“遭遇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そうぐう37.5%
であ20.8%
でっくわ10.4%
6.3%
さうぐう4.2%
であっ2.1%
であひ2.1%
でくわ2.1%
でつくは2.1%
でつくわ2.1%
ぶつか2.1%
ぶつかっ2.1%
めぐりあ2.1%
ゆきあ2.1%
エルフアールング2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御維新前ごいっしんまえの日本人が海水浴の功能を味わう事が出来ずに死んだごとく、今日こんにちの猫はいまだ裸体で海の中へ飛び込むべき機会に遭遇そうぐうしておらん。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
一夜の出来事は、それに遭遇であった人々に取って忘られなかった。折角上京したお種も、お仙を連れての町あるきは可恐おそろしく思われて来た。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
先刻さっき、僕が吾家うちから出掛けて来ると、丁度御濠端おほりばたのところで皆に遭遇でっくわした。僕は棺に随いて会堂までやって行った」
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
こんな場合に遭遇った時、護身用の利器の有無あるなしは、致命的に大切なことである。防げるだけは防がなければならない。
奥さんの家出 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
何時いつ危險きけん遭遇さうぐうしてげてても、一見いつけんしてその所在しよざいわかるやうに、其處そこにはわたくししろシヤツをいて目標めじるして、いきほひめて少年せうねんとも發足ほつそくした。
人世の困難に遭遇であって、独りで苦悩して独りで切抜けると云うは俊傑すぐれものる事、なみ通途つうずの者ならばそうはいかぬがち。自心に苦悩が有る時は、必ずその由来する所を自身に求めずして他人に求める。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
『飛んだ災難に遭遇であひまして、到頭阿爺おやぢくなりました。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
一方吾々下飯台の方は、幾月にも斯様こんなお手柔てやわらかなこきつかわれ方に遭遇でくわさないので、かえって拍子抜がして、変てこだがさすがに嬉しさは顔やこなしに隠されぬ。
監獄部屋 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
一昨々日さきをとゝひ、』と銀之助は丑松の方を見て、『君が斯のお寺へ部屋を捜しに来た日だ——ホラ、僕が散歩してると、丁度本町で君に遭遇でつくはしたらう。 ...
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
獅子狩しゝがりんでも十幾遍いくへんもようされたがいつ武村兵曹たけむらへいそう大功名だいこうめうであつた。またあるとき海岸かいがんいへうしろもりへ、大鷲おほわしいとなんでるのを見付みつけて、その卵子たまごりにつてひど遭遇でつくわしたこともある。
人は往々にして、真の驚異や、真の感激や、真の美意識に遭遇ぶつかった時、時間とき空間ところとを忘却わすれるものであるが、この時の二人がまさにそれであった。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と、佐五衛門は、嬉しさと、感謝と、神々しい奇蹟にでも遭遇ぶつかったような心持ちとで、思わず喚き出した。
猿ヶ京片耳伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
お二人の厚いお志、永久忘れは致しませぬ。昨日の昼頃、陶器師という恐ろしい賊に遭遇めぐりあいあらかた胸を冷しましたが、打って代って夜になってからは、人の情けを
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
というのは先刻方遭遇ゆきあった駕籠の中の女のいった言葉が、思い出されたがためであった。——でも左内様は妾のものさ。——今夜から妾のものになるのさ。——それはこういった言葉であった。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
凡ての遭遇エルフアールングは内から抑揚ベトースングをつけなければならない。
三太郎の日記 第三 (旧字旧仮名) / 阿部次郎(著)