“のでん”の漢字の書き方と例文
語句割合
野天100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
会場は支那の村落に多い、野天のでん戯台ぎだいを応用した、急拵きゅうごしらえの舞台の前に、天幕テントを張り渡したに過ぎなかった。が、その蓆敷むしろじきの会場には、もう一時の定刻ぜんに、大勢おおぜいの兵卒が集っていた。
将軍 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
この土地の風習はどんな小さな家でも、一軒の家となれば、かならず多少の森が家のまわりになければならないのだ。で一軒の家が野天のでんに風の吹きさらしになってるのは、非常にみにくいとなってる。
落穂 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
先生よしなに、とは言い得ないで、秘し隠しをする料簡りょうけんじゃ、うぬが家を野天のでんにして、おんなとさかっていたいのだろう。それで身が立つなら立って見ろ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)