“頸部”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けいぶ71.4%
くび28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは、春江の場合には頸部けいぶに、小さい万創膏が貼りつけられてあったのを覚えている係官が居たことから判って来たのである。
電気看板の神経 (新字新仮名) / 海野十三(著)
伊曾の手で鋭いメスの一撃が劉子の頸部けいぶに加へられた。劉子の端麗な容貌ようぼうが音もなく彼の腕の中で失心して行つた。いで伊曾は自らの頸部を切り裂いた。
青いポアン (新字旧仮名) / 神西清(著)
あの襟化粧をした頸部くび周囲まわりに、生々しい斑点となって群がり残っている絞殺の痕跡……紫や赤のダンダラを畳んでいる索溝ストラングマルクを……。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それがお前、お美野さんの頸部くびを見りゃあ案の定、ありゃ細引きで縊れたもんじゃあねえ。もっと幅のある、こうっと、手拭いででも絞めたもんだ。手口は一眼でわからあな。