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縫
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ぬ
ふりがな文庫
“
縫
(
ぬ
)” の例文
正吉
(
しょうきち
)
の
父親
(
ちちおや
)
は、
自分
(
じぶん
)
は
男
(
おとこ
)
で、
着物
(
きもの
)
を
縫
(
ぬ
)
えないが、だれか
人
(
ひと
)
にたのんで、
子供
(
こども
)
にだけなりと
暖
(
あたた
)
かい
着物
(
きもの
)
を
着
(
き
)
せてやりたいと
思
(
おも
)
いました。
幸福のはさみ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それを見つけるとお綱も急に、「万吉さん、早く行かないと、法月さんの姿を見失ってしまう……」人を
縫
(
ぬ
)
って小走りに追い慕った。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
こは大なる
母衣
(
ほろ
)
の上に書いたるにて、片端には彫刻したる
獅子
(
しし
)
の
頭
(
かしら
)
を
縫
(
ぬ
)
ひつけ、片端には糸を
束
(
つか
)
ねてふつさりと揃へたるを結び着け候。
凱旋祭
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
下谷
(
したや
)
から浅草にかけて町々を
縫
(
ぬ
)
って歩きますと、日本で昔から用いているものを、今も作ったり売ったりしているのを見掛けます。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
しかも我らの艦は、今その断岩と断岩との間を
縫
(
ぬ
)
って、音もなく静かに静かに、美しい海岸線の方へと誘い寄せられてゆくのであった。
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
▼ もっと見る
坑道——ディグスビイの酷烈な
呪詛
(
じゅそ
)
の意志を
罩
(
こ
)
めたこの一道の闇は、壁間を
縫
(
ぬ
)
い階層の間隙を歩いて、
何処
(
いずこ
)
へ辿りつくのだろうか。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
この子供の
許
(
もと
)
へ毎週に一度は節子が通って来て、彼等のために着物や
袴
(
はかま
)
の
綻
(
ほころ
)
びを
縫
(
ぬ
)
ったり、父の手で出来ない世話をしたりしてくれる。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
まだ鉄砲や
鑓
(
やり
)
を持つてゐる十四人は、
詞
(
ことば
)
もなく、
稲妻形
(
いなづまがた
)
に
焼跡
(
やけあと
)
の町を
縫
(
ぬ
)
つて、影のやうに
歩
(
あゆみ
)
を運びつつ
東横堀川
(
ひがしよこぼりがは
)
の
西河岸
(
にしかし
)
へ出た。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
其中を
縫
(
ぬ
)
うて、宮の横手に行くと、
山茶花
(
さざんか
)
小さな
金剛纂
(
やつで
)
なぞ植え込んだ一寸した小庭が出来て居て、ランプを入れた
燈籠
(
とうろう
)
が立ち
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
二人は林の中を
縫
(
ぬ
)
うて往った。やがて見覚えのある
草原
(
くさはら
)
の中の池が見えて来たが、
彼
(
か
)
の家らしいものは見えなかった。憲一は首をかしげた。
藤の瓔珞
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
かわたれどきのその夕闇を
縫
(
ぬ
)
い乍ら、
落人
(
おちゅうど
)
たちは、シャン、シャンと鈴の
音
(
ね
)
を忍ばせてすべり出るように京の町へ出ていった。
流行暗殺節
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
あの辺は小鳥の多いところで、私は吹矢を使って飛んでいる小鳥の羽根を
縫
(
ぬ
)
い、
無疵
(
むきず
)
のままで生捕りにする修業を積みました。
銭形平次捕物控:241 人違い殺人
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
二番
(
にばん
)
めのわがおもふどちは、おれの
仲
(
なか
)
よしだといふくらゐの
意味
(
いみ
)
で、おれだつて
虱
(
しらみ
)
とおんなじことだ、とまるで、
綿入
(
わたい
)
りの
着物
(
きもの
)
の
縫
(
ぬ
)
ひめに
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
宅
(
うち
)
では
御米
(
およね
)
が
宗助
(
そうすけ
)
に
着
(
き
)
せる
春
(
はる
)
の
羽織
(
はおり
)
を
漸
(
やうや
)
く
縫
(
ぬ
)
ひ
上
(
あ
)
げて、
壓
(
おし
)
の
代
(
かは
)
りに
坐蒲團
(
ざぶとん
)
の
下
(
した
)
へ
入
(
い
)
れて、
自分
(
じぶん
)
で
其上
(
そのうへ
)
へ
坐
(
すわ
)
つてゐる
所
(
ところ
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
必死と争へる
両箇
(
ふたり
)
が手中の
刃
(
やいば
)
は、
或
(
あるひ
)
は高く、或は低く、右に左に
閃々
(
せんせん
)
として、あたかも
一鉤
(
いつこう
)
の新月白く風の柳を
縫
(
ぬ
)
ふに似たり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
西京
(
さいきやう
)
大坂
(
おほさか
)
の
芸妓
(
げいこ
)
も
参
(
まゐ
)
つて
居
(
を
)
りましたが、
皆
(
みな
)
丸髷
(
まるまげ
)
で
黒縮緬
(
くろちりめん
)
の
羽織
(
はおり
)
へ
一寸
(
ちよつと
)
黒紗
(
くろしや
)
の
切
(
き
)
れを
縫
(
ぬ
)
ひつけて
居
(
を
)
りまして、
其
(
そ
)
の
様子
(
やうす
)
は
奥様然
(
おくさまぜん
)
とした
拵
(
こし
)
らへで
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
獸骨器の
右
(
みぎ
)
に
畫
(
ゑが
)
きたるは魚骨器なり。
上端
(
じやうたん
)
の孔は糸を貫くに
適
(
てき
)
したり。
思
(
おも
)
ふに此骨器は
粗
(
あら
)
き物を
縫
(
ぬ
)
ひ合はする時に
針
(
はり
)
として用ゐられしならん。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
壬生
(
みぶ
)
の村から二条城まで、わざと淋しいところを選んで、通りを東に町を
縫
(
ぬ
)
い、あてもなく
辿
(
たど
)
り行く人影に見覚えがある。
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
伊豆
(
いず
)
の
八丈島
(
はちじょうじま
)
などでは、屋根葺きおわりの日の祝宴をニイトメ祝いといっているが、これが
縫
(
ぬ
)
いとめであることはもう気づかぬ人が多くなった。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
何々屋
(
なになにや
)
の
後家
(
ごけ
)
さんが、
帯
(
おび
)
を
縫
(
ぬ
)
ってやったとか。
酒問屋
(
さけとんや
)
の
娘
(
むすめ
)
が、
舞台
(
ぶたい
)
で
揷
(
さ
)
した
簪
(
かんざし
)
が
欲
(
ほ
)
しさに、
親
(
おや
)
の
金
(
かね
)
を十
両
(
りょう
)
持
(
も
)
ち
出
(
だ
)
したとか。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
黄色
(
きいろ
)
い、いなか道や、ぴかぴかした
鉄道線路
(
てつどうせんろ
)
や、青い
運河
(
うんが
)
などが、村々のあいだを、
縫
(
ぬ
)
いとりしたように走っていました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
斯
(
か
)
くたまさかに
取出
(
とりいづ
)
るにも
指
(
ゆび
)
の
先
(
さき
)
こわきやうにて、はか/″\しうは
得
(
え
)
も
縫
(
ぬ
)
ひがたきを、
彼
(
か
)
の
人
(
ひと
)
あらば
如何
(
いか
)
ばかり
言
(
い
)
ふ
甲斐
(
がひ
)
なく
浅
(
あさ
)
ましと
思
(
おも
)
ふらん
雨の夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それは
白木綿
(
しろもめん
)
で母が
縫
(
ぬ
)
うてくれたのだが、かれはその胸のところに墨黒々と片仮名で「モクモク」と右から左に書いた。
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
赤坂
山王下
(
さんのうした
)
の
寛濶
(
かんかつ
)
な
賑
(
にぎ
)
やかさでもなく、六本木
葵
(
あおい
)
町間の引締った賑やかさでもなく、この両大通りを斜に
縫
(
ぬ
)
って、たいして大きい間口の店もないが
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
それに、妖虫の姿は仮令
縫
(
ぬ
)
いぐるみであっても、その中に隠れている人間こそは、蠍にもまして恐ろしい悪魔なのだ。
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
たちまち空で白いけむりが起り、ポンポンと音が下って来それから青い柳のけむりが垂れ、その間を燕の形の黒いものが、ぐるぐる
縫
(
ぬ
)
って進みました。
ビジテリアン大祭
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ぼく達の大洋丸は、
悠々
(
ゆうゆう
)
と、海を圧して、
碇泊中
(
ていはくちゅう
)
の汽船、
軍艦
(
ぐんかん
)
の間を
縫
(
ぬ
)
い、白い鴎に守られつつ、進んで行きます。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
「それが問題の
縫
(
ぬ
)
い
潰
(
つぶ
)
しという刺繍なんだよ。呉一郎の母の千世子は、それを手本にして勉強したに違いないのだ」
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
一々
手
(
て
)
でも
取
(
と
)
りたいほどに
氣遣
(
きづか
)
はれる
母心
(
はゝごゝろ
)
が、
忌
(
いま
)
はしい
汚點
(
しみ
)
の
回想
(
くわいさう
)
によつて、その
口
(
くち
)
を
縫
(
ぬ
)
はれてしまふのである。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
ですから、その男の妻は、後になって死人のからだにさわらないでもいいように、夫のからだのまわりに皮の
衣
(
ころも
)
をしっかりと
縫
(
ぬ
)
いつけて、たずねました。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
お
姫
(
ひめ
)
さまはその
晩
(
ばん
)
いいつけられたとおり、大きな
麻糸
(
あさいと
)
の
玉
(
たま
)
をお
婿
(
むこ
)
さんの
着物
(
きもの
)
のすそに
縫
(
ぬ
)
いつけておきました。
三輪の麻糸
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
街道は川の岸を
縫
(
ぬ
)
うて
真
(
ま
)
っ
真
(
す
)
ぐに
伸
(
の
)
び、みたところ
平坦
(
へいたん
)
な、楽な道であるが、上市から宮滝、国栖、大滝、
迫
(
さこ
)
、柏木を経て、次第に奥吉野の山深く分け入り
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
山の傾斜がいかにも急であるために、道は右に左に細かく
縫
(
ぬ
)
うてつけられてある。小さな沢を渡って十四、五丁ゆくと、樹は漸く太く、針葉樹も変っている。
白峰の麓
(新字新仮名)
/
大下藤次郎
(著)
水はこの広い
山岳地帯
(
さんがくちたい
)
を
縫
(
ぬ
)
って
麓
(
ふもと
)
へ流れるまでに十ケ所でせきとめられ、そこに一つずつ発電所がある。つまり連続して、十ケ所で水力発電をするのだった。
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
傷
(
きず
)
は薩州
邸
(
やしき
)
の
口入
(
くちいれ
)
で近衛家の
御殿医
(
ごてんゐ
)
が来て
縫
(
ぬ
)
つた。在所の者は朗然和上の災難を
小気味
(
こきみ
)
よい事に言つて、奥方の難産と併せて
沼
(
ぬま
)
の
主
(
ぬし
)
や先住やの祟りだと噂した。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
自転車は久子としたしかった自転車屋の娘の手づるで、五か月
月賦
(
げっぷ
)
で手にいれたのだ。着物がないので、母親のセルの着物を黒く
染
(
そ
)
め、へたでもじぶんで
縫
(
ぬ
)
った。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
その単調な哀愁を帯びた
旋律
(
せんりつ
)
は、執拗に樹々の幹を
縫
(
ぬ
)
い、位置によっては言葉尻まで判るほど明瞭に
耳朶
(
じだ
)
に響いて来るのだ。密林の持つ不思議な性格のひとつである。
日の果て
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
嶮
(
けわ
)
しい山の中腹を
縫
(
ぬ
)
って、月のない空の下を、鳰鳥の輿は揺れて行く。甚五衛門も輿舁ぎも、
寂然
(
じゃくねん
)
として無言である。輿の中なる鳰鳥も死んだかのように無言である。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
履
(
くつ
)
はみな赤と緑色の
羅紗
(
らしゃ
)
で
縫
(
ぬ
)
われたところの美しい履を
穿
(
は
)
きます。そういう立派な
粧
(
よそお
)
いであるに拘わらず顔には折々
煤黒
(
すすぐろ
)
い物を塗って、見るからが実に厭な粧いです。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
とまの灯が
蘆
(
あし
)
の落かげを
縫
(
ぬ
)
うて下るのを見送った時の登勢は、灯が見えなくなると、ふと視線を落して、暗がりの中をしずかに流れて行く水にはや遠い諦めをうつした。
蛍
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
それよりいよいよその日の
役
(
えき
)
につきて、あるいは赤き着物を
縫
(
ぬ
)
い、あるいは
機
(
はた
)
を織り糸を
紡
(
つむ
)
ぐ。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
硯
(
すずり
)
の水を筆にしめして、掌の文字を洗ってやると、雪上の蔭間を
縫
(
ぬ
)
い、闇の奥へ消え去った。
閑山
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
うなるようにいって、背広の人に手をひかれながら、自動車からあらわれたのは、
縫
(
ぬ
)
い
紋
(
もん
)
の
羽織
(
はおり
)
にセルの
袴
(
はかま
)
といういでたちの、でっぷり
肥
(
ふと
)
った、
背丈
(
せたけ
)
も
人並
(
ひとなみ
)
以上の老人だった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
脚絆
(
きやはん
)
は
切
(
きれ
)
の
儘
(
まゝ
)
麻
(
あさ
)
で
足
(
あし
)
へ
括
(
くゝ
)
り
附
(
つ
)
けた。
此
(
こ
)
れも
其
(
そ
)
の
木綿
(
もめん
)
で
縫
(
ぬ
)
つた
頭陀袋
(
づだぶくろ
)
を
首
(
くび
)
から
懸
(
か
)
けさせて三
途
(
づ
)
の
川
(
かは
)
の
渡錢
(
わたしせん
)
だといふ六
文
(
もん
)
の
錢
(
ぜに
)
を
入
(
い
)
れてやつた。
髮
(
かみ
)
は
麻
(
あさ
)
で
結
(
むす
)
んで
白櫛
(
しろぐし
)
を
揷
(
さ
)
して
遣
(
や
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
たとえば
衣
(
ころも
)
を着るにも、
縞柄
(
しまがら
)
から
縫
(
ぬ
)
い方から
着
(
き
)
ようにいたるまで一々
明白
(
はっきり
)
した意思を表示し、かつこれを
貫
(
つらぬ
)
かんとすれば、たいていの
仕立屋
(
したてや
)
または
細君
(
さいくん
)
は必ず手に余すであろう。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
なかに
緑
(
みどり
)
のがあつたが、それはきつと
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
を
縫
(
ぬ
)
ひつけたのだらう。
皆
(
みんな
)
野育
(
のそだち
)
の
無知
(
むち
)
の
子供
(
こども
)
たちで、どこを
指
(
さ
)
して
行
(
ゆ
)
くのだか、
何
(
なに
)
しろずんずん
歩
(
ある
)
いてゆく。
唯
(
たゞ
)
耶路撒冷
(
イエルサレム
)
を
信
(
しん
)
じてゐる。
浮浪学生の話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
当局のみならず、市民の有志も協力して、この街上の女の
屠
(
と
)
殺者、暗黒を
縫
(
ぬ
)
う夜獣を捕獲しようと
狂奔
(
きょうほん
)
し、ありとあらゆる方策が案出され実行された。徹夜の自警団も組織された。
女肉を料理する男
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
私
(
わたくし
)
が
一心
(
いつしん
)
に
見詰
(
みつ
)
めて
居
(
を
)
る
間
(
あひだ
)
に、
右舷
(
うげん
)
に
緑燈
(
りよくとう
)
、
左舷
(
さげん
)
に
紅燈
(
こうとう
)
、
甲板
(
かんぱん
)
より二十
尺
(
しやく
)
以上
(
いじやう
)
高
(
たか
)
き
前檣
(
ぜんしやう
)
に
閃々
(
せん/\
)
たる
白色燈
(
はくしよくとう
)
を
掲
(
かゝ
)
げたる
一隻
(
いつさう
)
の
船
(
ふね
)
は、
印度洋
(
インドやう
)
の
闇黒
(
やみ
)
を
縫
(
ぬ
)
ふてだん/″\と
接近
(
せつきん
)
して
來
(
き
)
た。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
又
(
また
)
モイセイカは
同室
(
どうしつ
)
の
者
(
もの
)
にも
至
(
いた
)
つて
親切
(
しんせつ
)
で、
水
(
みづ
)
を
持
(
も
)
つて
來
(
き
)
て
遣
(
や
)
り、
寐
(
ね
)
る
時
(
とき
)
には
布團
(
ふとん
)
を
掛
(
か
)
けて
遣
(
や
)
りして、
町
(
まち
)
から一
錢
(
せん
)
づつ
貰
(
もら
)
つて
來
(
き
)
て
遣
(
や
)
るとか、
各
(
めい/\
)
に
新
(
あたら
)
しい
帽子
(
ばうし
)
を
縫
(
ぬ
)
つて
遣
(
や
)
るとかと
云
(
い
)
ふ。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
それで
皮
(
かは
)
の
縫
(
ぬ
)
ひめなどをちゃんと
現
(
あらは
)
した、
皮袋形
(
かはぶくろがた
)
の
土器
(
どき
)
が
時々
(
とき/″\
)
發見
(
はつけん
)
せられます。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
縫
常用漢字
中学
部首:⽷
16画
“縫”を含む語句
裁縫
縫針
縫箔
縫合
縫物
裁縫師
手縫
無縫塔
縫直
縁縫
縫殿介
縫目
縫箔屋
笠縫
縫取
縫殿助
縫糸
縫工
裁縫屋
裁縫物
...