“雲脚”の読み方と例文
読み方割合
くもあし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やまうえへとつづいているみちは、かすかにくさむらのなかえていました。そして、やまいただき灰色はいいろくもって、雲脚くもあしが、はやかったのです。
谷にうたう女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのうえには、どんよりした鉛筆でぼかしたような曇った日ざしが、おそい秋頃らしく、重く、低い雲脚くもあしれていたのです。
寂しき魚 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
が、その雲脚くもあしの如き勢も、城の間近まで来たかと思うと、ぴたと止って、ただ遠く潮騒しおさいに似た喊声かんせいが聞えて来るのみだった。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)