“野天”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
のてん73.3%
のでん26.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
にわかに隣り合った野天のてんばくちの小屋の者は、見ても無関心だった。第一、ここに立った碑にたいしてすら何の関心もないらしい。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
北支那のまちから市を渡って歩く野天のてんの見世物師に、李小二りしょうじと云う男があった。ねずみに芝居をさせるのを商売にしている男である。
仙人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
折からの日曜で、海岸へ一日がえりが、むらがかかいきおいだから、汽車の中は、さながら野天のでんの蒸風呂へ、衣服きものを着てつかったようなありさまで。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
町「たとえ此の山奥で餓死うえじにするとも野天のでんで自殺は後日の物笑い、何者のすまいかは知らぬが、少々おえんを拝借いたします、南無阿弥陀仏/\」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)