“鉄管”のいろいろな読み方と例文
旧字:鐵管
読み方割合
てっかん80.0%
パイプ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
冷酷れいこく建物たてものかげになっているくらいところで、しかもつめたい鉄管てっかん周囲まわりで、あわれな三つのかげは、こうしてうごめいているのでありました。
石段に鉄管 (新字新仮名) / 小川未明(著)
向うに見える太い鉄管てっかんは、海面かいめんすれすれまで下りている。重い毒瓦斯は、あの方へ排気はいきするんだ。風下はベンガルわんだ。
左右の壁には火のような蒸気スチーム鉄管パイプが一面にぬたくっているので、通り抜けただけでも呼吸いきが詰まって眼がまわる上に、手でも足でも触れたら最後大火傷おおやけどだ。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「ええ。あそこは鉄管パイプがゴチャゴチャしていてステキに暑いもんですから腐りが早かったんでしょう。白い歯を一パイにき出してね。うじ一匹居なかったんですが……随分臭かったんですよ」
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)