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損
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そん
ふりがな文庫
“
損
(
そん
)” の例文
見捨
(
みすて
)
たと云
廉
(
かど
)
があるゆゑ
道具
(
だうぐ
)
衣類
(
いるゐ
)
は云までもなく百兩の
持參金
(
ぢさんきん
)
はとても返す
氣遣
(
きづか
)
ひなしと思ふゆゑ
夫
(
それ
)
は
損
(
そん
)
をしても
構
(
かまは
)
ぬが
何分
(
なにぶん
)
離縁状
(
りえんじやう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
此の人も色々
遣
(
や
)
り
損
(
そこ
)
なって
損
(
そん
)
をいたして居りますが、
漸々
(
よう/\
)
金策を致しまして三千円持って仕入れに参りまして、春見屋へ来まして。
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「さうなんでさ、うまいもんだからわしも
到頭
(
たうとう
)
米
(
こめ
)
一
俵
(
ぺう
)
損
(
そん
)
させられちやつて」
勘次
(
かんじ
)
はそれをいふ
度
(
たび
)
に
惜
(
を
)
し
相
(
さう
)
な
容子
(
ようす
)
が
見
(
み
)
えるのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
なにしろそれにはなに一つし
損
(
そん
)
じのないように、
武士
(
ぶし
)
の中でも一
番
(
ばん
)
弓矢
(
ゆみや
)
の
技
(
わざ
)
のたしかな、
心
(
こころ
)
のおちついた人をえらばなければなりません。
鵺
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
こんどのことで、いちばん
損
(
そん
)
をしたのは、
高価
(
こうか
)
な
銃
(
じゅう
)
をなくし、
世間
(
せけん
)
からわるく
思
(
おも
)
われた
家主
(
やぬし
)
であろうと、
考
(
かんが
)
えたので、
画家
(
がか
)
にそう
話
(
はな
)
すと
春はよみがえる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
もし、なまけぐせをだしおって、やり
損
(
そん
)
じなどした時には、それこそ、この卜斎より石見守さまがその
細首
(
ほそくび
)
をつけてはおくまいぞ
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それでいて、毎日おかみさんが売り上げの中から、まとまったお金を
銀行
(
ぎんこう
)
へあずけにいくところをみると、お店は
損
(
そん
)
をしているはずはない。
水菓子屋の要吉
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
あたらずとも六分
利付
(
りつき
)
で
損
(
そん
)
なしといふやうな
事
(
こと
)
が、可
成
(
な
)
り空
頼
(
たの
)
めな
事
(
こと
)
ながら、一
面
(
めん
)
空
想
(
さう
)
家
(
か
)
の青木さんの
氕持
(
きもち
)
を
強
(
つよ
)
く
刺
(
し
)
げきした。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
春も
稍深
(
やゝふかく
)
なれば雪も日あたりは
解
(
とけ
)
あるひは
焼火
(
たきび
)
の所雪早く
解
(
とく
)
るにいたりて、かの屋根の
損
(
そん
)
じたる処
木羽
(
こば
)
の下たをくゞりなどして雪水
漏
(
もる
)
ゆゑ
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
何
(
いず
)
れにしても
私
(
わたくし
)
のような
強情
(
かたくな
)
な
者
(
もの
)
は、
現世
(
げんせ
)
に
居
(
お
)
っては
人
(
ひと
)
に
憎
(
にく
)
まれ、
幽界
(
ゆうかい
)
へ
来
(
き
)
ては
地獄
(
じごく
)
に
落
(
おと
)
され、
大
(
たい
)
へんに
損
(
そん
)
でございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
正門の所で三四郎は具合が悪いから
今日
(
けふ
)
は学校を休むと云ひ出した。与次郎は一所に
跟
(
つ
)
いて
来
(
き
)
て
損
(
そん
)
をしたと云はぬ許りに教室の方へ帰つて行つた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
その
銭
(
ぜに
)
を一手に
引受
(
ひきう
)
け海外の市場に輸出し
大
(
おおい
)
に
儲
(
もう
)
けんとして
香港
(
ホンコン
)
に送りしに、
陸揚
(
りくあげ
)
の際に
銭
(
ぜに
)
を
積
(
つ
)
みたる
端船
(
たんせん
)
覆没
(
ふくぼつ
)
してかえって大に
損
(
そん
)
したることあり。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
『
日出雄
(
ひでを
)
さん、
餘
(
あんま
)
りやると
胃
(
ゐ
)
を
損
(
そん
)
じますよ。』と
氣遣
(
きづかひ
)
顏
(
がほ
)
の
私
(
わたくし
)
さへ、
其
(
その
)
生臭
(
なまくさ
)
い
肉
(
にく
)
を
口中
(
こうちう
)
充滿
(
いつぱい
)
に
頬張
(
ほうば
)
つて
居
(
を
)
つたのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
日々
(
ひび
)
の事業について、実業家がその職業を
営
(
いとな
)
むにつけても同じこと、おのれが
損
(
そん
)
したからとて、みだりにその罪を他人にかぶせるようなことはない。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
損
(
そん
)
五も
得
(
とく
)
七もありゃァしません。
当時
(
とうじ
)
名代
(
なだい
)
の
孝行娘
(
こうこうむすめ
)
、たとい
若旦那
(
わかだんな
)
が、百
日
(
にち
)
お
通
(
かよ
)
いなすっても、こればっかりは
失礼
(
しつれい
)
ながら、
及
(
およ
)
ばぬ
鯉
(
こい
)
の
滝登
(
たきのぼ
)
りで。……
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
帶の兩端はひどく
損
(
そん
)
じて居ることだらう、——そこで曲者は死骸を無住の尼寺に運び、其處で死骸の皮を剥いだ。
銭形平次捕物控:300 系図の刺青
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
即
(
すなは
)
ち
大正十二年
(
たいしようじゆうにねん
)
の
關東大地震
(
かんとうだいぢしん
)
に
於
(
おい
)
ては
十萬
(
じゆうまん
)
の
生命
(
せいめい
)
と
五十五億圓
(
ごじゆうごおくえん
)
の
財産
(
ざいさん
)
とを
失
(
うしな
)
ひ、
二年後
(
にねんご
)
但馬
(
たじま
)
の
國
(
くに
)
のけちな
地震
(
ぢしん
)
の
爲
(
ため
)
、
四百
(
しひやく
)
の
人命
(
じんめい
)
と
三千萬圓
(
さんぜんまんえん
)
の
財産
(
ざいさん
)
とを
損
(
そん
)
し
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
年齢
(
とし
)
がちょうど博士と合うので、
損
(
そん
)
と思っても、行ってみてはどうかと臼井にすすめるつもりだったのである。
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「とくな
性
(
しょう
)
ではありませんよ、はじめから
損
(
そん
)
をあきらめてるから、とくのように見えるのでしょう」という。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
何時
(
いつ
)
ぞやわたしが
捉
(
とら
)
へ
損
(
そん
)
じた
時
(
とき
)
にも、やはりこの
紺
(
こん
)
の
水干
(
すいかん
)
に、
打出
(
うちだ
)
しの
太刀
(
たち
)
を
佩
(
は
)
いて
居
(
を
)
りました。
唯今
(
ただいま
)
はその
外
(
ほか
)
にも
御覽
(
ごらん
)
の
通
(
とほ
)
り、
弓矢
(
ゆみや
)
の
類
(
るゐ
)
さへ
携
(
たずさ
)
へて
居
(
を
)
ります。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
彼君
(
かのきみ
)
の
有
(
も
)
たせます
限
(
かぎ
)
りの
物
(
もの
)
がそもじのとなることゆゑ、
嫁入
(
よめいり
)
しやればとて、
其方
(
そなた
)
に
何
(
なん
)
の
損
(
そん
)
も
無
(
な
)
いのぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
今日のりきみは身を
損
(
そん
)
じ
愚弄
(
ぐろう
)
を
招
(
まね
)
くの
媒
(
なかだち
)
たるを知り、早々にその座を切上げて
不体裁
(
ぶていさい
)
の跡を収め、下士もまた上士に対して
旧怨
(
きゅうえん
)
を思わず、
執念
(
しゅうねん
)
深きは婦人の心なり
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
容姿端麗
(
ようしたんれい
)
、
遠
(
とほ
)
く
藤原氏時代
(
ふぢはらしじだい
)
の
木彫
(
きぼり
)
だと
聞
(
き
)
くが、
細
(
ほそ
)
い
指
(
ゆび
)
の
尖
(
さき
)
まで
聊
(
いさゝか
)
も
缺
(
か
)
け
損
(
そん
)
じた
處
(
ところ
)
がない、すらりとした
立像
(
りつざう
)
の、
其
(
そ
)
の
法衣
(
ほふえ
)
の
色
(
いろ
)
が、
乃
(
いま
)
し
瞳
(
ひとみ
)
に
映
(
うつ
)
つた
其
(
そ
)
の
萌黄
(
もえぎ
)
なのである。
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「やっぱしな、工藤の兄さんも学問をし
損
(
そん
)
じて頭を悪くしたか……」こう判断しているらしかった。
贋物
(新字新仮名)
/
葛西善蔵
(著)
物
(
もの
)
にはゞかる
心
(
こゝろ
)
ありて
萬
(
よろづ
)
ひかへ
目
(
め
)
にと
氣
(
き
)
をつくれば、十が七に
見
(
み
)
えて三
分
(
ぶ
)
の
損
(
そん
)
はあるものと
桂次
(
けいじ
)
は
故郷
(
ふるさと
)
のお
作
(
さく
)
が
上
(
うへ
)
まで
思
(
おも
)
ひくらべて、いよ/\おぬひが
身
(
み
)
のいたましく
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
三人の仲間同志でやってたんだそうですが、もともと
玄人
(
くろうと
)
同志がやってたんでは
互
(
たがい
)
損
(
そん
)
ですから、やがて
素人
(
しろうと
)
を引入れ始めたんです……つまり、休憩で退廷した時なぞに
あやつり裁判
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
でも、高く買ってさえもらえば
損
(
そん
)
はないわけですから、とび離れた高い値で売りつけました。
不思議な帽子
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
この相場はよし当たらないでも
債権者
(
さいけんしゃ
)
のほうに
損
(
そん
)
はなかった。万一当たればそれこそ
債務者
(
さいむしゃ
)
にはひどい
危険
(
きけん
)
であった。ところがひょうのおかげでその日はとうとう来たのだ。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
ショートのチビ公もなかなかうまいし、
捕手
(
ほしゅ
)
のクラモウはロングヒットを打つ、なかなかゆだんができないよ、一たい今度の試合は敵に三分の利があり味方に三分の
損
(
そん
)
がある
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
もう
斯
(
か
)
うなつて
來
(
く
)
ると、
取
(
と
)
るべき
金
(
かね
)
を
取
(
と
)
らうと
云
(
い
)
ふ
最初
(
さいしよ
)
の
考
(
かんが
)
へもなくなるし、
又
(
また
)
それが
爲
(
た
)
めに
葉書代
(
はがきだい
)
を
費
(
つひや
)
すのは
損
(
そん
)
だといふ
樣
(
やう
)
な
考
(
かんが
)
へもなし、
只
(
た
)
だ
是非
(
ぜひ
)
とも
仕
(
し
)
なければならない
日課
(
につくわ
)
として
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
そしてその上に、健康を
著
(
いちじる
)
しく
損
(
そん
)
じて、自分でさえかなり我儘で気むずかしくなったと思うような清逸自身が加わるのだ。自分の家に帰ると、清逸は一人の高慢な無用の長物にすぎないのだ。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
○「第一、
朗
(
ほがら
)
かにしなくっちゃ
損
(
そん
)
じゃなくて。」
現代若き女性気質集
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
この玉はたいへん
損
(
そん
)
じやすいという事です。
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「時間割りにないものをやっちゃ
損
(
そん
)
をする」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「あそこの
卵
(
たまご
)
は
粒
(
つぶ
)
が小さいで
損
(
そん
)
だよ。」
空気ポンプ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
何か
損
(
そん
)
をせしごとく思ひて
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
昔
(
むかし
)
ふうのものを
探
(
さが
)
していらっしゃるご
老人
(
ろうじん
)
がありますので、
私
(
わたし
)
のほうは、
損
(
そん
)
がいくのですが、お
換
(
か
)
えしようと
申
(
もう
)
すのです……。
お母さんのかんざし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
春も
稍深
(
やゝふかく
)
なれば雪も日あたりは
解
(
とけ
)
あるひは
焼火
(
たきび
)
の所雪早く
解
(
とく
)
るにいたりて、かの屋根の
損
(
そん
)
じたる処
木羽
(
こば
)
の下たをくゞりなどして雪水
漏
(
もる
)
ゆゑ
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
出せといふに又一人も同じく
侍士
(
さふらひ
)
に向ひ
應
(
おう
)
然樣
(
さう
)
だ殘らず渡したとて
損
(
そん
)
はあるまいコウ
侍士
(
さふらひ
)
大方
(
おほかた
)
此女は
餘所
(
よそ
)
の
箱入娘
(
はこいりむすめ
)
を
唆
(
そゝの
)
かし云合せて親の金を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
砂糖
(
さたう
)
だなんて、
默
(
だま
)
つてれば
知
(
し
)
らねえでるもの、
泣
(
な
)
かれたらどうすんだ、
砂糖
(
さたう
)
だの
醤油
(
しやうゆ
)
だのつてそんなことしたつ
位
(
くれえ
)
なんぼ
損
(
そん
)
だか
知
(
し
)
れやしねえ
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
決
(
けつ
)
して
損
(
そん
)
になる
氣遣
(
きづかひ
)
は
御座
(
ござ
)
いません。十
分
(
ぷん
)
坐
(
すわ
)
れば、十
分
(
ぷん
)
の
功
(
こう
)
があり、二十
分
(
ぷん
)
坐
(
すわ
)
れば二十
分
(
ぷん
)
の
徳
(
とく
)
があるのは
無論
(
むろん
)
です。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「へエ、今日も仕事を休んで歸らうと思ひますよ。この近所の衆があつしの顏を見て、こんなに仕事を持つて來てくれましたが、フイゴが
損
(
そん
)
じて仕事が出來ません」
銭形平次捕物控:140 五つの命
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「そらみろ。だからよ、食いものはみな買いたくなるんだ。花はだめだ。店をひらくだけ
損
(
そん
)
だよ」
一坪館
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
我欲
(
がよく
)
の
目當
(
めあ
)
てが
明
(
あき
)
らかに
見
(
み
)
えねば
笑
(
わら
)
ひかけた
口
(
くち
)
もとまで
結
(
むす
)
んで
見
(
み
)
せる
現金
(
げんきん
)
の
樣子
(
やうす
)
まで、
度〻
(
たび/\
)
の
經驗
(
けいけん
)
に
大方
(
おほかた
)
は
會得
(
えとく
)
のつきて、
此家
(
このや
)
にあらんとには
金
(
かね
)
づかひ
奇麗
(
きれい
)
に
損
(
そん
)
をかけず
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
いま細君にたいする
小言
(
こごと
)
のしりを
結
(
むす
)
ばずにしまったことを、ふとおのれに
勝
(
か
)
ちえたように思いついて、すいれんのことも
忘
(
わす
)
れ、庭を
損
(
そん
)
じたことも忘れて、
笑顔
(
えがお
)
を細君にむけた。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
それ
故
(
ゆゑ
)
餘
(
あま
)
り
大
(
おほ
)
きくない
地震
(
ぢしん
)
、
例
(
たと
)
へば
漸
(
やうや
)
く
器物
(
きぶつ
)
を
顛倒
(
てんとう
)
し
土壁
(
つちかべ
)
を
損
(
そん
)
し
粗造
(
そぞう
)
な
煉瓦
(
れんが
)
煙突
(
えんとつ
)
を
損傷
(
そんしよう
)
するに
止
(
とゞ
)
まる
程度
(
ていど
)
に
於
(
おい
)
ても、
石燈籠
(
いしどうろう
)
の
顛倒
(
てんとう
)
によつて
兒童
(
じどう
)
の
壓死者
(
あつししや
)
を
出
(
だ
)
すことが
珍
(
めづら
)
しくない。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
「そんなに
心配
(
しんぱい
)
しなくったっていいわよ。こっちでかってにくさらしたんだから、またいくらでもとってあげるわよ。お金さえ
払
(
はら
)
やぁ、おまえさんの商売に
損
(
そん
)
はないじゃあないの。」
水菓子屋の要吉
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
このうえよけいなぐられるのは
損
(
そん
)
だからね。なにしろこのごろいただくげんこは
先
(
せん
)
よりもずっと
効
(
き
)
くからね。人間はなんでも
慣
(
な
)
れっこになるなんて言うが、それはお人よしの言うことだよ
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
一年と
定
(
さだ
)
めたる
奉公人
(
ほうこうにん
)
の
給金
(
きうきん
)
は十二箇月の
間
(
あひだ
)
にも十兩、十三
箇
(
か
)
月の
間
(
あひだ
)
にも十兩なれば、一
箇
(
か
)
月はたゞ
奉公
(
ほうこう
)
するか、たゞ
給金
(
きうきん
)
を
拂
(
はら
)
ふか、
何
(
いづ
)
れにも一
方
(
ぽう
)
の
損
(
そん
)
なり。
其外
(
そのほか
)
の
不都合
(
ふつがふ
)
計
(
かぞふ
)
るに
遑
(
いとま
)
あらず。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「これは、しやぼん、
鰹節
(
かつをぶし
)
以上
(
いじやう
)
ですな。——
道中
(
だうちう
)
損
(
そん
)
ずる
事
(
こと
)
承合
(
うけあひ
)
ですぜ。」
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“損”の意味
《名詞》
(ソン、連濁:ゾン)損失。不利益。
(ソン、連濁:ゾン)労力が無駄になること。
(出典:Wiktionary)
損
常用漢字
小5
部首:⼿
13画
“損”を含む語句
仕損
見損
破損
損傷
死損
出来損
書損
損害
大損
射損
欠損
損所
遣損
出損
毀損
損料
損耗
取損
骨折損
水損
...