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緑色
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みどりいろ
ふりがな文庫
“
緑色
(
みどりいろ
)” の例文
それから
二人
(
ふたり
)
が、
草
(
くさ
)
の
上
(
うえ
)
へこしをおろしました。じっと、
川
(
かわ
)
のおもてをみつめていると、
青
(
あお
)
い
水
(
みず
)
の
上
(
うえ
)
へ、
緑色
(
みどりいろ
)
の
空
(
そら
)
がうつりました。
花かごとたいこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
かく
緑色
(
みどりいろ
)
は
植物
(
しよくぶつ
)
の、
特
(
とく
)
に
葉
(
は
)
に
固有
(
こゆう
)
な
色
(
いろ
)
で、われ/\は
木
(
き
)
といへば、すぐに
緑
(
みどり
)
の
色
(
いろ
)
を
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
さずにゐられないくらゐ
親
(
した
)
しい
色
(
いろ
)
です。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
この蛙は
緑色
(
みどりいろ
)
です。まるで青い木の葉のような
恰好
(
かっこう
)
をしています。そうして、そういう
恰好
(
かっこう
)
をしているので、なんだか
素晴
(
すば
)
らしくみえます。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
雨の
向
(
む
)
こうにはお日さまが、うすい
緑色
(
みどりいろ
)
のくまを
取
(
と
)
って、まっ白に光っていましたが、そのこちらで
宝石
(
ほうせき
)
の雨はあらゆる小さな
虹
(
にじ
)
をあげました。
虹の絵の具皿:(十力の金剛石)
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
時に厚い
切
(
き
)
り
口
(
くち
)
が、急に
煮染
(
にじ
)
む様に見えて、しばらく眺めてゐるうちに、ぽたりと椽に
音
(
おと
)
がした。
切口
(
きりくち
)
に
集
(
あつま
)
つたのは
緑色
(
みどりいろ
)
の濃い
重
(
おも
)
い
汁
(
しる
)
であつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
それは、
若竹
(
わかたけ
)
が、あちこちの
空
(
そら
)
に、かぼそく、ういういしい
緑色
(
みどりいろ
)
の
芽
(
め
)
をのばしている
初夏
(
しょか
)
のひるで、
松林
(
まつばやし
)
では
松蝉
(
まつぜみ
)
が、ジイジイジイイと
鳴
(
な
)
いていました。
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
そして、それがどうしてこんな市松もように見え、いろんな色に見えるかも、だんだん、のみこめてきました。あかるい
緑色
(
みどりいろ
)
の四角が、まっさきに目につきました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
その
他
(
ほか
)
の
玉類
(
たまるい
)
には
棗玉
(
なつめだま
)
、
丸玉
(
まるだま
)
、
平玉
(
ひらだま
)
、
小玉
(
こだま
)
など、いろ/\の
種類
(
しゆるい
)
がありますが、これらの
小
(
ちひ
)
さい
玉
(
たま
)
は
多
(
おほ
)
く
紺色
(
こんいろ
)
、あるひは
緑色
(
みどりいろ
)
のがらすで
造
(
つく
)
つてあるのが
普通
(
ふつう
)
であります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
針の頭のように
眼
(
め
)
をちっちゃくしてのぞきこんでいる画のや、がちょうとおばあさんが空を
翔
(
か
)
けているのや、
緑色
(
みどりいろ
)
の
牧草
(
まきぐさ
)
の中に金の卵をおとしている白いめんどりのがちょうのや
まざあ・ぐうす
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
アンドレイ、エヒミチはアツと
云
(
い
)
つたまゝ、
緑色
(
みどりいろ
)
の
大浪
(
おほなみ
)
が
頭
(
あたま
)
から
打被
(
うちかぶ
)
さつたやうに
感
(
かん
)
じて、
寐臺
(
ねだい
)
の
上
(
うへ
)
に
引
(
ひ
)
いて
行
(
ゆ
)
かれたやうな
心地
(
こゝち
)
。
口
(
くち
)
の
中
(
うち
)
には
鹽氣
(
しほけ
)
を
覺
(
おぼ
)
えた、
大方
(
おほかた
)
齒
(
は
)
からの
出血
(
しゆつけつ
)
であらう。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
車も歳月の力と人の力とに
磨
(
す
)
り
減
(
へ
)
らされて、繩が
辛而
(
やつと
)
篏
(
はま
)
ツてゐる位だ。井戸の傍に
大株
(
おほかぶ
)
の
無花果
(
いちゞく
)
がコンモリとしてゐる。馬鹿に好く葉が
繁
(
しげ
)
ツてゐるので、其の
鮮麗
(
せんれい
)
な
緑色
(
みどりいろ
)
が、
寧
(
むし
)
ろ
暗然
(
あんぜん
)
として
毒々
(
どく/\
)
しい。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
ぼくは、まえから、いい
時計
(
とけい
)
だなと
思
(
おも
)
っていたのでした。
形
(
かたち
)
がめずらしく、
長方形
(
ちょうほうけい
)
をして、
緑色
(
みどりいろ
)
のガラスが、はまっていました。
緑色の時計
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
これで
木
(
き
)
の
若葉
(
わかば
)
の
美
(
うつく
)
しい
色
(
いろ
)
や、
新緑
(
しんりよく
)
の
緑色
(
みどりいろ
)
のこともおわかりになつたと
思
(
おも
)
ひますから、
次
(
つ
)
ぎには
樹木
(
じゆもく
)
の
生活
(
せいかつ
)
について
少
(
すこ
)
しお
話
(
はなし
)
をしませう。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
達二
(
たつじ
)
は、一生
懸命
(
けんめい
)
、うちへ走りました。
美
(
うつく
)
しい
緑色
(
みどりいろ
)
の野原や、小さな
流
(
なが
)
れを、一心に走りました。野原は何だかもくもくして、ゴムのようでした。
種山ヶ原
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「
何
(
なに
)
をそんなに
一生
(
いつしやう
)
けんめいに
話
(
はな
)
していらつしやるのですか。」と
緑色
(
みどりいろ
)
の
蛙
(
かへる
)
は
聞
(
き
)
きました。そして、
牝牛
(
めうし
)
と
小鳥
(
ことり
)
からそのわけを
聞
(
き
)
くと、
蛙
(
かへる
)
は
眼
(
め
)
をまんまるくして
お母さん達
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
アンドレイ、エヒミチはアッと
云
(
い
)
ったまま、
緑色
(
みどりいろ
)
の
大浪
(
おおなみ
)
が
頭
(
あたま
)
から
打被
(
うちかぶ
)
さったように
感
(
かん
)
じて、
寐台
(
ねだい
)
の
上
(
うえ
)
に
引
(
ひ
)
いて
行
(
ゆ
)
かれたような
心地
(
ここち
)
。
口
(
くち
)
の
中
(
うち
)
には
塩気
(
しおけ
)
を
覚
(
おぼ
)
えた、
大方
(
おおかた
)
歯
(
は
)
からの
出血
(
しゅっけつ
)
であろう。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
只
(
たゞ
)
不思議な
緑色
(
みどりいろ
)
の
液体
(
えきたい
)
に支配されて、比較的
世間
(
せけん
)
に関係のない情調の
下
(
もと
)
に
動
(
うご
)
いてゐた。それが平岡の名を聞くや否や、すぐ消えて仕舞つた。さうして、何だか逢ひたくない様な気持がした。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
(この
本
(
ほん
)
の
口繪
(
くちえ
)
を
御覽
(
ごらん
)
なさい)この
冠
(
かんむり
)
はまったく
純金作
(
じゆんきんづく
)
りでありまして、その
五本
(
ごほん
)
の
前立
(
まへた
)
てには
小
(
ちひ
)
さな
圓
(
まる
)
いぴら/\や、
美
(
うつく
)
しい
緑色
(
みどりいろ
)
の
翡翆
(
ひすい
)
の
小
(
ちひ
)
さい
勾玉
(
まがたま
)
が
七十
(
しちじゆう
)
ばかりもぶら
下
(
さが
)
つてをりまして
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
そうして、
濃
(
こ
)
い
緑色
(
みどりいろ
)
の
葉
(
は
)
と
葉
(
は
)
のあいだから、
金色
(
きんいろ
)
の
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
がもれて、
下
(
した
)
のしめった
地
(
じ
)
の
上
(
うえ
)
に、ふしぎな
模様
(
もよう
)
をかいていました。
夢のような昼と晩
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
やまざくらのように
緑色
(
みどりいろ
)
の
若葉
(
わかば
)
をもつもの、
生
(
い
)
け
垣
(
がき
)
に
多
(
おほ
)
いかなめもちのように
紅色
(
べにいろ
)
のうつくしい
若芽
(
わかめ
)
をもつものもあり
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
「ええ、王子さま。あなたのきものは草の
実
(
み
)
でいっぱいですよ」そして王子の黒いびろうどの
上着
(
うわぎ
)
から、
緑色
(
みどりいろ
)
のぬすびとはぎの
実
(
み
)
を一ひらずつとりました。
虹の絵の具皿:(十力の金剛石)
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
日本
(
につぽん
)
に
出
(
で
)
ない
美
(
うつく
)
しい
緑色
(
みどりいろ
)
の
石
(
いし
)
(
硬玉
(
こうぎよく
)
)で
造
(
つく
)
つたものが
少
(
すくな
)
くありません。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
それは
錦
(
にしき
)
の
袋
(
ふくろ
)
に
這入
(
はい
)
つた一
尺
(
しやく
)
ばかりの
刀
(
かたな
)
であつた。
鞘
(
さや
)
は
何
(
なに
)
とも
知
(
し
)
れぬ
緑色
(
みどりいろ
)
の
雲母
(
きらゝ
)
の
樣
(
やう
)
なもので
出來
(
でき
)
てゐて、
其
(
その
)
所々
(
ところ/″\
)
が三ヶ
所
(
しよ
)
程
(
ほど
)
銀
(
ぎん
)
で
卷
(
ま
)
いてあつた。
中身
(
なかみ
)
は六
寸
(
すん
)
位
(
ぐらゐ
)
しかなかつた。
從
(
した
)
がつて
刄
(
は
)
も
薄
(
うす
)
かつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
女神
(
めがみ
)
らは、
手
(
て
)
を
取
(
と
)
り
合
(
あ
)
って、
素足
(
すあし
)
で、
長
(
なが
)
い、
緑色
(
みどりいろ
)
の
裳裾
(
すそ
)
をひきずって、
入
(
い
)
り
乱
(
みだ
)
れて
舞
(
ま
)
いました。また、
男神
(
おがみ
)
は、
声高
(
こえたか
)
らかに
海の踊り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
小藪
(
こやぶ
)
のそばを通るとき、さるとりいばらが
緑色
(
みどりいろ
)
のたくさんのかぎを出して、王子の
着物
(
きもの
)
をつかんで引き
留
(
と
)
めようとしました。はなそうとしてもなかなかはなれませんでした。
虹の絵の具皿:(十力の金剛石)
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
また、
遠近
(
おちこち
)
にこんもりとした
林
(
はやし
)
や
森
(
もり
)
などが、
緑色
(
みどりいろ
)
のまりを
転
(
ころ
)
がしたようにおちついていて、せみの
声
(
こえ
)
が
聞
(
き
)
こえていました。
白い影
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、うす
緑色
(
みどりいろ
)
の
空
(
そら
)
の
下
(
した
)
、どこか
遠
(
とお
)
くの
方
(
ほう
)
で、かなしい、ほそい
声
(
こえ
)
がして、わたくしたちをよぶようにもきこえました。
どこかで呼ぶような
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
源吉
(
げんきち
)
は、
茫然
(
ぼうぜん
)
と
台風
(
たいふう
)
の
去
(
さ
)
っていった
跡
(
あと
)
の、はるかの
地平線
(
ちへいせん
)
をながめていると、
緑色
(
みどりいろ
)
の
空
(
そら
)
から、
龍夫
(
たつお
)
が、にっこりと
笑
(
わら
)
って
台風の子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そこは、ずっとある
島
(
しま
)
の
南
(
みなみ
)
の
端
(
はし
)
でありまして、
気候
(
きこう
)
は
暖
(
あたた
)
かでいろいろな
背
(
せ
)
の
高
(
たか
)
い
植物
(
しょくぶつ
)
の
葉
(
は
)
が、
濃
(
こ
)
い
緑色
(
みどりいろ
)
に
茂
(
しげ
)
っていました。
お姫さまと乞食の女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
同時
(
どうじ
)
に
下
(
した
)
を
見
(
み
)
ると、すぐ
近
(
ちか
)
く
大
(
おお
)
きな
木
(
き
)
が
目
(
め
)
に
入
(
はい
)
り、四
方
(
ほう
)
へ
張
(
は
)
った
枝
(
えだ
)
の
柔
(
やわ
)
らかな
緑色
(
みどりいろ
)
は
毛氈
(
もうせん
)
を
拡
(
ひろ
)
げたように、
細
(
こま
)
かな
葉
(
は
)
が、
微風
(
びふう
)
にゆれていました。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
さっそくあけてみると、いつか、おじさんが、ぼくにやくそくをした、
緑色
(
みどりいろ
)
のガラスのはまった、
長方形
(
ちょうほうけい
)
の
時計
(
とけい
)
でした。
緑色の時計
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
うす
緑色
(
みどりいろ
)
の
空
(
そら
)
に、
頭
(
あたま
)
をならべている
木々
(
きぎ
)
のこずえは、いくらか
色
(
いろ
)
づいているように
見
(
み
)
えました。いろいろの
木
(
き
)
の
芽
(
め
)
が、もう
出
(
で
)
ようとしているのです。
引かれていく牛
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
汽船
(
きせん
)
の
過
(
す
)
ぎた
後
(
あと
)
には、しばらく
白浪
(
しらなみ
)
があわだち、それも
静
(
しず
)
まると、
海草
(
かいそう
)
がなよなよと、
緑色
(
みどりいろ
)
の
旗
(
はた
)
のごとくなごやかにゆれるのでありました。
風はささやく
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
星
(
ほし
)
の
光
(
ひかり
)
はなんともいえない
美
(
うつく
)
しい
光
(
ひかり
)
を
放
(
はな
)
っていました。
金色
(
きんいろ
)
のもあれば、
銀色
(
ぎんいろ
)
のもある。また
緑色
(
みどりいろ
)
のもあれば、
紫色
(
むらさきいろ
)
のも、
青色
(
あおいろ
)
のもありました。
星の世界から
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
間
(
あいだ
)
には、
緑色
(
みどりいろ
)
に
空
(
そら
)
が
晴
(
は
)
れて、その
下
(
した
)
に
大
(
おお
)
きな
海
(
うみ
)
が、どさりどさりと
物憂
(
ものう
)
げに
波
(
なみ
)
を
岸辺
(
きしべ
)
に
打
(
う
)
ち
寄
(
よ
)
せて
眠
(
ねむ
)
っているような、
穏
(
おだ
)
やかな
日
(
ひ
)
もあったのです。
紅すずめ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
空
(
そら
)
は、
緑色
(
みどりいろ
)
にすみわたっていました。
朝日
(
あさひ
)
がさして、
木々
(
きぎ
)
の
葉
(
は
)
はいきいきとかがやいて、いい
気持
(
きも
)
ちであります。
鳥鳴く朝のちい子ちゃん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
街
(
まち
)
の
中
(
なか
)
で、こうした
片
(
かた
)
いなかの
水辺
(
すいへん
)
にあるような
緑色
(
みどりいろ
)
の
草
(
くさ
)
を
見
(
み
)
るのは、めずらしいといわなければなりません。
ガラス窓の河骨
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
木
(
き
)
は、なんの
木
(
き
)
か
知
(
し
)
らなかったけれど、
緑色
(
みどりいろ
)
の
葉
(
は
)
がしげっていました。そして、その
緑色
(
みどりいろ
)
の
葉
(
は
)
の一つ一つは、
青玉
(
あおだま
)
のように
美
(
うつく
)
しく
日
(
ひ
)
に
輝
(
かがや
)
いていました。
幾年もたった後
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのときの
傷痕
(
きずあと
)
も
古
(
ふる
)
びてしまって、
幹
(
みき
)
には、
雅致
(
がち
)
が
加
(
くわ
)
わり、
細
(
こま
)
かにしげった
緑色
(
みどりいろ
)
の
葉
(
は
)
は、ますます
金色
(
きんいろ
)
を
帯
(
お
)
び、
朝夕
(
あさゆう
)
、
霧
(
きり
)
にぬれて、
疾風
(
しっぷう
)
に
身
(
み
)
を
揺
(
ゆ
)
すりながら
しんぱくの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかし、
山吹
(
やまぶき
)
は、この
寒気
(
かんき
)
と
戦
(
たたか
)
って、ついに
負
(
ま
)
けませんでした。やがて、
春
(
はる
)
がめぐってきたときに、
緑色
(
みどりいろ
)
の
芽
(
め
)
を、
哀
(
あわ
)
れな
曲
(
ま
)
がった
枝
(
えだ
)
に
萌
(
も
)
やしたのであります。
親木と若木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ここには
冬
(
ふゆ
)
もなく、うららかな
太陽
(
たいよう
)
は、
海
(
うみ
)
を、
町
(
まち
)
を、
照
(
て
)
らしていました。すこし
上
(
あ
)
がると、ばらの
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
いていて、
緑色
(
みどりいろ
)
の
草
(
くさ
)
が、いきいきとはえていました。
船でついた町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
また、ぶなの
木
(
き
)
は、
古
(
ふる
)
い
枯
(
か
)
れ
葉
(
は
)
をことごとく
振
(
ふ
)
り
落
(
お
)
として、その
後
(
あと
)
から、
新
(
あたら
)
しい
緑色
(
みどりいろ
)
の
芽
(
め
)
を
萌
(
きざ
)
していました。
縛られたあひる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そしてテーブルの
上
(
うえ
)
には、いろいろの
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
き
乱
(
みだ
)
れているばかりでなく、
桃色
(
ももいろ
)
のランプの
外
(
ほか
)
に
緑色
(
みどりいろ
)
のランプがともって、
楽園
(
らくえん
)
にきたような
感
(
かん
)
じがしたのであります。
青い時計台
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
緑
(
みどり
)
の
森
(
もり
)
の
中
(
なか
)
に
入
(
はい
)
ると、ちょうど
緑色
(
みどりいろ
)
の
世界
(
せかい
)
に
入
(
はい
)
ったような
気持
(
きも
)
ちがいたしました。
足
(
あし
)
もとには、いろいろの
小
(
ちい
)
さな
草
(
くさ
)
の
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
いていて、いい
香気
(
こうき
)
を
放
(
はな
)
っていました。
どこで笛吹く
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
南洋産
(
なんようさん
)
の
緑色
(
みどりいろ
)
の
葉
(
は
)
の
長
(
なが
)
い
植物
(
しょくぶつ
)
が、
大
(
おお
)
きな
鉢
(
はち
)
に
植
(
う
)
えられて、すみの
方
(
ほう
)
と、
中央
(
ちゅうおう
)
に
置
(
お
)
いてありました。
世の中へ出る子供たち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
妻
(
つま
)
も、そうだと
思
(
おも
)
いました。そして、それよりほかのことをば、
考
(
かんが
)
えませんでした。
春
(
はる
)
になると、
緑色
(
みどりいろ
)
の
空
(
そら
)
はかすんで
見
(
み
)
えました。
木々
(
きぎ
)
には、いろいろの
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
きました。
ちょうと三つの石
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
昔
(
むかし
)
、ひすいが、ひじょうに
珍重
(
ちんちょう
)
されたことがありました。この
不思議
(
ふしぎ
)
な
美
(
うつく
)
しい
緑色
(
みどりいろ
)
の
石
(
いし
)
は、
支那
(
しな
)
の
山奥
(
やまおく
)
から
採
(
と
)
れたといわれています。そこで、
国々
(
くにぐに
)
へまで
流
(
なが
)
れてゆきました。
ひすいを愛された妃
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
独
(
ひと
)
りしょんぼりとして、
太郎
(
たろう
)
は
家
(
いえ
)
の
前
(
まえ
)
に
立
(
た
)
っていましたが、
圃
(
はたけ
)
には
去年
(
きょねん
)
取
(
と
)
り
残
(
のこ
)
した
野菜
(
やさい
)
などが、
新
(
あたら
)
しく
緑色
(
みどりいろ
)
の
芽
(
め
)
をふきましたので、それを
見
(
み
)
ながら
細
(
ほそ
)
い
道
(
みち
)
を
歩
(
ある
)
いていました。
金の輪
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
遠
(
とお
)
くの
空
(
そら
)
が、
緑色
(
みどりいろ
)
の
水
(
みず
)
のようにうるんで、そこには、
夢
(
ゆめ
)
のような
白
(
しろ
)
い
雲
(
くも
)
が、
浮
(
う
)
いていました。
僕が大きくなるまで
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
緑色
(
みどりいろ
)
の
大空
(
おおぞら
)
を、二
羽
(
わ
)
のつばめが、
気
(
き
)
ままにとびまわっていました。それを
見
(
み
)
ていた
勇吉
(
ゆうきち
)
は
心は大空を泳ぐ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“緑色(
緑
)”の解説
緑(みどり、綠)またはグリーンは、中性色の一つ。植物の葉のような色で、黄色と青緑の中間色。光の三原色の一つは緑であり、1931年、国際照明委員会は546.1 nmの波長を緑 (G) と規定した。500-570 nm の波長の色相はおよそ緑である。色材においては、例えばシアンとイエローを混合して作ることができる。緑色(リョクショク、みどりいろ)は同義語。
緑は(緑色の、特に新緑のころの)草・木、新芽・若葉、植物一般、転じて森林、自然などを指す語としても用いられる。
(出典:Wikipedia)
緑
常用漢字
小3
部首:⽷
14画
色
常用漢字
小2
部首:⾊
6画
“緑色”で始まる語句
緑色素
緑色柔皮