“渡錢”の読み方と例文
読み方割合
わたしせん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
脚絆(きやはん)は切(きれ)の儘(まゝ)麻(あさ)で足(あし)へ括(くゝ)り附(つ)けた。此(こ)れも其(そ)の木綿(もめん)で縫(ぬ)つた頭陀袋(づだぶくろ)を首(くび)から懸(か)けさせて三途(づ)の川(かは)の渡錢(わたしせん)だといふ六文(もん)の錢(ぜに)を入(い)れてやつた。髮(かみ)は麻(あさ)で結(むす)んで白櫛(しろぐし)を揷(さ)して遣(や)つた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
工事(こうじ)の箇所(かしよ)へは廿里(り)もあつた。勘次(かんじ)は行(ゆ)けば直(すぐ)に錢(ぜに)になると思(おも)つたので漸(やうや)く一圓(ゑん)ばかりの財布(さいふ)を懷(ふところ)にした。辨當(べんたう)をうんと背負(しよ)つたので目的地(もくてきち)へつくまでは渡錢(わたしせん)の外(ほか)には一錢(せん)も要(い)らなかつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)