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庭
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にわ
ふりがな文庫
“
庭
(
にわ
)” の例文
もちろん、
老人
(
ろうじん
)
の
志
(
こころざし
)
も
無
(
む
)
とならなかったばかりか、
B医師
(
ビーいし
)
は、
老人
(
ろうじん
)
の
好
(
す
)
きだったらしいすいせんを
病院
(
びょういん
)
の
庭
(
にわ
)
に
植
(
う
)
えたのでありました。
三月の空の下
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ああ!」とおかみさんが
答
(
こた
)
えた。「
家
(
うち
)
の
後方
(
うしろ
)
の
庭
(
にわ
)
にラプンツェルが
作
(
つく
)
ってあるのよ、あれを
食
(
た
)
べないと、あたし
死
(
し
)
んじまうわ!」
ラプンツェル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
町はずれの町長のうちでは、まだ
門火
(
かどび
)
を燃していませんでした。その
水松樹
(
いちい
)
の
垣
(
かき
)
に
囲
(
かこ
)
まれた、
暗
(
くら
)
い
庭
(
にわ
)
さきにみんな
這入
(
はい
)
って行きました。
種山ヶ原
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「
庭
(
にわ
)
の
木戸
(
きど
)
も
通用口
(
つうようぐち
)
のドアも、みんなしめるのをわすれていたんだ。そのうえ、庭の木戸はあけっぱなしになっていたんだが……」
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
どうにも
仕方
(
しかた
)
がありませんでした。それで
皆
(
みな
)
は
相談
(
そうだん
)
して、その
癖
(
くせ
)
が
止
(
や
)
むまでしばらくの
間
(
あいだ
)
、王子を広い
庭
(
にわ
)
に
閉
(
と
)
じこめることになりました。
強い賢い王様の話
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
▼ もっと見る
折々
(
おりおり
)
庭
(
にわ
)
で
遇
(
あ
)
う
会計係
(
かいけいがかり
)
の
小娘
(
こむすめ
)
の、
彼
(
かれ
)
が
愛
(
あい
)
していた
所
(
ところ
)
のマアシャは、この
節
(
せつ
)
は
彼
(
かれ
)
が
微笑
(
びしょう
)
して
頭
(
あたま
)
でも
撫
(
な
)
でようとすると、
急
(
いそ
)
いで
遁出
(
にげだ
)
す。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
庭
(
にわ
)
へ
向
(
む
)
いた
縁
(
えん
)
ばな——
金魚鉢
(
きんぎょばち
)
から六
尺
(
しゃく
)
ほどのへだたりがあつたが、その
縁
(
えん
)
ばなにウィスキイの
角
(
かく
)
びんと、九
谷
(
たに
)
らしい
盃
(
さかずき
)
が二つおいてあつた。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
お
釜
(
かま
)
に
重
(
おも
)
しをしてしまうと、こんどはまた、お
庭
(
にわ
)
から
枯
(
か
)
れ
枝
(
えだ
)
をたくさん
集
(
あつ
)
めて
来
(
き
)
て、
小
(
ちい
)
さく
折
(
お
)
っては、お
釜
(
かま
)
の下に
入
(
い
)
れました。
山姥の話
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
庭
(
にわ
)
の
若草
(
わかくさ
)
の
芽
(
め
)
も
一晩
(
ひとばん
)
のうちに
伸
(
の
)
びるような
暖
(
あたた
)
かい
春
(
はる
)
の
宵
(
よい
)
ながらに
悲
(
かな
)
しい
思
(
おも
)
いは、ちょうどそのままのように
袖子
(
そでこ
)
の
小
(
ちい
)
さな
胸
(
むね
)
をなやましくした。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
おれは筆と巻紙を
抛
(
ほう
)
り出して、ごろりと転がって
肱枕
(
ひじまくら
)
をして
庭
(
にわ
)
の方を
眺
(
なが
)
めてみたが、やっぱり清の事が気にかかる。その時おれはこう思った。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
と、
庭
(
にわ
)
のほうへよびいれました。おチエはすなおに
庭
(
にわ
)
のほうへはいってきましたが、
右手
(
みぎて
)
で
頭
(
あたま
)
をなんべんもかいています。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
消えも
入
(
い
)
りたいおせんの
風情
(
ふぜい
)
は、
庭
(
にわ
)
に
咲
(
さ
)
く
秋海棠
(
しゅうかいどう
)
が、なまめき
落
(
お
)
ちる
姿
(
すがた
)
をそのまま
悩
(
なや
)
ましさに、
面
(
おもて
)
を
袂
(
たもと
)
におおい
隠
(
かく
)
した。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
そして
両側
(
りょうがわ
)
の
広々
(
ひろびろ
)
としたお
庭
(
にわ
)
には、
形
(
かたち
)
の
良
(
よ
)
い
松
(
まつ
)
その
他
(
た
)
が
程
(
ほど
)
よく
植
(
う
)
え
込
(
こ
)
みになって
居
(
お
)
り、
奥
(
おく
)
はどこまであるか、ちょっと
見当
(
けんとう
)
がつかぬ
位
(
くらい
)
でございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
ふたりはハッとして顔をむけると、ふんぷんとゆれ散った
藤
(
ふじ
)
の花をあびて
鎧櫃
(
よろいびつ
)
をせおった血まみれな
武士
(
ぶし
)
が、
気息
(
きそく
)
もえんえんとして、
庭
(
にわ
)
さきに
倒
(
たお
)
れているのだ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
何
(
なん
)
だね、お
前達
(
まえたち
)
これだけが
全世界
(
ぜんせかい
)
だと
思
(
おも
)
ってるのかい。まあそんな
事
(
こと
)
はあっちのお
庭
(
にわ
)
を
見
(
み
)
てからお
言
(
い
)
いよ。
何
(
なに
)
しろ
牧師
(
ぼくし
)
さんの
畑
(
はたけ
)
の
方
(
ほう
)
まで
続
(
つづ
)
いてるって
事
(
こと
)
だからね。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
滝田
君
(
くん
)
の
訃
(
ふ
)
に
接
(
せっ
)
したのは、十月二十七日の
夕刻
(
ゆうこく
)
である。
僕
(
ぼく
)
は室生犀生
君
(
くん
)
と一しょに滝田
君
(
くん
)
の家へ悔みに行った。滝田
君
(
くん
)
は
庭
(
にわ
)
に
面
(
めん
)
した
座敷
(
ざしき
)
に北を
枕
(
まくら
)
に
横
(
よこ
)
たわっていた。
滝田哲太郎君
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「
川
(
かわ
)
についてどんどん
行
(
い
)
きましたら、
花菖蒲
(
はなしょうぶ
)
を
庭
(
にわ
)
いちめんに
咲
(
さ
)
かせた
小
(
ちい
)
さい
家
(
いえ
)
がありました。」
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
しかし、馬や牡牛は、畑で働いていましたが、
納屋
(
なや
)
の前の
庭
(
にわ
)
では、
牡羊
(
おひつじ
)
がぶらついていました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
さてその抽斎が生れて来た
境界
(
きょうがい
)
はどうであるか。允成の
庭
(
にわ
)
の
訓
(
おしえ
)
が信頼するに足るものであったことは、言を
須
(
ま
)
たぬであろう。オロスコピイは人の生れた時の
星象
(
せいしょう
)
を観測する。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
あの『
十六夜日記
(
いざよいにっき
)
』で名高い
阿仏尼
(
あぶつに
)
が東国へ下る時に、その
女
(
むすめ
)
の
紀内侍
(
きのないし
)
に
貽
(
のこ
)
したといわれる「
庭
(
にわ
)
の
訓
(
おしえ
)
」一名「乳母の文」にも、「庭の草はけづれども絶えぬものにて候ぞかし」
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
ふたりに
同時
(
どうじ
)
に
去
(
さ
)
られてもこまるから、主人はふたりを
庭
(
にわ
)
へつれこんだ。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
と、
母屋
(
おもや
)
のお
庭
(
にわ
)
からおっかさんが
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
おじいさんの
家
(
うち
)
は
町
(
まち
)
の
端
(
はし
)
になっていまして、その
辺
(
へん
)
は
圃
(
はたけ
)
や、
庭
(
にわ
)
が
広
(
ひろ
)
うございまして、なんとなく
田舎
(
いなか
)
へいったような
趣
(
おもむき
)
がありました。
おじいさんの家
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
王子は朝から夕方まで、この
庭
(
にわ
)
の中に
閉
(
と
)
じこめられまして、どこを見ても、自分があがれるような高いものは、なに一つありませんでした。
強い賢い王様の話
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
カモは
野天
(
のてん
)
でねるほうがすきだったものですから、
庭
(
にわ
)
でねむっていたのですが、ニワトリたちがバタバタにげていく音に目をさましました。
ならずもの
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
どこもかしこも
金銀
(
きんぎん
)
やさんごでできていて、お
庭
(
にわ
)
には
一年中
(
いちねんじゅう
)
栗
(
くり
)
や
柿
(
かき
)
やいろいろの
果物
(
くだもの
)
が、
取
(
と
)
りきれないほどなっていますよ。
くらげのお使い
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
私
(
わたし
)
は、
女
(
おんな
)
より
金魚
(
きんぎょ
)
の
方
(
ほう
)
が
美
(
うつく
)
しいと
思
(
おも
)
うんですよ。あなたは
庭
(
にわ
)
で
老人
(
ろうじん
)
と
立話
(
たちばな
)
しをしたつていいましたね。その
時
(
とき
)
金魚
(
きんぎょ
)
は、どんな
恰好
(
かっこう
)
してました?
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
するとそこで
院長
(
いんちょう
)
は六
号室
(
ごうしつ
)
であると
聞
(
き
)
き、
庭
(
にわ
)
から
直
(
すぐ
)
に
別室
(
べっしつ
)
に
入
(
い
)
り、
玄関
(
げんかん
)
の
間
(
ま
)
に
立留
(
たちとどま
)
ると、
丁度
(
ちょうど
)
こう
云
(
い
)
う
話声
(
はなしごえ
)
が
聞
(
きこ
)
えたので。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
ふと
踵
(
くびす
)
を
返
(
かえ
)
して、二
足
(
あし
)
三
足
(
あし
)
、
歩
(
ある
)
きかかった
時
(
とき
)
だった。
隅
(
すみ
)
の
障子
(
しょうじ
)
を
静
(
しず
)
かに
開
(
あ
)
けて、
庭
(
にわ
)
に
降
(
お
)
り
立
(
た
)
った
春信
(
はるのぶ
)
は、
蒼白
(
そうはく
)
の
顔
(
かお
)
を、
振袖姿
(
ふりそですがた
)
の
松江
(
しょうこう
)
の
方
(
ほう
)
へ
向
(
む
)
けた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
開
(
あ
)
け
放
(
はな
)
った
障子
(
しょうじ
)
の
隙間
(
すきま
)
からはお
庭
(
にわ
)
もよく
見
(
み
)
えましたが、それが
又
(
また
)
手数
(
てかず
)
の
込
(
こ
)
んだ
大
(
たい
)
そう
立派
(
りっぱ
)
な
庭園
(
ていえん
)
で、
樹草
(
じゅそう
)
泉石
(
せんせき
)
のえも
言
(
い
)
われぬ
配合
(
はいごう
)
は、とても
筆紙
(
ひっし
)
につくせませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
あかるいひるま、みんなが山へはたらきに出て、こどもがふたり、
庭
(
にわ
)
であそんでおりました。大きな家にだれもおりませんでしたから、そこらはしんとしています。
ざしき童子のはなし
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
諭吉
(
ゆきち
)
は、
庭
(
にわ
)
であそんでいるわが
子
(
こ
)
の
一太郎
(
いちたろう
)
と
捨次郎
(
すてじろう
)
のすがたをみながら、かんがえこみました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
お
庭
(
にわ
)
にいっぱい
人
(
ひと
)
がいて、おれの
笛
(
ふえ
)
くらいの
大
(
おお
)
きさのお
釈迦
(
しゃか
)
さまに、あま
茶
(
ちゃ
)
の
湯
(
ゆ
)
をかけておりました。おれもいっぱいかけて、それからいっぱい
飲
(
の
)
ましてもらって
来
(
き
)
ました。
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
と、人間たちの
鬨
(
とき
)
の声が、その日のいくさを「勝った」「勝った」と誇り狂っていた。
法
(
のり
)
の
庭
(
にわ
)
を血臭い姿の剣光にうずめて、かがり火やら
松明
(
たいまつ
)
やら、まるで天魔鬼神の乱舞なのだ。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
たばこに火をつけ、ぶらぶらと
庭
(
にわ
)
を歩きまわっている。いかにも、ものうそうだった。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
幾人
(
いくにん
)
かの
子供
(
こども
)
がお
庭
(
にわ
)
に
入
(
はい
)
って
来
(
き
)
ました。そして
水
(
みず
)
にパンやお
菓子
(
かし
)
を
投
(
な
)
げ
入
(
い
)
れました。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
あくる
朝
(
あさ
)
、
勇吉
(
ゆうきち
)
は、
起
(
お
)
きて
小
(
こ
)
ぶりになった
庭
(
にわ
)
を
見
(
み
)
ると、とんぼは、ぬれながら、じっとして、やはり
同
(
おな
)
じところに
止
(
と
)
まっていました。
雲のわくころ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
まま母がふたさらぶんのお
豆
(
まめ
)
を
灰
(
はい
)
のなかにぶちまけてしまいますと、女の子はうら口から
庭
(
にわ
)
へでて、大きな声でよびました。
灰かぶり
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
島本
(
しまもと
)
は、ぼたんの
鉢
(
はち
)
を
老人
(
ろうじん
)
のところへ
持
(
も
)
つてきて、
庭
(
にわ
)
で
老人
(
ろうじん
)
と
立話
(
たちばなし
)
をしたというのですから、その
時
(
とき
)
に、
金魚
(
きんぎょ
)
を
見
(
み
)
たはずだと
思
(
おも
)
つたからです。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
頼政
(
よりまさ
)
は
仰
(
おお
)
せを
承
(
うけたまわ
)
りますと、さっそく
鎧胴
(
よろいどう
)
の上に
直垂
(
ひたたれ
)
を
着
(
き
)
、
烏帽子
(
えぼうし
)
を
被
(
かぶ
)
って、
丁七唱
(
ちょうしちとなう
)
、
猪早太
(
いのはやた
)
という
二人
(
ふたり
)
の
家来
(
けらい
)
をつれて、
御所
(
ごしょ
)
のお
庭
(
にわ
)
につめました。
鵺
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
見ると、自分は
城
(
しろ
)
の
庭
(
にわ
)
の
芝生
(
しばふ
)
の上に
寝
(
ね
)
ころんでるのでした。からだ中
汗
(
あせ
)
ぐっしょりになって
胸
(
むね
)
が高く
動悸
(
どうき
)
していました。
強い賢い王様の話
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
これよりしてイワン、デミトリチは
日夜
(
にちや
)
をただ
煩悶
(
はんもん
)
に
明
(
あか
)
し
続
(
つづ
)
ける、
窓
(
まど
)
の
傍
(
そば
)
を
通
(
とお
)
る
者
(
もの
)
、
庭
(
にわ
)
に
入
(
い
)
る
者
(
もの
)
は
皆
(
みな
)
探偵
(
たんてい
)
かと
思
(
おも
)
われる。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
明和
(
めいわ
)
戌年
(
いぬどし
)
秋
(
あき
)
八
月
(
がつ
)
、そよ
吹
(
ふ
)
きわたるゆうべの
風
(
かぜ
)
に、
静
(
しず
)
かに
揺
(
ゆ
)
れる
尾花
(
おばな
)
の
波路
(
なみじ
)
。
娘
(
むすめ
)
の
手
(
て
)
から、
団扇
(
うちわ
)
が
庭
(
にわ
)
にひらりと
落
(
お
)
ちた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
諭吉
(
ゆきち
)
のおじさんの
家
(
いえ
)
の
庭
(
にわ
)
のかたすみに、おいなりさんをまつった
小
(
ちい
)
さなほこらがありました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
童子
(
どうじ
)
はしょんぼり
庭
(
にわ
)
から出られました。それでも、また立ち
停
(
どま
)
ってしまわれましたので、母さまも出て行かれてもっと
向
(
むこ
)
うまでお
連
(
つ
)
れになりました。そこは
沼地
(
ぬまち
)
でございました。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ではお
庭
(
にわ
)
の
話
(
はなし
)
などはこれで
切
(
き
)
り
上
(
あ
)
げて、
早速
(
さっそく
)
乙姫様
(
おとひめさま
)
にお
目通
(
めどお
)
りをしたお
話
(
はなし
)
に
移
(
うつ
)
りましょう。——
尤
(
もっと
)
も
私
(
わたくし
)
がその
時
(
とき
)
お
目
(
め
)
にかかりましたのは、
玉依姫様
(
たまよりひめさま
)
の
方
(
ほう
)
で、
豐玉姫様
(
とよたまひめさま
)
ではございませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
で、とうとう、まだ
彼
(
かれ
)
が
無我夢中
(
むがむちゅう
)
でいる
間
(
あいだ
)
に
大
(
おお
)
きな
庭
(
にわ
)
の
中
(
なか
)
に
来
(
き
)
てしまいました。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
雅人
(
がじん
)
の
住居
(
すまい
)
でもありそうな
茅葺
(
かやぶき
)
の家、
筧
(
かけひ
)
の水が
庭
(
にわ
)
さきにせせらぐ。ここは
甲山
(
こうざん
)
の
奥
(
おく
)
なので、
晩春
(
ばんしゅん
)
の花
盛夏
(
せいか
)
の花、いちじにあたりをいろどって、
拭
(
ふ
)
きこまれた竹の
縁
(
えん
)
、
塵
(
ちり
)
もとめずにしずかである。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかし
僕
(
ぼく
)
たち
村
(
むら
)
のものにとっては、いつまでも
忘
(
わす
)
れられない
鐘
(
かね
)
だ。なぜなら、
尼寺
(
あまでら
)
の
庭
(
にわ
)
の
鐘楼
(
しゅろう
)
の
下
(
した
)
は、
村
(
むら
)
のこどものたまりばだからだ。
僕
(
ぼく
)
たちが
学校
(
がっこう
)
にあがらないじぶんは、
毎日
(
まいにち
)
そこで
遊
(
あそ
)
んだのだ。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
ピストルの音がしずまると、
庭
(
にわ
)
はしいんとしずまりかえった。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
“庭”の意味
《名詞》
にわ。家など建物の周囲又は内側にある露天の平らな土地。
(出典:Wiktionary)
“庭”の解説
庭(にわ)は、住宅などの施設の敷地内に設けられた、建造物のない広場である。
(出典:Wikipedia)
庭
常用漢字
小3
部首:⼴
10画
“庭”を含む語句
家庭
前庭
庭園
裏庭
中庭
庭樹
後庭
庭面
内庭
庭燎
庭苑
校庭
庭上
御庭
庭掃除
庭前
小庭
庭先
庭掃
饗庭篁村
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