみゃくのグリグリしている、男性的にせた高夏の手が、酒のせいか重い物をじっと持ちこたえている時のようにふるえていた。
蓼喰う虫 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
くちびるも時時ひきるらしい。その上ほのかに静脈じやうみやくの浮いた、華奢きやしや顳顬こめかみのあたりには薄い汗さへも光つてゐる。……
わが散文詩 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
川は二三ちやうの幅のあるのも一けんけん流れも皆氷つて居る。つもつた雪も其処そこだけ解けずにあるから、盛上つて痩せた人の静脈せいみやくの様である。七日なぬか目にまた一人の露西亜ロシア女が私の室の客になつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)