“でつくわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
出會36.4%
出会27.3%
邂逅18.2%
撞見9.1%
遭遇9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は、嬉しさうな、幸福らしい口調で私の名があなたの口に上るのを聞くのが好きだつた。ジエィン、私は、その頃は、あなたに出會でつくわすのを樂しんでゐた。
こんな質問に私はよく出会でつくわすが、それにはいつも返答に困るが、渓流としては無論塩原の方が好く、温泉としては無論箱根の方が好いと言ふやうな抽象的なことを私は常に言つた。
女の温泉 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
知らぬけもの邂逅でつくわした山羊の樣な眼をして、女は卓子テーブル彼方むかうに立つた! 然しアノ眼に、俺を厭がる色がちつとも見えなかつた。然うだ、吃驚びつくりしたのだ。唯吃驚びつくりしたのだ。尤も俺も惡かつた。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
撞見でつくわしては拙からう、と愛想は無けれど真実はある言葉に、お吉嬉しく頼み置きて帰れば、其後へ引きちがへて来る源太、果して清吉に、出入りをむる師弟の縁断るとの言ひ渡し。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
獅子狩しゝがりんでも十幾遍いくへんもようされたがいつ武村兵曹たけむらへいそう大功名だいこうめうであつた。またあるとき海岸かいがんいへうしろもりへ、大鷲おほわしいとなんでるのを見付みつけて、その卵子たまごりにつてひど遭遇でつくわしたこともある。