トップ
>
悟
>
さと
ふりがな文庫
“
悟
(
さと
)” の例文
翌朝
(
よくあさ
)
起
(
お
)
きると、すでに
気
(
き
)
づかれたと
悟
(
さと
)
ったものか、
機
(
はた
)
は、
織
(
お
)
り
残
(
のこ
)
しのままになって、
女
(
おんな
)
の
姿
(
すがた
)
はどこへか
消
(
き
)
えて
見
(
み
)
えなかったのでした。
はまねこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
もう駄目だと
悟
(
さと
)
つた私は、二つに割れた
石板
(
せきばん
)
の
缺片
(
かけら
)
を
屈
(
かゞ
)
んで拾ひながら、最惡の場合に處する爲めに、勇氣を
奮
(
ふる
)
ひ起した。時は來た。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
ひとつ善智識のお
悟
(
さと
)
しをうけたら胸のもやもやが、いっぺんに解決してしまいはせぬかと、実あ、河原から後を慕って来たわけです。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いえ
信念
(
しんねん
)
さへあれば
誰
(
だれ
)
でも
悟
(
さと
)
れます」と
宜道
(
ぎだう
)
は
躊躇
(
ちうちよ
)
もなく
答
(
こた
)
へた。「
法華
(
ほつけ
)
の
凝
(
こ
)
り
固
(
かた
)
まりが
夢中
(
むちゆう
)
に
太鼓
(
たいこ
)
を
叩
(
たゝ
)
く
樣
(
やう
)
に
遣
(
や
)
つて
御覽
(
ごらん
)
なさい。 ...
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
注意して、
悟
(
さと
)
られぬように尾行して行くと、怪老人は、果して諸戸の家の方へ歩いて行く。一つ
枝道
(
えだみち
)
を曲ると、一層
道巾
(
みちはば
)
が狭くなった。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
しかし塗るのをその人たちに
悟
(
さと
)
られてはいかないからお
手水
(
ちょうず
)
に行くという都合にしてある岡の
蔭
(
かげ
)
に隠れて油をすっかり塗って来たです。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
請取すべしと申渡されければ七右衞門久七の兩人は始めて其譯を
悟
(
さと
)
り
實
(
まこと
)
に有難き仕合せなりと涙を流して喜びけり猶又大岡殿七右衞門を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「ひどい
蝋燭瘡
(
らふそくかさ
)
だと、——自分でも言つて居ますよ。そんなのは
反
(
かへ
)
つて惡く執念深いんですね。
悟
(
さと
)
りすましたやうな事は言つてゐますが」
銭形平次捕物控:232 青葉の寮
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
天皇
(
てんのう
)
ははじめて、なるほど
太子
(
たいし
)
はそういう
貴
(
とうと
)
い人の
生
(
う
)
まれかわりであったのかとお
悟
(
さと
)
りになって、お
経
(
きょう
)
を
太子
(
たいし
)
に
下
(
くだ
)
さいました。
夢殿
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
工場の人々は、まだ
生々
(
なまなま
)
しい惨事のあとに続いて、どんなことが起ろうとしているかを、早くも
悟
(
さと
)
って、
戦慄
(
せんりつ
)
の悲鳴をあげた。
夜泣き鉄骨
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
咄
(
とつ
)
!
心頭
(
しんとう
)
を
滅却
(
めつきやく
)
すれば
何
(
なん
)
とかで、
悟
(
さと
)
れば
悟
(
さと
)
れるのださうだけれど、
暑
(
あつ
)
いから
暑
(
あつ
)
い。
悟
(
さと
)
ることなんぞは
今
(
いま
)
もつて
大嫌
(
だいきら
)
ひだ。……
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
いか
程
(
ほど
)
機会を待つても
昼中
(
ひるなか
)
はどうしても不便である事を
僅
(
わづ
)
かに
悟
(
さと
)
り得たのであるが、すると、今度はもう学校へは
遅
(
おそ
)
くなつた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
口頭
(
くちさき
)
ですっかり
悟
(
さと
)
ったようなことを
申
(
もう
)
すのは
何
(
なん
)
でもありませぬが、
実地
(
じっち
)
に
当
(
あた
)
って
見
(
み
)
ると
思
(
おも
)
いの
外
(
ほか
)
に
心
(
こころ
)
の
垢
(
あか
)
の
多
(
おお
)
いのが
人間
(
にんげん
)
の
常
(
つね
)
でございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
口中に
臭気
(
しゅうき
)
あるを
悟
(
さと
)
らず師の前に出でて稽古しけるに、春琴例のごとく三の
絃
(
いと
)
を
鏗然
(
こうぜん
)
と
弾
(
はじ
)
きてそのまま三味線を置き、
顰蹙
(
ひんしゅく
)
して一語を発せず
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
愚
(
おろ
)
かな
父
(
とう
)
さんは、好い
事
(
こと
)
でも
惡
(
わる
)
い
事
(
こと
)
でもそれを
自分
(
じぶん
)
でして
見
(
み
)
た
上
(
うへ
)
でなければ、その
意味
(
いみ
)
をよく
悟
(
さと
)
ることが
出來
(
でき
)
ませんでした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
誰
(
たれ
)
か
重
(
おも
)
い
怪我人
(
けがにん
)
が
運
(
はこ
)
ばれたのだと
勘次
(
かんじ
)
は
直
(
す
)
ぐに
悟
(
さと
)
つてさうして
何
(
なん
)
だか
悚然
(
ぞつ
)
とした。
彼
(
かれ
)
は
業々
(
げふ/\
)
しい
自分
(
じぶん
)
の
扮裝
(
いでたち
)
に
恥
(
は
)
ぢて
躊躇
(
ちうちよ
)
しつゝ
案内
(
あんない
)
を
請
(
こ
)
うた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
一つには自分がこれらの言を充分に味わう
境涯
(
きょうがい
)
に達しない、すなわち自己の
非
(
ひ
)
を
悟
(
さと
)
らず自己の弱点を察しないゆえである。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
虹汀
之
(
これ
)
を見て
莞爾
(
にっこり
)
と打ち笑みつ。如何に喜三郎ぬし。早や
悟
(
さと
)
り給ひしか。
弥陀
(
みだ
)
の利剣とは此の
竹杖
(
ちくじょう
)
の心ぞ。不動の
繋縛
(
けばく
)
とは此の親切の呼吸ぞや。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
痴人
(
ちじん
)
夢
(
ゆめ
)
を
説
(
と
)
く、されど
夢
(
ゆめ
)
を
見
(
み
)
て
自
(
みづか
)
ら
悟
(
さと
)
るは
必
(
かなら
)
ずしも
痴人
(
ちじん
)
にあらざる
可
(
べ
)
し。
余
(
よ
)
は
現今
(
げんこん
)
に
於
(
おい
)
ても、
將
(
は
)
た
未來
(
みらい
)
に
於
(
おい
)
ても、
七福
(
しちふく
)
の
來
(
きた
)
る
可
(
べ
)
きを
信
(
しん
)
ずる
能
(
あた
)
はず。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
心頭
(
しんとう
)
を滅却すれば火もおのずから涼し。——そんなむずかしい
悟
(
さと
)
りを開くまでもなく、誰でもおのずから暑中の涼味を見いだすことを知っている。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
これによつて余は
悟
(
さと
)
る所があつたが、近眼の人はどうかすると物のさとりのわるいことがある、いはば常識に欠けて居るといふやうなことがある。
病牀六尺
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
ついに非望の
遂
(
と
)
げられないことを
悟
(
さと
)
った紀昌の心に、成功したならば決して生じなかったに
違
(
ちが
)
いない道義的
慚愧
(
ざんき
)
の念が、この時
忽焉
(
こつえん
)
として
湧起
(
わきおこ
)
った。
名人伝
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
「それやアそうよ。だけど、ねえ、捨石になれる
悟
(
さと
)
りでも開かン事には、やっぱり、一生お椀の口かも知れないもの」
魚の序文
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
そしてその女は自分が咳をしてから庭の方を向いたのを勘違いして、てっきりこれは「心臓へ来た」と思ってしまったのだと吉田は
悟
(
さと
)
ることができた。
のんきな患者
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
用に即さずば工藝の美はあり得ない。これが工藝に
潜
(
ひそ
)
む不動の法則である。美と用と、その間に包まれる秘義について、深く
悟
(
さと
)
る所がなければならぬ。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
気に入らなかったことは
皆
(
みな
)
忘れても、いいところは一つ残らず思い出す、未練とは
悟
(
さと
)
りながらも思い出す、どうしても忘れきってしまうことは出来ない。
太郎坊
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
主人の言葉を聴くと、喜太郎は何かを
悟
(
さと
)
ったように鉄砲を、投げ出すと、じり/\と見知らぬ男の方に近づいた。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
と
呟
(
つぶ
)
やいた。彼の周囲のものも、
僅少
(
きんしょう
)
な
家禄
(
かろく
)
放還金をみんな老爺さんの硫黄熱のために失われてしまっているのだということを、あたしたちも段々に
悟
(
さと
)
った。
旧聞日本橋:08 木魚の顔
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
そは土器表面
押
(
お
)
し付け
模樣
(
もよう
)
の中に撚りを掛けたる
紐
(
ひも
)
の
跟
(
あと
)
有るを以て
推察
(
すゐさつ
)
せらる。撚りの有無と
絃
(
つる
)
の
強弱
(
きよじやく
)
との關係は僅少の
經驗
(
けいけん
)
に由つても
悟
(
さと
)
るを得べき事なり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
云うこと勿れ、
巴毗弇
(
はびあん
)
、天魔の愚弄する所となり、
妄
(
みだり
)
に
胡乱
(
うろん
)
の言をなすと。天主と云う名に
嚇
(
おど
)
されて、
正法
(
しょうぼう
)
の
明
(
あきらか
)
なるを
悟
(
さと
)
らざる
汝
(
なんじ
)
提宇子
(
でうす
)
こそ、愚痴のただ中よ。
るしへる
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
われはたゞちに
悟
(
さと
)
りかつ信ぜり、こは神にも神の敵にも厭はるゝ卑しきものの
宗族
(
うから
)
なりしを 六一—六三
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
で、
彼
(
かれ
)
ももう
思慮
(
かんが
)
えることの
無益
(
むえき
)
なのを
悟
(
さと
)
り、すっかり
失望
(
しつぼう
)
と、
恐怖
(
きょうふ
)
との
淵
(
ふち
)
に
沈
(
しず
)
んでしまったのである。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
復一の気勢を見て、動かすべからざることを
悟
(
さと
)
った鼎造は、もう頭を次に働かせて、彼のこの執着をまた商売に利用する手段もないことはあるまいと思い返した。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
これを
誦
(
とな
)
えただけでも無明の
煩悩
(
まよい
)
をとり除いて、
悟
(
さと
)
りを開くことができるのです。「
即身
(
そくしん
)
に
法如
(
ほうにょ
)
を証す」
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
世田ヶ谷のボロ市を
観
(
み
)
て
悟
(
さと
)
らねばならぬ、世に無用のものは無い、
而
(
そう
)
して悲観は単に高慢であることを。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
彼らもまた我々以上に財を貯え、あるいは「生活の保証」を求めている。彼らは恐らく「貧なるべし」という言葉に「捕われてはいけない」と
悟
(
さと
)
っているのであろう。
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
此頃より
妾
(
せふ
)
の
容体
(
ようだい
)
尋常
(
たゞ
)
ならず、日を経るに従ひ胸悪く
頻
(
しき
)
りに
嘔吐
(
おうど
)
を催しければ、
扨
(
さて
)
はと心に
悟
(
さと
)
る所あり、
出京後
(
しゆつきやうご
)
重井
(
おもゐ
)
に
打明
(
うちあけ
)
て、郷里なる両親に
謀
(
はか
)
らんとせしに彼は許さず
母となる
(新字旧仮名)
/
福田英子
(著)
それ以外に何の意味を持つものでないと
悟
(
さと
)
った氏は、一枚の履歴書と学校の辞令と、
戸籍謄本
(
こせきとうほん
)
とそれから空の
蟇口
(
がまぐち
)
とをポケットに入れて、とにかく前へ前へと足を出した。
地図にない街
(新字新仮名)
/
橋本五郎
(著)
家臣の一部分が早く大事の去るを
悟
(
さと
)
り、敵に
向
(
むかっ
)
てかつて抵抗を試みず、ひたすら和を講じて
自
(
みず
)
から家を
解
(
と
)
きたるは、日本の経済において一時の利益を成したりといえども
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
大地震
(
だいぢしん
)
に
遭遇
(
そうぐう
)
して
最初
(
さいしよ
)
の
一分間
(
いつぷんかん
)
を
無事
(
ぶし
)
に
凌
(
しの
)
ぎ
得
(
え
)
たとし、
又
(
また
)
餘震
(
よしん
)
や
地割
(
ぢわ
)
れは
恐
(
おそ
)
れるに
足
(
た
)
らないものとの
悟
(
さと
)
りがついたならば、
其後
(
そのご
)
災害防止
(
さいがいぼうし
)
について
全力
(
ぜんりよく
)
を
盡
(
つく
)
すことが
出來
(
でき
)
よう。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
濁醪
(
どぶろく
)
を
引掛
(
ひつか
)
ける者が
大福
(
だいふく
)
を
頬張
(
ほゝば
)
る者を
笑
(
わら
)
ひ
売色
(
ばいしよく
)
に
現
(
うつゝ
)
を
抜
(
ぬ
)
かす者が
女房
(
にようばう
)
にデレる
鼻垂
(
はなたらし
)
を
嘲
(
あざけ
)
る、之れ皆
他
(
ひと
)
の
鼻
(
はな
)
の
穴
(
あな
)
の
広
(
ひろ
)
きを
知
(
しつ
)
て
我
(
わ
)
が
尻
(
しり
)
の
穴
(
あな
)
の
窄
(
せま
)
きを
悟
(
さと
)
らざる
烏滸
(
をこ
)
の
白者
(
しれもの
)
といふべし。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
そこで
其
(
そ
)
の
人
(
ひと
)
が
非
(
ひ
)
を
悟
(
さと
)
つて
改革
(
かいかく
)
を
圖
(
はか
)
れば
此度
(
こんど
)
は
暮
(
くら
)
しを
立
(
た
)
て
直
(
なほ
)
して
自分
(
じぶん
)
の
支出
(
ししゆつ
)
を
何割
(
なんわり
)
か
減
(
げん
)
じて、さうして
其剩餘
(
そのじようよ
)
を
以
(
もつ
)
て
從來
(
じうらい
)
の
借金
(
しやくきん
)
の
整理
(
せいり
)
をして
行
(
い
)
くより
外
(
ほか
)
には
途
(
みち
)
はないのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
そうして僕は、あの娘に対して、やっぱり、ノオと言わなければならぬ立場なのだと
悟
(
さと
)
ったのです。ノオと言うのは、つらいですよ。僕は、しかし、最後の手紙に、ノオと言った。
未帰還の友に
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
竜之助は再び耳を傾くるまでもなくそれと
悟
(
さと
)
って、そうして奇妙な心持がしました。
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ものざといお政は早くも昨夜のことは自分の胸ひとつにおさめてしまえばなにごともなくすむことと
悟
(
さと
)
って、朝起きる
早
(
そう
)
そう色をやわらげて、
両親
(
りょうしん
)
にあいさつし昨夜の
無調法
(
ぶちょうほう
)
をわび
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
洒落氣
(
しやれげ
)
なしでは
居
(
い
)
られぬ
筈
(
はづ
)
、
勉強家
(
べんきようか
)
にしたは
其自狂
(
そのやけ
)
からかと
仰
(
おつ
)
しやるに、
中々
(
なか/\
)
もちまして
彼男
(
あれ
)
が
貴孃
(
あなた
)
自狂
(
やけ
)
など
起
(
おこ
)
すやうな
男
(
おとこ
)
で
御座
(
ござ
)
りましよか、
無常
(
むじやう
)
を
悟
(
さと
)
つたので
御座
(
ござ
)
りますと
言
(
い
)
ふに
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
二時間ばかり
経
(
た
)
って、うっとりと眼をあけた女中は、眠っていた間何をされたかさすがに
悟
(
さと
)
ったらしかったが、寺田を責める風もなく、私
夢
(
ゆめ
)
を見てたのかしらと言いながら
起
(
た
)
ち上ると
競馬
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
家の人はそれを
悟
(
さと
)
って、米を少し持って来てやりました。猿は風呂敷を広げてそれをもらい取ると、何度も
嬉
(
うれ
)
しそうにお
辞儀
(
じぎ
)
をしました。それから、また別な家の方へやって行きました。
キンショキショキ
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
インドにおいては、
地理
(
ちり
)
歴史
(
れきし
)
の
關係
(
くわんけい
)
から、
北部
(
ほくぶ
)
と
南部
(
なんぶ
)
とでは
根本
(
こんぽん
)
から
言語
(
げんご
)
がちがふので、インド
人
(
じん
)
同士
(
どうし
)
で
英語
(
えいご
)
を
以
(
もつ
)
て
會話
(
くわいわ
)
を
試
(
こゝろ
)
みてゐるのを
見
(
み
)
てインドが
到底
(
たうてい
)
獨立
(
どくりつ
)
し
得
(
え
)
ざるゆゑんを
悟
(
さと
)
つた。
国語尊重
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
さてやはりこれでもう満足という処には達しないで、何か物足らぬものがある、この上はどうしたらいいか、唯心の上の快楽を求めるより外に道がないと
悟
(
さと
)
って、心に遊ぶというのである。
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
“悟(悟り)”の解説
悟り(さとり、sa: bodhi)は、迷いの世界を超え、真理を体得すること。覚、悟、覚悟、証、証得、証悟、菩提などともいう菩提はsa: bodhiの音写。。仏教において悟りは、涅槃や解脱とも同義とされる。
日常用語としては、理解すること、知ること、気づくこと、感づくことなどを意味する。
(出典:Wikipedia)
悟
常用漢字
中学
部首:⼼
10画
“悟”を含む語句
悟入
悟道
御覺悟
覚悟
悔悟
大悟
頓悟
生悟
大悟徹底
穎悟
悟得
諦悟
御悟
悟性
覺悟
孫悟空
悟空
解悟
開悟
省悟
...