生悟なまさと)” の例文
今じゃ、生悟なまさとりにみんなが悟りを開いた顔で、悪くすると地獄の絵を見て、こりゃ出来がい、などと言い兼ねません。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これをなまのまま人に理解を押し付けるといわゆる「野狐禅やこぜん」とか「生悟なまさとり」とかいうものになりまして、却って仏教が世間からそしりを招く基になるのであります。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
人間わざでどうにもならない——と江柄三七郎は生悟なまさとりの坊さん見たいなことを言つてゐました
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)