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品
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しな
ふりがな文庫
“
品
(
しな
)” の例文
そのかわり、
家来
(
けらい
)
たちは子ジカの
舌
(
した
)
と目を切りとって、それをむすこを殺した
証拠
(
しょうこ
)
の
品
(
しな
)
として、
伯爵
(
はくしゃく
)
のところへもってかえりました。
三つのことば
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
「やってよけりゃあ、わたしがやるよ。……そんなことをした日にゃあ、店の
品
(
しな
)
もんが安っぽくなってしょうがないじゃあないか。」
水菓子屋の要吉
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
若君のお刀は伝家の宝刀、ひとの手にふれさせていい
品
(
しな
)
ではありませぬ。また、
拙者
(
せっしゃ
)
の
杖
(
つえ
)
は
護仏
(
ごぶつ
)
の
法杖
(
ほうじょう
)
、
笈
(
おい
)
のなかは
三尊
(
さんぞん
)
の
弥陀
(
みだ
)
です。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お
品
(
しな
)
は
復
(
ま
)
た
天秤
(
てんびん
)
を
卸
(
おろ
)
した。お
品
(
しな
)
は
竹
(
たけ
)
の
短
(
みじか
)
い
天秤
(
てんびん
)
の
先
(
さき
)
へ
木
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
で
拵
(
こしら
)
へた
小
(
ちひ
)
さな
鍵
(
かぎ
)
の
手
(
て
)
をぶらさげてそれで
手桶
(
てをけ
)
の
柄
(
え
)
を
引
(
ひ
)
つ
懸
(
か
)
けて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「これは、いい
時計
(
とけい
)
ですから、だいじになさい。」と、いわれたのでした。さも、
子
(
こ
)
どもが
持
(
も
)
つような
品
(
しな
)
でないといわれるようでした。
時計と窓の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
汝の
言
(
ことば
)
の
品
(
しな
)
たかく汝の譽また聞けるものゝ譽なるを
頼
(
たのみ
)
とし、
祝福
(
めぐみ
)
の座を離れてこゝに下れるわがはやさには若かじ 一一二—一一四
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
これらの
品
(
しな
)
は
日本人
(
につぽんじん
)
が
美術
(
びじゆつ
)
の
價値
(
かち
)
を
知
(
し
)
らない
時代
(
じだい
)
に
海外
(
かいがい
)
へ
賣
(
う
)
つてしまつたものであつて、
今
(
いま
)
では
日本
(
につぽん
)
に
買
(
か
)
ひ
戻
(
もど
)
すことも
出來
(
でき
)
ないのです。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
取り出し是は一昨日お前樣の歸りし
跡
(
あと
)
に
落
(
おち
)
てありし
品
(
しな
)
故
(
ゆゑ
)
何心なく
拾
(
ひろ
)
ひしが
不斗
(
ふと
)
此場の役に立つ傳吉殿
讀給
(
よみたま
)
へと差出すを傳吉
取上
(
とりあげ
)
讀下
(
よみくだ
)
すに
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
お
品
(
しな
)
はこう切り出します。石原の利助の一人娘、二十四五の年増盛りを、「娘御用聞」と言われるのはわけのあることでしょう。
銭形平次捕物控:046 双生児の呪
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「むゝ。」と
膨
(
ふく
)
れ氣味の
坊
(
ぼ
)
ツちやまといふ
見
(
みえ
)
で、
不承不精
(
ふしやうぶしやう
)
突出
(
つきだ
)
された
品
(
しな
)
を受取ツて、
楊子
(
やうじ
)
をふくみながら中窓の
閾
(
しきゐ
)
に腰を掛ける。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
余は
不足
(
ふそく
)
の
品
(
しな
)
と余分の
品
(
しな
)
との
直接交換
(
ちよくせつこうくわん
)
のみならず、必要以外の品と雖も
後日
(
ごじつ
)
の
用
(
よう
)
を考へて取り換へ置く事も有りしならんと思惟するなり
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
それでも、どうにかして
赫映姫
(
かぐやひめ
)
を
自分
(
じぶん
)
の
妻
(
つま
)
にしようと
覺悟
(
かくご
)
した
五人
(
ごにん
)
は、それ/″\いろいろの
工夫
(
くふう
)
をして
註文
(
ちゆうもん
)
の
品
(
しな
)
を
見
(
み
)
つけようとしました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
へい……
能
(
よ
)
う
御存
(
ごぞん
)
じさまでございます、これは
貴方
(
あなた
)
、
遠州所持
(
ゑんしうしよぢ
)
でございまして、
其後
(
そののち
)
大
(
たい
)
した
偉
(
えら
)
い
宗匠
(
そうしやう
)
さんが
用
(
もち
)
ひたといふ
品
(
しな
)
でございます。主
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何
(
なん
)
だ、これは、
品
(
しな
)
ものと
云
(
い
)
つたのは、お
前
(
まへ
)
此
(
こ
)
の
事
(
こと
)
か。お
前
(
まへ
)
此
(
こ
)
の
事
(
こと
)
か。
品
(
しな
)
ものと
云
(
い
)
つたのは、
間
(
ま
)
に
合
(
あ
)
はせると
云
(
い
)
ふのは
此
(
これ
)
かな、えゝお
秋
(
あき
)
さん。
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
投げ入れし一
品
(
しな
)
を
誰
(
た
)
れにも笑つて告げざりしが好みの
明烏
(
あけがらす
)
さらりと唄はせて、又
御贔負
(
ごひいき
)
をの
嬌音
(
きやうおん
)
これたやすくは買ひがたし
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
二郎しからばなんじにまいらすべき一
品
(
しな
)
ありと、かねて用意せる
貴嬢
(
きみ
)
が写真のポッケットより取り出して二郎が手に渡しぬ。
おとずれ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
その
瞻視
(
まなざし
)
の
情
(
なさけ
)
ありげなる、
睫毛
(
まつげ
)
の長く黒き、
肢體
(
したい
)
の
品
(
しな
)
高くすなほなる、我等をして覺えず
恭
(
うや/\
)
しく帽を脱し禮を施さゞること能はざらしめたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
翌日
(
よくじつ
)
の
新聞
(
しんぶん
)
には、
此
(
こ
)
の
闇
(
やみ
)
の
中
(
なか
)
に
摸摸
(
すり
)
が
何人
(
なんにん
)
とやら
入
(
い
)
り
込
(
こ
)
んで、
何々
(
なに/\
)
の
品
(
しな
)
が
盗
(
ぬす
)
まれたとのことを
挙
(
あ
)
げて、
盛
(
さかん
)
に
会社
(
くわいしや
)
の
不行届
(
ふゆきとどき
)
を
攻撃
(
こうげき
)
したのがあつた。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
そうして宗助の持って帰った
銘仙
(
めいせん
)
の
縞柄
(
しまがら
)
と
地合
(
じあい
)
を
飽
(
あ
)
かず
眺
(
なが
)
めては、安い安いと云った。銘仙は全く
品
(
しな
)
の
良
(
い
)
いものであった。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
○さて口上いひ出て寺へ
寄進
(
きしん
)
の物、あるひは役者へ
贈物
(
おくるもの
)
、餅酒のるゐ一々人の名を
挙
(
あげ
)
、
品
(
しな
)
を
呼
(
よび
)
て
披露
(
ひろう
)
し、此処忠臣蔵七段目はじまりといひて
幕
(
まく
)
開
(
ひらく
)
。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
そして自分で出かけて行って、
品
(
しな
)
もあろう事かまっ
赤
(
か
)
な
毛布
(
もうふ
)
を一枚買って帰って来た。葉子はとうとう
我
(
が
)
を折って最終列車で東京に帰る事にした。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
だいたいに時と手数のかかっためずらしい食べ物が
後
(
あと
)
のほうに多く、それゆえにまたこれをかわり物とも、
品
(
しな
)
がわりともいっているところがある。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
他
(
ほか
)
の
者
(
もの
)
が
望
(
のぞ
)
んだら、百
両
(
りょう
)
でも
譲
(
ゆず
)
れる
品
(
しな
)
じゃねえんだが、
相手
(
あいて
)
がおせんに
首
(
くび
)
ッたけの
若旦那
(
わかだんな
)
だから、まず一
両
(
りょう
)
がとこで
辛抱
(
しんぼう
)
してやろうと
思
(
おも
)
ってるんだ
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
でね、絶対に他言しないし、
品
(
しな
)
によっては相談相手になってやるからと安心させて、とうとう白状させて了ったのだ。
黒手組
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
北の方、
千住
(
せんじゅ
)
、亀戸、深川、それから芝の金杉方面にも居るには居るが、これは江戸ッ子としては少し
品
(
しな
)
が落ちる。
街頭から見た新東京の裏面
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
疊半分以上の、そのころのものではよい
品
(
しな
)
があつたので、それに息をかけて拭きながら
種々
(
いろ/\
)
の表情をやりました。
鏡二題
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
娘のような顔をして、娘のような
品
(
しな
)
を作って、娘のようなお化粧をして、お前の用事ならどんなことでも聞くが、俺の用事ならどんなことでも聞かない。
生死卍巴
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「駄目ツて」と、細君があまえるやうに
品
(
しな
)
をして、「稽古おしなさいよ——あたし大分富本が進みました、わ。」
泡鳴五部作:02 毒薬を飲む女
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
好
(
い
)
い毛になると二百円位のもあると聞いた。
尤
(
もつと
)
も三四十円のもあるのであらうが
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
も高価な
品
(
しな
)
とされて居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
神様
(
かみさま
)
も
斯
(
こ
)
んなききわけのない
私
(
わたくし
)
の
処置
(
しょち
)
にはほとほとお
手
(
て
)
を
焼
(
や
)
かれたらしく、いろいろと
手
(
て
)
をかえ、
品
(
しな
)
をかえて
御指導
(
ごしどう
)
の
労
(
ろう
)
を
執
(
と
)
ってくださいましたが
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
そこで
品
(
しな
)
の
字
(
じ
)
岩というのが眼界に
聳
(
そび
)
えて来る。文字どおりの
角
(
かく
)
の巨岩が相対し
重積
(
じゅうせき
)
して、
懸崖
(
けんがい
)
の頂きにあるのだ。ただ私にはそうした奇趣に興味を持たぬ。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
地上
(
ちじゃう
)
に
存
(
そん
)
する
物
(
もの
)
たる
限
(
かぎ
)
り、
如何
(
いか
)
な
惡
(
あ
)
しい
品
(
しな
)
も
何等
(
なにら
)
かの
益
(
えき
)
を
供
(
きょう
)
せざるは
無
(
な
)
く、
又
(
また
)
如何
(
いか
)
な
善
(
よ
)
いものも
用法
(
ようはふ
)
正
(
たゞ
)
しからざれば
其
(
その
)
性
(
せい
)
に
悖
(
もと
)
り、
圖
(
はか
)
らざる
弊
(
へい
)
を
生
(
しゃう
)
ずる
習
(
なら
)
ひ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
古人
(
こじん
)
の
曰
(
いわ
)
く「
言者身之文也
(
げんはみのぶんなり
)
」と。日本の
諺
(
ことわざ
)
にも「言葉は
立居
(
たちい
)
をあらわす」というが、これはただ
品
(
しな
)
や育ちを現すとの意でない、心持ちを知らすの意である。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
彼は暗い灰色の
品
(
しな
)
のよい上品な服を着て、褐色の
中折帽
(
なかおれぼう
)
を手に持っていた。実際はそれより二三年は年をとっていたのだが、私は
卅歳
(
さんじっさい
)
ぐらいと見当をつけた。
黄色な顔
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
如何様の事にても、
仮令
(
たとい
)
臙脂屋を灰と致しましても苦しゅうござりませぬ、何卒
彼
(
かの
)
品
(
しな
)
御かえし下されまするよう折入って願い上げまする。
真実
(
まこと
)
、
斯
(
こ
)
の通り……
雪たたき
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
第九
食物
(
しよくもつ
)
も
衣服
(
いふく
)
の
如
(
ごと
)
く
分限
(
ぶんげん
)
によるは
勿論
(
もちろん
)
なれど、
肉食
(
にくしよく
)
は
鮮
(
あざら
)
けく
新
(
あた
)
らしき
品
(
しな
)
、
野菜
(
やさい
)
は
稚
(
わか
)
き
柔
(
やわらか
)
なる
品
(
しな
)
を
擇
(
えら
)
ぶべし。よく
烹熟
(
にたき
)
して、
五穀
(
ごこく
)
に
交
(
まじ
)
へ
喰
(
くら
)
ふをよしとする
事
(
こと
)
。
養生心得草
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
絵かきの方は、昔から相場附けがほぼきまっているから、これはわりあいに手なずけ
易
(
やす
)
いが、
文書
(
ぶんか
)
きの方はトカク店が新しいだけに、
品
(
しな
)
がややこしくていけねえ。
大菩薩峠:41 椰子林の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
藤太
(
とうだ
)
が
龍王
(
りゅうおう
)
からもらった
品
(
しな
)
は、どれもこれも
不思議
(
ふしぎ
)
なものばかりでした。
米俵
(
こめだわら
)
はいくらお
米
(
こめ
)
を
出
(
だ
)
してもあとからあとからふえて、
空
(
から
)
になることがありませんでした。
田原藤太
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
したがって改造や普選の運動家はこれを
徽章
(
きしょう
)
に旗標に用いてしかるべき鶏の足も、所変われば
品
(
しな
)
変わるで、西洋では至って不祥な悪魔の表識とされ居るので面黒い。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
自分たちより脆くできてはいるが、
品
(
しな
)
が高そうだ。そして何という美しい声を持ってることだろう。
学生と生活:――恋愛――
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
その
買
(
か
)
つた
店
(
みせ
)
といふのが、新
橋
(
はし
)
の
博品館
(
はくひんくわん
)
の
隣
(
となり
)
の今は
帽
(
ぼう
)
子
屋
(
や
)
になつてゐる
雜貨店
(
ざつくわてん
)
で、狹い
銀座通
(
ぎんざとほり
)
にはまだ
鐡道
(
てつどう
)
馬
(
ば
)
車が通ひ、新
橋
(
はし
)
品
(
しな
)
川
間
(
かん
)
が
電
(
でん
)
車になつたばかりの
頃
(
ころ
)
だつた。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
もらったばかりのほうは、古くてもなかなかりっぱな
品
(
しな
)
だったが、かれの足にはすこし大きすぎた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
お百姓の思うには、「柿右衛門さんの挨拶は、ていねいで、よろしい。」柿右衛門は、お百姓のとおったことすら覚えていない。ただ、「よい
品
(
しな
)
ができあがるように。」
碧眼托鉢:――馬をさへ眺むる雪の朝かな――
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
お
品
(
しな
)
と
峯吉
(
みねきち
)
は、こうした荒々しい闇の世界が生んだ出来たての夫婦であった。どの
採炭場
(
キリハ
)
でもそうであるように、二人は組になって男は
採炭夫
(
さやま
)
を、女は
運搬夫
(
あとむき
)
を受持った。
坑鬼
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
棚の上には小さき、
柄
(
え
)
の長き
和蘭陀
(
オランダ
)
パイプを
斜
(
ななめ
)
に一列に置きあり。その外小さき彫刻品、人形、浮彫の
品
(
しな
)
等
(
とう
)
あり。寝椅子の
末
(
すえ
)
の処に一枚戸の戸口あり。これより
寝間
(
ねま
)
に
入
(
い
)
る。
家常茶飯 附・現代思想
(新字新仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
紬
(
つむぎ
)
のほかに長井は、その
帚
(
ほうき
)
でも名を成してよいでありましょう。手帚も
長柄
(
ながえ
)
のも共に作りますが、形に特色がある上に、紺糸で綺麗に草を編むので、
品
(
ひん
)
のある
品
(
しな
)
であります。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
今度開店した小間物屋は安売だけれど
品
(
しな
)
が悪いの、お
湯屋
(
ゆうや
)
のお神さんのお腹がまた大きくなって来月が臨月だの、八百屋の猫が児を五疋生んで二疋喰べて了ったそうだのと
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
くだくだしくこだはらせなくては承知しない馬鹿々々しい素人脅しとは
品
(
しな
)
が違ふ。
貝殻追放:015 「末枯」の作者
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
品
(
しな
)
の良いものは金剛石より尊まれて居る。その代りよい石になりますと小指の頭程の大きさのものでも一千二百円もするです。チベットへは金剛石のごくよいものはあまり来て居らん。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
メレジユウコウスキイが「先覚者」ダンヌンツイオが「ジヨリオの娘」或は遙に
品
(
しな
)
下
(
さが
)
れどクロオフオオドが Witch of Prague など、顔
玉
(
たま
)
の如きウイツチを
描
(
ゑが
)
きしもの
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“品”の意味
《名詞》
(しな)人が使用したり消費する対象。もの。品物。
(ヒン)人としての資質。品格。
(出典:Wiktionary)
品
常用漢字
小3
部首:⼝
9画
“品”を含む語句
上品
物品
品物
一品
品質
贓品
玩弄品
品評
下品
手品
作品
品行
不品行
記念品
手遊品
此品
品位
品格
品々
手品師
...