“煤黒”の読み方と例文
読み方割合
すすぐろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
露八は、うしろへ手をのばして、煤黒すすぐろ行燈あんどんを膝へよせた。カチッ、カチッと燧石ひうちの青い火がとぶたびに、お蔦の白い横顔がに入る。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
後ろの丁字街の突き当たりには、破れた匾額へんがくがあって「×亭口ていこう」の四つの金文字きんもじ煤黒すすぐろく照らされていた。
(新字新仮名) / 魯迅(著)
くつはみな赤と緑色の羅紗らしゃわれたところの美しい履を穿きます。そういう立派なよそおいであるに拘わらず顔には折々煤黒すすぐろい物を塗って、見るからが実に厭な粧いです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)