“生悟”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なまさと50.0%
なまざと50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今じゃ、生悟なまさとりにみんなが悟りを開いた顔で、悪くすると地獄の絵を見て、こりゃ出来がい、などと言い兼ねません。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これをなまのまま人に理解を押し付けるといわゆる「野狐禅やこぜん」とか「生悟なまさとり」とかいうものになりまして、却って仏教が世間からそしりを招く基になるのであります。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
六 人としての子規しきを見るも、病苦に面して生悟なまざとりをてらはず、歎声を発したり、自殺したがつたりせるは当時の星菫せいきん詩人よりも数等近代人たるに近かるべし。
病中雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
小説家といふ奴はうぬけちな眼玉に写る世間を見て生悟なまざとりした厄介者だ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)