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はや
ふりがな文庫
“
速
(
はや
)” の例文
山
(
やま
)
の
上
(
うえ
)
へとつづいている
道
(
みち
)
は、かすかにくさむらの
中
(
なか
)
に
消
(
き
)
えていました。そして、
山
(
やま
)
の
頂
(
いただき
)
は
灰色
(
はいいろ
)
に
曇
(
くも
)
って、
雲脚
(
くもあし
)
が、
速
(
はや
)
かったのです。
谷にうたう女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
えゝも、
乳母
(
うば
)
めは
跛足
(
ちんば
)
ぢゃ!
戀
(
こひ
)
の
使者
(
つかひ
)
には
思念
(
おもひ
)
をこそ、
思念
(
おもひ
)
は
殘
(
のこ
)
る
夜
(
よる
)
の
影
(
かげ
)
を
遠山蔭
(
とほやまかげ
)
に
追退
(
おひの
)
ける
旭光
(
あさひ
)
の
速
(
はや
)
さよりも十
倍
(
ばい
)
も
速
(
はや
)
いといふ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「
知
(
し
)
りませんよ。お
母
(
っか
)
さんが
風邪
(
かぜ
)
を
引
(
ひ
)
いて、
独
(
ひと
)
りで
寝
(
ね
)
ててござんすから、ちっとも
速
(
はや
)
く
帰
(
かえ
)
らないと、あたしゃ
心配
(
しんぱい
)
でなりませんのさ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
ひっきりなし、川の
水
(
みず
)
はくるくる
目
(
め
)
の
回
(
まわ
)
るような
速
(
はや
)
さで、
渦
(
うず
)
をまいて、ふくれ
上
(
あ
)
がり、ものすごい
音
(
おと
)
を
立
(
た
)
ててわき
返
(
かえ
)
っていました。
鬼六
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
私
(
わたし
)
はお
前
(
まえ
)
さんのためを
思
(
おも
)
ってそう
言
(
い
)
って
上
(
あ
)
げるんだがね。とにかく、まあ
出来
(
でき
)
るだけ
速
(
はや
)
く
卵
(
たまご
)
を
生
(
う
)
む
事
(
こと
)
や、
喉
(
のど
)
を
鳴
(
なら
)
す
事
(
こと
)
を
覚
(
おぼ
)
える
様
(
よう
)
におし。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
そこで私は、私の
頭腦
(
あたま
)
に、その返答を速く探せ、と命令した。
頭腦
(
づなう
)
は、次第に
速
(
はや
)
く働き出した。私は、頭にも
顳顬
(
こめかみ
)
にも脈打つのを感じた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
豊雄、
刀自
(
とじ
)
にむかひて、兄の見
咎
(
とが
)
め給はずとも、
密
(
みそか
)
に姉君を
一五三
かたらひてんと思ひ設けつるに、
一五四
速
(
はや
)
く
責
(
さいな
)
まるる事よ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
こうした苦しみがいつまでも続いたら、自分は遅かれ
速
(
はや
)
かれ
得体
(
えたい
)
の知れない幽霊のために責め殺されてしまうかも知れない。
半七捕物帳:01 お文の魂
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
初期微動
(
しよきびどう
)
は
主要動
(
しゆようどう
)
に
比較
(
ひかく
)
して
大
(
だい
)
なる
速
(
はや
)
さを
持
(
も
)
つてゐるが、
然
(
しか
)
しながら
振動
(
しんどう
)
の
大
(
おほ
)
いさは、
反對
(
はんたい
)
に
主要動
(
しゆようどう
)
の
方
(
ほう
)
が
却
(
かへ
)
つて
大
(
だい
)
である。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
その連中の先頭に立った
間柄
(
まがら
)
助次郎、いつぞやの恨みもあり、今また
速
(
はや
)
まって不覚をとった不面目をそそごうとあせる。——
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
金色
(
こんじき
)
に秋の日射の斜なし澄みとほる中、
蜩
(
かなかな
)
は啼きしきるなり、
急
(
せ
)
き
急
(
せ
)
きて啼き刻むなり、二つ啼き、一つ啼き、また、こもごもに啼き
速
(
はや
)
むなり。
観相の秋
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
『
何
(
なん
)
の
審問
(
しんもん
)
?』
愛
(
あい
)
ちやんは
喘
(
あへ
)
ぎ/\
駈
(
か
)
けました、グリフォンは
只
(
たゞ
)
『それッ!』と
叫
(
さけ
)
んだのみで、
益々
(
ます/\
)
速
(
はや
)
く
走
(
はし
)
りました、
風
(
かぜ
)
が
持
(
も
)
て
行
(
ゆ
)
く
唄
(
うた
)
の
節
(
ふし
)
、——
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
目がくらくらする様な気になりながら私は一番奥に居る事だと思ったので西洋間へ
速
(
はや
)
い足どりで入った。と、私は棒立ちに立ちすくんでしまった。
悲しめる心
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
『
實
(
じつ
)
に
不思議
(
ふしぎ
)
だ——あの
船脚
(
ふなあし
)
の
速
(
はや
)
い
事
(
こと
)
は——』と
右手
(
ゆんで
)
の
時辰器
(
じしんき
)
を
船燈
(
せんとう
)
の
光
(
ひかり
)
に
照
(
てら
)
して
打眺
(
うちなが
)
めつゝ、
眤
(
じつ
)
と
考
(
かんが
)
へて
居
(
を
)
るのは
本船
(
ほんせん
)
の
一等運轉手
(
チーフメート
)
である。つゞいて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
そんなら何がその川の水にあたるかと
言
(
い
)
いますと、それは
真空
(
しんくう
)
という光をある
速
(
はや
)
さで
伝
(
つた
)
えるもので、
太陽
(
たいよう
)
や
地球
(
ちきゅう
)
もやっぱりそのなかに
浮
(
う
)
かんでいるのです。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
どんな
速
(
はや
)
い
魚
(
さかな
)
だって
蛾次
(
がじ
)
さんの石からそれたことはありませんよ。こんど親方にもその
秘伝
(
ひでん
)
を教えてやろうか。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
競馬ではないがとかく
速
(
はや
)
り勝ちな連中を、ランクサーム! ランクサーム! とガイドに注意されて静々と
スウィス日記
(新字新仮名)
/
辻村伊助
(著)
櫓の音も掛声もしないのに、船の姿や人の影だけがありありと見えていて、その上、近寄りもしなければ遠ざかりもしないで、いつも同じ
速
(
はや
)
さでついて来ます。
月明
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
私は人のいない
船室
(
キャビン
)
でこれを書いている。今もなお時どきにびくりとしたり、または頭の上の甲板に死んだ人の神経的な
速
(
はや
)
い
跫音
(
あしおと
)
を聞くように思ったりして——。
世界怪談名作集:09 北極星号の船長 医学生ジョン・マリスターレーの奇異なる日記よりの抜萃
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
こちらの
世界
(
せかい
)
では
遅
(
おそ
)
く
歩
(
ある
)
くも、
速
(
はや
)
く
歩
(
ある
)
くも、すべて
自分
(
じぶん
)
の
勝手
(
かって
)
で、そこはまことに
便利
(
べんり
)
でございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
アッと
叫
(
さけ
)
ぶ
間
(
ま
)
もなく、
気
(
き
)
を
失
(
うしな
)
つたラランは、
恐
(
おそ
)
ろしい
速
(
はや
)
さでグングンと
下界
(
した
)
に
墜
(
を
)
ちていつた。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
其
(
そ
)
の
賃錢
(
ちんせん
)
によつて
其
(
そ
)
の
土地
(
とち
)
を
深
(
ふか
)
くも
淺
(
あさ
)
くも
速
(
はや
)
くも
遲
(
おそ
)
くも
仕上
(
しあ
)
げることを
知
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
竹林
(
ちくりん
)
を
開墾
(
かいこん
)
した
時
(
とき
)
彼
(
かれ
)
は
根
(
ね
)
の
閉
(
と
)
ぢた
儘
(
まゝ
)
一
坪
(
つぼ
)
の
大
(
おほ
)
きさを
只
(
たゞ
)
四
(
よ
)
つの
塊
(
かたまり
)
に
掘
(
ほ
)
り
起
(
おこ
)
したことがある。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
うすい金属でできた羽のようなものが、目にもとまらぬ
速
(
はや
)
さでまわっているのも見えます。
電人M
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
奥山
(
おくやま
)
の
真木
(
まき
)
の
板戸
(
いたど
)
を
音
(
おと
)
速
(
はや
)
み
妹
(
いも
)
があたりの
霜
(
しも
)
の
上
(
へ
)
に
宿
(
ね
)
ぬ 〔巻十一・二六一六〕 作者不詳
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
エチエンヌは非常な
勇気
(
ゆうき
)
を
奮
(
ふる
)
い起こします。一
生懸命
(
しょうけんめい
)
、足を
速
(
はや
)
めます。
短
(
みじか
)
い
脚
(
あし
)
を
精
(
せい
)
いっぱいにひろげます。まだその上に、
腕
(
うで
)
を
振
(
ふ
)
ります。しかし、なんといっても、
小
(
ちい
)
さすぎます。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
一時の血気に
速
(
はや
)
って、兄上の御迷惑になるとも知らず、一味に加担しましたのは、重々私の心得違いでした。では、お言葉に従って、大石殿始め同志の方々には相すみませぬが、誓約を
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
「ええ、そうですよ。人もいなければ動物もいません。ただ
金貨
(
きんか
)
だけがふわふわとかなりの
速
(
はや
)
さで
飛
(
と
)
んでるんですよ。わたしが近づいたとたんに、どこへともなく消えてしまったんです」
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
亡者
(
もうじゃ
)
は足が
速
(
はや
)
く、一般の苦力さえも知らないような近路をして走り廻る。私はもう一度大きい声を立てて笑ったが、なんだか気違いになりそうな気がしたので、あわててその笑い声をおさえた。
世界怪談名作集:12 幻の人力車
(新字新仮名)
/
ラデャード・キプリング
(著)
棹取りに
速
(
はや
)
けむ人し わが
伴
(
もこ
)
に
來
(
こ
)
む
六
。 (歌謠番號五一)
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
青駒のあがきを
速
(
はや
)
み雲居にぞ妹があたりを過ぎて來にける
山陰土産
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
歩
(
あゆみ
)
もいとゞ
速
(
はや
)
まさる
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
勸めて
看病
(
かんびやう
)
に
暫時
(
しばし
)
も
油斷
(
ゆだん
)
有ね共如何成事にや友次郎が
腫物
(
しゆもつ
)
は元の如くにて一
向
(
かう
)
口
(
くち
)
も
明
(
あか
)
ず
痛
(
いた
)
みは少づつ
緩
(
ゆる
)
む樣なれども兎角に
氣分
(
きぶん
)
宜
(
よろ
)
しからず
惱
(
なや
)
み居けるぞ
傷
(
いたま
)
しや友次郎も最早日付にしても江戸へ
着
(
つか
)
るゝ處迄
來
(
き
)
て居ながら
情
(
なさけ
)
なき此
病氣
(
びやうき
)
と心のみ
速
(
はや
)
れども其
甲斐
(
かひ
)
なく妻のお花も夫の心を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ぢゃによって、お
恕
(
ゆる
)
しなされ、
斯
(
か
)
う
速
(
はや
)
う
靡
(
なび
)
いたをば
浮氣
(
うはき
)
ゆゑと
思
(
おも
)
うて
下
(
くだ
)
さるな、
夜
(
よる
)
の
暗
(
やみ
)
に
油斷
(
ゆだん
)
して、つい
下心
(
したごゝろ
)
を
知
(
し
)
られたゝめぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
からすは、かもめのように
空
(
そら
)
を
高
(
たか
)
く、また
速
(
はや
)
く
飛
(
と
)
ぶことはできませんでした。それでも
幾日
(
いくにち
)
かかかって、にぎやかな
都
(
みやこ
)
に
到着
(
とうちゃく
)
いたしました。
馬を殺したからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
安心
(
あんしん
)
はしているけれど、ちっとも
速
(
はや
)
く
見
(
み
)
たいのが
人情
(
にんじょう
)
じゃないか。
野暮
(
やぼ
)
をいわずに、ちょいとでいいから、ここでお
見
(
み
)
せよ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
何時間
(
なんじかん
)
かじっと
坐
(
すわ
)
って
様子
(
ようす
)
を
見
(
み
)
ていましたが、それからあたりを
丁寧
(
ていねい
)
にもう一
遍
(
ぺん
)
見廻
(
みまわ
)
した
後
(
のち
)
やっと
立
(
た
)
ち
上
(
あが
)
って、
今度
(
こんど
)
は
非常
(
ひじょう
)
な
速
(
はや
)
さで
逃
(
に
)
げ
出
(
だ
)
しました。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
これによつて
地球
(
ちきゆう
)
の
内部
(
ないぶ
)
を
通
(
とほ
)
るときの
地震波
(
ぢしんぱ
)
の
速
(
はや
)
さは、
地球
(
ちきゆう
)
を
鋼鐵
(
こうてつ
)
とした
場合
(
ばあひ
)
の
幾倍
(
いくばい
)
にも
當
(
あた
)
ることが
分
(
わか
)
り、
又
(
また
)
地球
(
ちきゆう
)
の
内部
(
ないぶ
)
は
鐵
(
てつ
)
の
心
(
しん
)
から
成
(
か
)
り
立
(
た
)
つてをり
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
ある
村
(
むら
)
の
真
(
ま
)
ん
中
(
なか
)
に、大きな川が
流
(
なが
)
れていました。その川は
大
(
たい
)
へん
流
(
なが
)
れが
強
(
つよ
)
くて
速
(
はや
)
くて、
昔
(
むかし
)
から
代々
(
だいだい
)
、
村
(
むら
)
の人が
何度
(
なんど
)
橋
(
はし
)
をかけても、すぐ
流
(
なが
)
されてしまいます。
鬼六
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
はちすずめのめぐりはあまり
速
(
はや
)
くてただルルルルルルと鳴るぼんやりした青い光の
輪
(
わ
)
にしか見えませんでした。
虹の絵の具皿:(十力の金剛石)
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
是君を先にし、臣を後にするなり。汝
速
(
はや
)
く
他
(
ひと
)
の国に去りて害を
免
(
のが
)
るべしといへり。此の事、
一三五
士
(
し
)
と宗右衛門に
比
(
たぐ
)
へてはいかに。丹治只
頭
(
かしら
)
を
低
(
た
)
れて
言
(
ことば
)
なし。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
四邊
(
あたり
)
の
部室
(
へや
)
では
甲乙
(
たれかれ
)
の
語
(
かた
)
り
合
(
あ
)
ふ
聲
(
こゑ
)
喧
(
かまびす
)
しく、
廊下
(
ろうか
)
を
走
(
はし
)
る
人
(
ひと
)
の
足音
(
あしおと
)
もたゞならず
速
(
はや
)
い、
濱島
(
はまじま
)
は
昔
(
むかし
)
から
極
(
ご
)
く
沈着
(
ちんちやく
)
な
人
(
ひと
)
で、
何事
(
なにごと
)
にも
平然
(
へいぜん
)
と
構
(
かま
)
へて
居
(
を
)
るから
夫
(
それ
)
とは
分
(
わか
)
らぬが
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
それは、秩父の
速
(
はや
)
といふ若者でありました。馬術にすぐれ、ことに、足が早いので知られてゐました。
鬼カゲさま
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
總ての神經を何かに
酷
(
むご
)
く使ひ過ぎたので、身體全體はすつかり暫らく休めなくてはならないと云つた。病氣はない。私の恢復は一度恢復し始めたら
速
(
はや
)
からうと云つた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
脚の
速
(
はや
)
い串崎船は、ひッきりなしに、前方の状況を、中軍のお座船へ、報告に漕ぎ返してくる。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
くどくも言うようじゃが、お前のお師匠さまは遅かれ
速
(
はや
)
かれ破滅の身の上じゃ。宇治の左大臣殿がいかほど
贔屓
(
ひいき
)
せられても、理を非にまぐることは出来ない。そのまきぞえを
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
青駒
(
あをこま
)
の
足掻
(
あがき
)
を
速
(
はや
)
み
雲居
(
くもゐ
)
にぞ
妹
(
いも
)
があたりを
過
(
す
)
ぎて
来
(
き
)
にける 〔巻二・一三六〕 柿本人麿
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
毎日
(
まいにち
)
膳
(
ぜん
)
を
竝
(
なら
)
べると
屹度
(
きつと
)
僻
(
ひが
)
んだやうな
顏
(
かほ
)
をされるので、
卯平
(
うへい
)
は一
日
(
にち
)
も
速
(
はや
)
く
別
(
べつ
)
に
成
(
な
)
つて
見
(
み
)
たい
心
(
こゝろ
)
から
更
(
さら
)
に
塗
(
ぬ
)
つた
壁
(
かべ
)
の
爲
(
ため
)
に
再
(
ふたゝ
)
び
闇
(
くら
)
くなつた
小屋
(
こや
)
の
明
(
あか
)
るく
成
(
な
)
るのが
遲緩
(
もどか
)
しさに
堪
(
た
)
へぬのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
怪物はおそろしい
速
(
はや
)
さで、岩山の上にのぼりつきました。そして、次郎君が森の中へにげこんでいくのをみつけると、パッと四つんばいになって、そのあとをおいました。その速いこと。
妖星人R
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
あまりに
速
(
はや
)
く冷えて
凍
(
こゞ
)
れば霰の玉しら玉のごともころげたりけり
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
歩
(
あゆみ
)
もいとゞ
速
(
はや
)
まさる
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
速
常用漢字
小3
部首:⾡
10画
“速”を含む語句
早速
速力
全速力
迅速
速度
速歩
敏速
加速度
急速
神速
浪速
遲速
素速
遅速
風速
速吸
速贄
速了
速疾
速水御舟
...