“碇泊中”の読み方と例文
読み方割合
ていはくちゅう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この夜、風浪が高かったので、碇泊中ていはくちゅうの西国船は各〻、船と船とのあいだに繋綱もあいをとりあい、また海泥に深くいかりを下ろしていた。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ぼく達の大洋丸は、悠々ゆうゆうと、海を圧して、碇泊中ていはくちゅうの汽船、軍艦ぐんかんの間をい、白い鴎に守られつつ、進んで行きます。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
月の出ない前、碇泊中ていはくちゅうの独艦のサーチライトが蒼白い幅広の光芒こうぼうを闇空に旋回させて、美しかった。床に就いたが頸部けいぶのリウマチスが起って中々眠れない。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)