トップ
>
建物
>
たてもの
ふりがな文庫
“
建物
(
たてもの
)” の例文
冷酷
(
れいこく
)
な
建物
(
たてもの
)
の
蔭
(
かげ
)
になっている
暗
(
くら
)
いところで、しかも
冷
(
つめ
)
たい
鉄管
(
てっかん
)
の
周囲
(
まわり
)
で、
哀
(
あわ
)
れな三つの
影
(
かげ
)
は、こうしてうごめいているのでありました。
石段に鉄管
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ハイ、
御覽
(
ごらん
)
の
通
(
とほ
)
り、
村
(
むら
)
では
大
(
おほ
)
きな
建物
(
たてもの
)
です。しかしこのお
寺
(
てら
)
は
村中
(
むらぢう
)
の
人達
(
ひとたち
)
の
爲
(
た
)
めにあるのです。
私
(
わたし
)
はこゝに
御奉公
(
ごほうこう
)
して
居
(
ゐ
)
るのです。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
然
(
しか
)
し
今日
(
こんにち
)
の
所
(
ところ
)
では
病院
(
びやうゐん
)
は、
確
(
たしか
)
に
市
(
し
)
の
資力
(
ちから
)
以上
(
いじやう
)
の
贅澤
(
ぜいたく
)
に
爲
(
な
)
つてゐるので、
餘計
(
よけい
)
な
建物
(
たてもの
)
、
餘計
(
よけい
)
な
役
(
やく
)
などで
隨分
(
ずゐぶん
)
費用
(
ひよう
)
も
多
(
おほ
)
く
費
(
つか
)
つてゐるのです。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
その土地の裕福な情深い人々が五六人で、もつといゝ場所にもつと設備のいゝ
建物
(
たてもの
)
を建てる爲めに澤山の寄附を約束したのである。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
我もこの時かゝる
建物
(
たてもの
)
をみしをおぼえぬ、また風をいとへどもほかに避くべき處なければ、われ身を導者の
後方
(
うしろ
)
に寄せたり 七—九
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
▼ もっと見る
それからこんどは、島のまんなかにある
平
(
たい
)
らな
高台
(
たかだい
)
にのぼっていきました。そこには
風車
(
ふうしゃ
)
のほかは、
建物
(
たてもの
)
はなんにもありませんでした。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
伊部熊蔵
(
いのべくまぞう
)
や
山掘夫
(
やまほり
)
どもや、あとからくりこんだ
大久保
(
おおくぼ
)
の
手勢
(
てぜい
)
は、みな、
貝殻虫
(
かいがらむし
)
のように、砦の
建物
(
たてもの
)
にもぐりこんで
寝
(
ね
)
ているようす。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そのくせ、そこはだれも行く用事のない場所であったという
証言
(
しょうげん
)
があったので、
建物
(
たてもの
)
の
請負人
(
うけおいにん
)
は一文の
賠償金
(
ばいしょうきん
)
もしはらわないというのである。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
大
(
おほ
)
きな
藏々
(
くら/″\
)
の
建物
(
たてもの
)
が
空
(
むな
)
しく
成
(
な
)
る
程
(
ほど
)
一
切
(
さい
)
の
傭人
(
やとひにん
)
が
桃畑
(
もゝばたけ
)
に一
日
(
にち
)
の
愉快
(
ゆくわい
)
を
竭
(
つく
)
すやうになれば
病氣
(
びやうき
)
もけそりと
忘
(
わす
)
れるのが
例
(
れい
)
であつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
かういふ
種類
(
しゆるい
)
の
建物
(
たてもの
)
は
設計
(
せつけい
)
施工
(
しこう
)
によつて
地震
(
ぢしん
)
に
傷
(
いた
)
められる
模樣
(
もよう
)
が
變
(
かは
)
るけれども、
多
(
おほ
)
くの
場合
(
ばあひ
)
、
地上階
(
ちじようかい
)
は
比較的
(
ひかくてき
)
丈夫
(
じようぶ
)
に
出來
(
でき
)
てゐるため
被害
(
ひがい
)
が
少
(
すくな
)
い
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
「王様の
宮殿
(
きゅうでん
)
は、美しいけれど、大理石の
建物
(
たてもの
)
がないのは、玉にきずだとある
旅人
(
たびびと
)
が
申
(
もう
)
していました。大理石の
塔
(
とう
)
でもたてられてはいかがですか?」
巨男の話
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
すなわち秋の田の
苅穂
(
かりほ
)
のいほも同じで、かりの
建物
(
たてもの
)
ばかりに萱や藁、その他の不用品をつかっていたので、こんな名が今ものこっているのかと思う。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
いか
様
(
さま
)
古
(
ふる
)
い
建物
(
たてもの
)
と思はれて、
柱
(
はしら
)
に
寂
(
さび
)
がある。其代り
唐紙
(
からかみ
)
の
立附
(
たてつけ
)
が悪い。天井は真黒だ。
洋燈許
(
らんぷばかり
)
が当世に
光
(
ひか
)
つてゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
でつかい
建物
(
たてもの
)
や、ごてごてした裝飾には口をあけておつたまげても、こんな幽邃の美には一向に感心しない。浦島さん、あなたの
上品
(
じやうぼん
)
もあてにならんね。
お伽草紙
(旧字旧仮名)
/
太宰治
(著)
然
(
しか
)
し、
球台
(
たまたい
)
、
球
(
たま
)
、キユウ、チヨウク、お
客
(
きやく
)
の人
柄
(
から
)
、
建物
(
たてもの
)
の
感
(
かん
)
じ、
周圍
(
しうい
)
の
状態
(
ぜうたい
)
、
經營者
(
けいえいしや
)
の
經營振
(
けいえいふり
)
——さうした
條件
(
ぜうけん
)
がいい
氣
(
き
)
持に
揃
(
そろ
)
ふのは
實
(
じつ
)
に
困難
(
こんなん
)
な事なので
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
私
(
わたくし
)
はうれしくもあれば、また
意外
(
いがい
)
でもあり、
言
(
い
)
わるるままに
急
(
いそ
)
いで
建物
(
たてもの
)
の
内部
(
なか
)
へ
入
(
はい
)
って
見
(
み
)
ますと、
中央
(
ちゅうおう
)
正面
(
しょうめん
)
の
白木
(
しらき
)
の
机
(
つくえ
)
の
上
(
うえ
)
には
果
(
はた
)
して
日頃
(
ひごろ
)
信仰
(
しんこう
)
の
目標
(
まと
)
である
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
一
町四方
(
ちょうしほう
)
もある、宏大なお屋敷は、樹木と土塀とで、厳重に
囲
(
かこ
)
まれておりまして、外から見ますると、
内部
(
なか
)
の
建物
(
たてもの
)
は、家根さえ見えないほどなのでございます。
怪しの者
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
建物
(
たてもの
)
で
取𢌞
(
とりま
)
はした
此
(
こ
)
の
一棟
(
ひとむね
)
の
其池
(
そのいけ
)
のある
上
(
うへ
)
ばかり
大屋根
(
おほやね
)
が
長方形
(
ちやうはうけい
)
に
切開
(
きりひら
)
いてあるから
雨水
(
あまみづ
)
が
溜
(
たま
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
怪談女の輪
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
道子
(
みちこ
)
は
橋
(
はし
)
の
欄干
(
らんかん
)
に
身
(
み
)
をよせると
共
(
とも
)
に、
真暗
(
まつくら
)
な
公園
(
こうゑん
)
の
後
(
うしろ
)
に
聳
(
そび
)
えてゐる
松屋
(
まつや
)
の
建物
(
たてもの
)
の
屋根
(
やね
)
や
窓
(
まど
)
を
色取
(
いろど
)
る
燈火
(
とうくわ
)
を
見上
(
みあ
)
げる
眼
(
め
)
を、すぐ
様
(
さま
)
橋
(
はし
)
の
下
(
した
)
の
桟橋
(
さんばし
)
から
河面
(
かはづら
)
の
方
(
はう
)
へ
移
(
うつ
)
した。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
「なに、これも
侯爵
(
こうしゃく
)
のお城。いやどうも、お庭といい、
建物
(
たてもの
)
といい、こんなりっぱなお城は見たことがないわい。では、
拝見
(
はいけん
)
しよう。どうぞ
案内
(
あんない
)
をたのみますぞ。」
猫吉親方:またの名 長ぐつをはいた猫
(新字新仮名)
/
シャルル・ペロー
(著)
二十
間
(
けん
)
にも
餘
(
あま
)
る
巨大
(
きよだい
)
な
建物
(
たてもの
)
は、
見
(
み
)
るから
毒々
(
どく/\
)
しい
栗色
(
くりいろ
)
のペンキで
塗
(
ぬ
)
られ、
窓
(
まど
)
は岩
疊
(
たたみ
)
な
鐵格子
(
てつがうし
)
、
其
(
それ
)
でも
尚
(
ま
)
だ
氣
(
き
)
が
濟
(
す
)
まぬと
見
(
み
)
えて、
其
(
そ
)
の
内側
(
うちがは
)
には
細
(
ほそ
)
い、
此
(
これ
)
も
鐵製
(
てつせい
)
の
網
(
あみ
)
が
張詰
(
はりつ
)
めてある。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
にわかにぱっと
暗
(
くら
)
くなり、そこらの
苔
(
こけ
)
はぐらぐらゆれ、
蟻
(
あり
)
の
歩哨
(
ほしょう
)
は
夢中
(
むちゅう
)
で頭をかかえました。
眼
(
め
)
をひらいてまた見ますと、あのまっ白な
建物
(
たてもの
)
は、柱が
折
(
お
)
れてすっかり引っくり
返
(
かえ
)
っています。
ありときのこ
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
二人
(
ふたり
)
のこんな
話
(
はな
)
しは、いつまでたつてもつきなかつた、
彼女
(
かれ
)
の
云
(
い
)
ふ
山
(
やま
)
や
川
(
かは
)
や
木
(
き
)
が、
彼
(
かれ
)
の
眼
(
め
)
にすぐに
感
(
かん
)
じられ。
彼
(
かれ
)
のいふ
空
(
そら
)
や
草
(
くさ
)
や
建物
(
たてもの
)
は、
彼女
(
かれ
)
の
心
(
こゝろ
)
にすぐ
氣
(
き
)
づいて
思浮
(
おもひうか
)
べることが
出來
(
でき
)
るからであつた。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
建物
(
たてもの
)
を建築するに、
出来方
(
できかた
)
は同じように出来ても、作っている間に、ある所では技師
職工
(
しょっこう
)
にいたるまで面白く
快
(
こころよ
)
く仕事すると、他の一方には
軋轢
(
あつれき
)
を
生
(
しょう
)
じ
同僚
(
どうりょう
)
を
擲
(
なぐ
)
れとか、
某
(
ぼう
)
がこんなことをいったとか
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
あら 向ふにつづいてる
丸
(
まる
)
い
円筒
(
ゑんとう
)
のやうな
建物
(
たてもの
)
はなにかしら
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
そのうちに、ニールスは牛小屋らしい
建物
(
たてもの
)
を見つけました。そこで、ガチョウたちをゆり起こして、その入口へつれていきました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
此
(
こ
)
の
尖端
(
せんたん
)
を
上
(
うへ
)
に
向
(
む
)
けてゐる
釘
(
くぎ
)
と、
塀
(
へい
)
、さては
又
(
また
)
此
(
こ
)
の
別室
(
べつしつ
)
、こは
露西亞
(
ロシア
)
に
於
(
おい
)
て、たゞ
病院
(
びやうゐん
)
と、
監獄
(
かんごく
)
とにのみ
見
(
み
)
る、
儚
(
はかな
)
き、
哀
(
あはれ
)
な、
寂
(
さび
)
しい
建物
(
たてもの
)
。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
高
(
たか
)
い
山
(
やま
)
が
目
(
め
)
に
入
(
はい
)
り、ついで、いろいろの
建物
(
たてもの
)
が
目
(
め
)
に
入
(
はい
)
るように
近
(
ちか
)
づきました。すると、
円
(
まる
)
い
屋根
(
やね
)
もあれば、またとがったのもありました。
消えた美しい不思議なにじ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ソーンフィールドも好きです、その
古風
(
こふう
)
さ
閑寂
(
かんじやく
)
さ、古い、
鴉
(
からす
)
の木や
枳殼
(
からたち
)
の木、灰色の
建物
(
たてもの
)
の正面、また鋼鐵色の空を
映
(
うつ
)
す暗い窓の線などもね。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
でもユッセルの町は子どもの目にそんなに美しくはなかったし、それに町の
塔
(
とう
)
や古い
建物
(
たてもの
)
などよりも、もっと気になるのはくつ屋の店であった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
我はネムブロットが、あたかも惑へるごとく、かの大いなる
建物
(
たてもの
)
のほとりに、己と共にセンナールにてたかぶれる民をながむるをみき 三四—三六
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
山の五合目
虚無僧壇
(
こむそうだん
)
とよぶところ、
暗緑色
(
あんりょくしょく
)
の
峡
(
かい
)
を
隔
(
へだ
)
てた向こうと、
丸石
(
まるいし
)
を
畳
(
たた
)
みあげた
砦
(
とりで
)
の
石垣
(
いしがき
)
、
黒木
(
くろき
)
をくんだ
曲輪
(
くるわ
)
の
建物
(
たてもの
)
らしいのがチラリと見える。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
和尚
(
をしやう
)
さん、
和尚
(
をしやう
)
さん、こちらは
大層
(
たいそう
)
好
(
よ
)
いお
住居
(
すまゐ
)
ですね。この
村
(
むら
)
に
澤山
(
たくさん
)
お
家
(
うち
)
がありましても、こちらにかなふところはありません。
村中
(
むらぢう
)
第
(
だい
)
一の
建物
(
たてもの
)
です。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
靜寂
(
ひつそり
)
と
人氣
(
ひとけ
)
のなくなつた
時
(
とき
)
は
頽廢
(
たいはい
)
しつゝある
其
(
その
)
建物
(
たてもの
)
の
何處
(
どこ
)
にも
生命
(
いのち
)
が
保
(
たも
)
たれて
居
(
ゐ
)
るとは
見
(
み
)
られぬ
程
(
ほど
)
悲
(
かな
)
しげであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
でつかい
建物
(
たてもの
)
や、ごてごてした装飾には口をあけておつたまげても、こんな幽邃の美には一向に感心しない。浦島さん、あなたの
上品
(
じやうぼん
)
もあてにならんね。
お伽草紙
(新字旧仮名)
/
太宰治
(著)
……
音
(
おと
)
に
鎗
(
やり
)
ヶ
嶽
(
だけ
)
と
中空
(
なかぞら
)
に
相聳
(
あひそび
)
えて、
月
(
つき
)
を
懸
(
か
)
け
太陽
(
ひ
)
を
迎
(
むか
)
ふると
聞
(
き
)
く……
此
(
こ
)
の
建物
(
たてもの
)
はさすがに
偉大
(
おほき
)
い。——
朧
(
おぼろ
)
の
中
(
なか
)
に
然
(
さ
)
ばかり
蔓
(
はびこ
)
つた
牛
(
うし
)
の
姿
(
すがた
)
も、
床
(
ゆか
)
走
(
はし
)
る
鼠
(
ねずみ
)
のやうに
見
(
み
)
えた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
母に言文一致の手紙をかいた。——学校は始まつた。是から毎日出る。学校は大変広い
好
(
い
)
い場所で、
建物
(
たてもの
)
も大変美くしい。
真中
(
まんなか
)
に池がある。池の
周囲
(
まはり
)
を散歩するのが楽しみだ。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
三月もたつと、
巨男
(
おおおとこ
)
がとってきた大理石はつきてしまいました。
塔
(
とう
)
の高さは
宮殿
(
きゅうでん
)
のどの
建物
(
たてもの
)
よりも高くなりました。それでも、王様は、それでよいとはおっしゃいませんでした。
巨男の話
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
建物
(
たてもの
)
や
土木工事
(
どぼくこうじ
)
を
耐震的
(
たいしんてき
)
にするといふようなことは、これ
亦
(
また
)
平日
(
へいじつ
)
行
(
おこな
)
ふべきことではあるが、しかしこれは
其局
(
そのきよく
)
に
當
(
あた
)
るものゝ
注意
(
ちゆうい
)
すべき
事項
(
じこう
)
であつて、
小國民
(
しようこくみん
)
が
與
(
あづか
)
らずともよい
事
(
こと
)
である。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
松屋
(
まつや
)
の
建物
(
たてもの
)
の
周囲
(
ゐまはり
)
、
燈火
(
あかり
)
の
少
(
すくな
)
い
道端
(
みちばた
)
には四五
人
(
にん
)
ヅヽ
女
(
をんな
)
の
出
(
で
)
てゐない
晩
(
ばん
)
はない。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
窓
(
まど
)
の外の、まるで花火でいっぱいのような、あまの川のまん中に、黒い大きな
建物
(
たてもの
)
が四
棟
(
むね
)
ばかり立って、その一つの
平屋根
(
ひらやね
)
の上に、
眼
(
め
)
もさめるような、
青宝玉
(
サファイア
)
と
黄玉
(
トパーズ
)
の大きな二つのすきとおった
球
(
たま
)
が
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
あらまあ
鳥
(
とり
)
のやうに
建物
(
たてもの
)
の
屋根
(
やね
)
の上にとまつてゐるわ
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
小
(
ちい
)
さい
建物
(
たてもの
)
がありました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
しかし
今日
(
こんにち
)
の
所
(
ところ
)
では
病院
(
びょういん
)
は、
確
(
たしか
)
に
市
(
し
)
の
資力
(
ちから
)
以上
(
いじょう
)
の
贅沢
(
ぜいたく
)
に
為
(
な
)
っているので、
余計
(
よけい
)
な
建物
(
たてもの
)
、
余計
(
よけい
)
な
役
(
やく
)
などで
随分
(
ずいぶん
)
費用
(
ひよう
)
も
多
(
おお
)
く
費
(
つか
)
っているのです。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
もう、
日
(
ひ
)
は、
暮
(
く
)
れてしまって、
西
(
にし
)
の
空
(
そら
)
には一
日
(
にち
)
の
余炎
(
よえん
)
もうすれてしまいました。そして、ものの
蔭
(
かげ
)
や、
建物
(
たてもの
)
の
蔭
(
かげ
)
に、
闇
(
やみ
)
が
暈取
(
くまど
)
っていました。
石段に鉄管
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのうちに、高いエントツの立っている大きな広い
建物
(
たてもの
)
がたくさんあって、そのまわりに小さい
家
(
うち
)
がいくつも
並
(
なら
)
んでいるところへ来ました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
さてかく變りて後この聖なる
建物
(
たてもの
)
その
處々
(
ところ/″\
)
より頭を出せり、即ち轅よりは三、
稜
(
かど
)
よりはみな一を出せり 一四二—一四四
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
私は修道院に似た庭をずつと家の方まで見𢌞した。その家は大きな
建物
(
たてもの
)
で、その半分は灰色で古く見えた。そして殘りの半分はまつたく新らしかつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
「
此
(
こ
)
りや
櫟
(
くぬぎ
)
がもつと
有
(
あ
)
つた
筈
(
はず
)
ぢやないか
勘次
(
かんじ
)
はどうかしやしないか」
巡査
(
じゆんさ
)
は
恁
(
か
)
ういつてあたりを
見
(
み
)
たが
勘次
(
かんじ
)
の
小
(
ちひ
)
さな
建物
(
たてもの
)
の
何處
(
どこ
)
にもそれは
發見
(
はつけん
)
されなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
その坂のてっぺんから見下ろすと、目の前には
果
(
は
)
てしもなく大きな町が開けて、いちめんもうもうと立ち上がった黒けむりの中に、所どころ
建物
(
たてもの
)
のかげが見えた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
“建物”の解説
建物(たてもの、en: building)とは、土地に定着する建造物(工作物)のうち、屋根および周壁を有するもののこと。
建物は土地の定着物である、とすることは世界的に共通するが、欧米諸国の法の下では、「建物は土地と一体をなすもの」とされているのに対し、日本の民法の下では、「建物は、土地とは別個の不動産」とされている。
(出典:Wikipedia)
建
常用漢字
小4
部首:⼵
9画
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
“建”で始まる語句
建
建立
建築物
建築
建前
建場
建部
建武
建具
建仁寺垣