鉄管てっかん)” の例文
旧字:鐵管
冷酷れいこく建物たてものかげになっているくらいところで、しかもつめたい鉄管てっかん周囲まわりで、あわれな三つのかげは、こうしてうごめいているのでありました。
石段に鉄管 (新字新仮名) / 小川未明(著)
向うに見える太い鉄管てっかんは、海面かいめんすれすれまで下りている。重い毒瓦斯は、あの方へ排気はいきするんだ。風下はベンガルわんだ。
にんは、うすぐらい、建物たてものかべにそってあるいていました。そこの電信柱でんしんばしらしたにも、なが機械きかいのねているように、おおきな鉄管てっかんころがっていたのです。
石段に鉄管 (新字新仮名) / 小川未明(著)
雨のおかげで地面が白く見え、彼のすぐ近くに、大きな鉄管てっかんが転がっているのが眼についた。彼は雨にぬれないようにと思って、元気を出してその中へはいこんだ。
火星兵団 (新字新仮名) / 海野十三(著)
鉄管てっかんは、ここばかりでない。ずっとまちほうまで、ところどころこうしてかれてあるからでした。
石段に鉄管 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ぼくは思うに、そのふしぎな生物は、そこんところの焼け鉄管てっかんに接触して、いちいちやけどをしているのだと思うよ。全くちえのたりないやつだ。きっと海にすんでいるけものじゃないかと思うよ
海底大陸 (新字新仮名) / 海野十三(著)