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不幸
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ふこう
ふりがな文庫
“
不幸
(
ふこう
)” の例文
それは、いくらしあわせになっても、お
父
(
とう
)
さんや、お
母
(
かあ
)
さんに、あわれないことは、なによりも
不幸
(
ふこう
)
なことであったからであります。
三匹のあり
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
何
(
なん
)
の
為
(
ため
)
に
私
(
わたし
)
だの、そらここにいるこの
不幸
(
ふこう
)
な
人達
(
ひとたち
)
ばかりが
恰
(
あだか
)
も
献祭
(
けんさい
)
の
山羊
(
やぎ
)
の
如
(
ごと
)
くに、
衆
(
しゅう
)
の
為
(
ため
)
にここに
入
(
い
)
れられていねばならんのか。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「しかも
不幸
(
ふこう
)
なことには、わたしたちはおたがいのあいだがだんだん近づいてこようというじぶんになって、
別
(
わか
)
れなければならないのだ」
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「
不幸
(
ふこう
)
な子だと
思
(
おも
)
って、
大目
(
おおめ
)
に
見
(
み
)
ておいてやったのだが、
何
(
なん
)
の
科
(
とが
)
もないかあさんや、きょうだいをのろうと
聞
(
き
)
いては、
捨
(
す
)
ててはおけない。出ていけ。」
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
これは
關東大地震
(
かんとうだいぢしん
)
の
際
(
さい
)
、
其處
(
そこ
)
に
生埋
(
いきうづ
)
めにされた
五十二名
(
ごじゆうにめい
)
の
不幸
(
ふこう
)
な
人
(
ひと
)
の
冥福
(
めいふく
)
を
祈
(
いの
)
るために
建
(
た
)
てられたものである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
▼ もっと見る
ワシントン、
那波翁
(
なおう
)
云々
(
うんぬん
)
は
中々
(
なかなか
)
小生
輩
(
はい
)
の事にあらず、
万
(
まん
)
一
不幸
(
ふこう
)
相破
(
あいやぶ
)
れ
屍
(
かばね
)
を原野に
曝
(
さら
)
し
藤原広嗣
(
ふじわらのひろつぐ
)
等
(
ら
)
とその
品評
(
ひんぴょう
)
を同じゅうするも
足利尊氏
(
あしかがたかうじ
)
と成るを望まざるなり
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
安藤はもちろん
見込
(
みこ
)
みがありさえすれば、すぐにも自分が
引
(
ひ
)
き
取
(
と
)
って
治療
(
ちりょう
)
をこころみんとの
決心
(
けっしん
)
を語り、つづいて花前の
不幸
(
ふこう
)
なりし十年まえの
経歴
(
けいれき
)
を
語
(
かた
)
った。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
二十二で
伜
(
せがれ
)
の千
吉
(
きち
)
を
生
(
う
)
み、二十六でおせんを
生
(
う
)
んだその
翌年
(
よくねん
)
、
蔵前
(
くらまえ
)
の
質見世
(
しちみせ
)
伊勢新
(
いせしん
)
の
番頭
(
ばんとう
)
を
勤
(
つと
)
めていた
亭主
(
ていしゅ
)
の
仲吉
(
なかきち
)
が、
急病
(
きゅうびょう
)
で
亡
(
な
)
くなった、
幸
(
こう
)
から
不幸
(
ふこう
)
への
逆落
(
さかおと
)
しに
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
地蔵経
(
じぞうきょう
)
を
誦
(
ず
)
して
門
(
かど
)
へたち、
行乞
(
ぎょうこつ
)
の
銭
(
ぜに
)
や
食
(
た
)
べ物は、知りえた
不幸
(
ふこう
)
の子にわけてやる。ほんとに
親
(
おや
)
も家もない子供は、自分の
宿
(
やど
)
へつれて帰って、
奉公口
(
ほうこうぐち
)
までたずねてやる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
不幸
(
ふこう
)
にして
私
(
わたくし
)
の
想像
(
さうざう
)
が
誤
(
あやま
)
らなければ
夫
(
それ
)
こそ
大變
(
たいへん
)
、
今
(
いま
)
本船
(
ほんせん
)
とかの
奇怪
(
きくわい
)
なる
船
(
ふね
)
との
間
(
あひだ
)
は
未
(
ま
)
だ一
海里
(
かいり
)
以上
(
いじやう
)
は
確
(
たしか
)
に
距
(
へだゝ
)
つて
居
(
を
)
るが、あの
燈光
(
ともしび
)
のだん/\と
明亮
(
あかる
)
くなる
工合
(
ぐあひ
)
で
見
(
み
)
ても
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
人
(
ひと
)
の
不幸
(
ふこう
)
は
生
(
うま
)
れながらに
後家
(
ごけ
)
さまの
親
(
おや
)
を
持
(
も
)
ちて、すがる
乳房
(
ちぶさ
)
の
甘
(
あま
)
へながらも
父
(
ちヽ
)
といふ
味夢
(
あぢゆめ
)
にも
知
(
しら
)
ず、
物
(
もの
)
ごヽろ
知
(
し
)
るにつけて
親
(
おや
)
といへば
二人
(
ふたり
)
ある
他人
(
ひと
)
のさまの
羨
(
うら
)
やましさに
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
何故
(
なぜ
)
ならば、僕が同伴して来た三人の将校達は、
多分
(
たぶん
)
仏蘭西語
(
フランスご
)
と思われる外国語で話をしつづけました。
幸
(
こう
)
か
不幸
(
ふこう
)
か、仏蘭西語は僕には何のことやら
薩張
(
さっぱ
)
り意味が判りません。
壊れたバリコン
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
『
皆
(
みん
)
な
頭
(
あたま
)
を
刎
(
は
)
ねて
了
(
しま
)
へ!』やがて
行列
(
ぎやうれつ
)
が
動
(
うご
)
き
出
(
だ
)
しました。三
人
(
にん
)
の
兵士
(
へいし
)
は
不幸
(
ふこう
)
な
園丁等
(
えんていら
)
を
刑
(
けい
)
に
處
(
しよ
)
するために
後
(
あと
)
に
殘
(
のこ
)
りました。
園丁等
(
えんていら
)
は
保護
(
ほご
)
を
願
(
ねが
)
ひに
愛
(
あい
)
ちやんの
許
(
もと
)
へ
駈
(
か
)
けて
來
(
き
)
ました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
「そうしてみると、あなたがたは、ほかの羊よりもいいお
暮
(
く
)
らしをなさっているように思われますが、」と、アッカは言いました。「いったい、その
不幸
(
ふこう
)
というのは、どんなことですか?」
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
高橋その
馳走
(
ちそう
)
をうけ、これにて少し
腹
(
はら
)
が
癒
(
い
)
えたとて去りたりと。この高橋は
洋学
(
ようがく
)
にも
精通
(
せいつう
)
し、
後来
(
こうらい
)
有望
(
ゆうぼう
)
の人なりけるに、
不幸
(
ふこう
)
にして世を
早
(
はや
)
うせり。先生深く
惋惜
(
えんせき
)
し、厚く
後事
(
こうじ
)
を
恤
(
めぐ
)
まれたりという。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
田舎を歩いて、奇麗に
鍬目
(
くわめ
)
の入った作物のよく出来た畑の中に、草が茂って作物の
幅
(
はば
)
がきかぬ畑を見ることがある。昨年の秋、
病災
(
びょうさい
)
不幸
(
ふこう
)
などでつい手が廻らずに秋草をとらなかった家の畑である。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「いったい、どんな
不幸
(
ふこう
)
がおこったんですか?」
りこうもののエルゼ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
その
後
(
ご
)
、
私
(
わたし
)
の一
家
(
か
)
も
貧乏
(
びんぼう
)
をして、
私
(
わたし
)
は、
興行師
(
こうぎょうし
)
に
売
(
う
)
られましたが、
自分
(
じぶん
)
の
身
(
み
)
の
不幸
(
ふこう
)
を
思
(
おも
)
うにつけて、おつたがかわいそうになります。
二人の軽業師
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
我々
(
われわれ
)
の
町
(
まち
)
に
話
(
はなし
)
の
面白
(
おもしろ
)
い、
知識
(
ちしき
)
のある
人間
(
にんげん
)
の
皆無
(
かいむ
)
なのは、
実
(
じつ
)
に
遺憾
(
いかん
)
なことじゃありませんか。これは
我々
(
われわれ
)
に
取
(
と
)
って
大
(
おおい
)
なる
不幸
(
ふこう
)
です。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
しかし、一方から見ると、その
不幸
(
ふこう
)
をどうにかしてさけるようにいっしょうけんめいになるので、しぜんにいいこともあった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
火災
(
かさい
)
さへなければ
無事
(
ぶじ
)
に
助
(
たす
)
け
出
(
だ
)
さるべきものまで
燒死
(
しようし
)
の
不幸
(
ふこう
)
を
見
(
み
)
るに
至
(
いた
)
るものが
多數
(
たすう
)
に
生
(
しよう
)
ずるからである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
あらゆる
醜状
(
しゅうじょう
)
を
世間
(
せけん
)
にさらした
生
(
い
)
きがいなき
不幸
(
ふこう
)
な母と思いつめると、ありし世の
狂母
(
きょうぼ
)
の
惨状
(
さんじょう
)
やわが
身
(
み
)
の
過去
(
かこ
)
の
悲痛
(
ひつう
)
やが、いちいち
記憶
(
きおく
)
から
呼
(
よ
)
び起こされるのである。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
私
(
わたくし
)
は
今
(
いま
)
、
春枝夫人
(
はるえふじん
)
が
波間
(
なみま
)
に
沈
(
しづ
)
んだと
聞
(
き
)
いても、どうも
不幸
(
ふこう
)
なる
最後
(
さいご
)
を
遂
(
と
)
げられたとは
思
(
おも
)
はれない、
或
(
あるひ
)
は
意外
(
いぐわい
)
の
救助
(
すくひ
)
を
得
(
え
)
て、子ープルスなる
良君
(
をつと
)
の
許
(
もと
)
へ
皈
(
かへ
)
つて、
今頃
(
いまごろ
)
は
却
(
かへつ
)
て
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
この
村
(
むら
)
には
何
(
なに
)
かお
祭
(
まつ
)
りでもあるのかね。だいぶにぎやかなようじゃあないか。だがその中で一けん、
大
(
たい
)
そう
陰気
(
いんき
)
に
沈
(
しず
)
みこんだ
家
(
いえ
)
があったが、あれは
親類
(
しんるい
)
に
不幸
(
ふこう
)
でもあったのかね。
しっぺい太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「
人間
(
にんげん
)
というものは、
不幸
(
ふこう
)
にあわなければ、
人情
(
にんじょう
)
というものを
悟
(
さと
)
るものでない。」と、
彼
(
かれ
)
は、いつか
聞
(
き
)
いた
言葉
(
ことば
)
を
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
しました。
塩を載せた船
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ところで
不幸
(
ふこう
)
なことに、わたしたちが仕度をしているあいだ、
巡査
(
じゅんさ
)
が一人そばに立っていて、わたしたちの仕事を
不快
(
ふかい
)
らしい顔で見ていた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
いや、
極
(
ご
)
く
非文明的
(
ひぶんめいてき
)
な、どう
云
(
い
)
うものかこの
町
(
まち
)
に
来
(
く
)
る
所
(
ところ
)
の
者
(
もの
)
は、
皆
(
みな
)
、
見
(
み
)
るのも
胸
(
むね
)
の
悪
(
わる
)
いような
人間
(
にんげん
)
ばかり、
不幸
(
ふこう
)
な
町
(
まち
)
です。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
つづいて花前の家にはたえまなき
不幸
(
ふこう
)
をかさねた。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
不幸
(
ふこう
)
にして
大佐
(
たいさ
)
の
言
(
ことば
)
は
誤
(
あやま
)
らなかつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
若者
(
わかもの
)
は、
船長
(
せんちょう
)
の
話
(
はなし
)
によって、
深
(
ふか
)
く
感動
(
かんどう
)
しました。そして、
自分
(
じぶん
)
には、
不幸
(
ふこう
)
な
母
(
はは
)
と、
腹
(
はら
)
ちがいの
弟
(
おとうと
)
と
妹
(
いもうと
)
があることを
知
(
し
)
りました。
塩を載せた船
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それをそう思ったのは、自分の思い
過
(
す
)
ごしであったが、
不幸
(
ふこう
)
が来るという考えはちっともまちがいではなかった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
不幸
(
ふこう
)
な
湯沸
(
ゆわ
)
かしは、あまり
体
(
からだ
)
を
乱暴
(
らんぼう
)
に
取
(
と
)
り
扱
(
あつか
)
われすぎたせいもあって、ついに
底
(
そこ
)
の
方
(
ほう
)
に、
小
(
ちい
)
さな
穴
(
あな
)
があいたのでありました。
人間と湯沸かし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのあくる朝バルブレンのおっかあの所へ手紙を出して、
不幸
(
ふこう
)
のおくやみを言って、かの女の
夫
(
おっと
)
の
亡
(
な
)
くなるまえに、なにか
便
(
たよ
)
りがあったかたずねてやった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
都会
(
とかい
)
の
生活
(
せいかつ
)
に
経験
(
けいけん
)
のない
河骨
(
こうほね
)
は、どうして、この
娘
(
むすめ
)
たちのことを
知
(
し
)
り
得
(
え
)
ましょう。
娘
(
むすめ
)
たちが
去
(
さ
)
ると、
河骨
(
こうほね
)
は、
自分
(
じぶん
)
の
不幸
(
ふこう
)
をなげいたのでした。
ガラス窓の河骨
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「そうです。そういうはずはないのですが、人はおうおう
不幸
(
ふこう
)
にして
過失
(
かしつ
)
におちいりやすいのです」
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
いったい
僕
(
ぼく
)
は、だれをも、おびやかしたくないんだが、
僕
(
ぼく
)
が、
散歩
(
さんぽ
)
に
出
(
で
)
ると、みんなが
怖
(
こわ
)
がってしかたがない。なんという
僕
(
ぼく
)
は
不幸
(
ふこう
)
ものだろう。
ぴかぴかする夜
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
義坊
(
よしぼう
)
は、こういいました。なぜか、お
母
(
かあ
)
さんの
田舎
(
いなか
)
へいこうというと
不幸
(
ふこう
)
な
父親
(
ちちおや
)
は、いつでも、だまってしまうのです。
青い草
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
私
(
わたし
)
は
不幸
(
ふこう
)
な
女
(
おんな
)
です。
最初
(
さいしょ
)
夫
(
おっと
)
をもって、かわいらしい
男
(
おとこ
)
の
子
(
こ
)
が
生
(
う
)
まれると、
夫
(
おっと
)
は、その
子供
(
こども
)
を
連
(
つ
)
れて
家
(
いえ
)
を
出
(
で
)
てしまったっきり
帰
(
かえ
)
ってきませんでした。
塩を載せた船
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
無益
(
むえき
)
な
欲
(
よく
)
が、かえって
人間
(
にんげん
)
を
不幸
(
ふこう
)
にするのだ。そして、
欲深
(
よくふか
)
になったものは、もう二
度
(
ど
)
と、
生
(
う
)
まれたときのような、
美
(
うつく
)
しい
気持
(
きも
)
ちにはなれないのだ。
船でついた町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
人間
(
にんげん
)
というものは、どんな
不幸
(
ふこう
)
に
出
(
で
)
あっても、
日数
(
ひかず
)
のたつうちには、だんだん
忘
(
わす
)
れてしまうものであったからです。
一本の銀の針
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この
不幸
(
ふこう
)
なからすだけは、みんなから、ややもすると
後
(
おく
)
れがちでした。けれど、
殿
(
しんがり
)
を
承
(
うけたまわ
)
ったからすは、この
弱
(
よわ
)
い
仲間
(
なかま
)
を、
後方
(
こうほう
)
に
残
(
のこ
)
すことはしなかった。
からす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
私
(
わたし
)
は、あなたのように、
地
(
ち
)
の
上
(
うえ
)
にしっかりとした、
安
(
やす
)
らかな
生活
(
せいかつ
)
をなさる
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
るとうらやましくてなりません。
私
(
わたし
)
ほど
不幸
(
ふこう
)
なものがありましょうか。
すみれとうぐいすの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この
金
(
かね
)
で
死後
(
しご
)
の
始末
(
しまつ
)
をしてもらい、
残
(
のこ
)
りは、どうか
自分
(
じぶん
)
と
同
(
おな
)
じような、
不幸
(
ふこう
)
な
孤独
(
こどく
)
な
人
(
ひと
)
のために
費
(
つか
)
ってもらいたい。
三月の空の下
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
不幸
(
ふこう
)
な、この
人形
(
にんぎょう
)
は、それからいろいろのめにあいましたが、その
年
(
とし
)
の
夏
(
なつ
)
の
末
(
すえ
)
の
時分
(
じぶん
)
に、ほかの
古道具
(
ふるどうぐ
)
などといっしょに、
露店
(
ろてん
)
にさらされていました。
三つのお人形
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
太郎
(
たろう
)
と
二郎
(
じろう
)
は、
自分
(
じぶん
)
のいままで
読
(
よ
)
んでしまって
重
(
かさ
)
ねておいた
雑誌
(
ざっし
)
や、
書物
(
しょもつ
)
や、またおもちゃなどを
不幸
(
ふこう
)
な
子供
(
こども
)
たちにあげたいとお
父
(
とう
)
さんに
申
(
もう
)
しました。
子供と馬の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかし、その
日
(
ひ
)
を
不幸
(
ふこう
)
だとは
考
(
かんが
)
えなかった。
春
(
はる
)
になると、
羽
(
はね
)
のうす
紅
(
あか
)
い、
小
(
ちい
)
さなちょうが、たずねてきてくれた。
みつばちのきた日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
人間
(
にんげん
)
が、なんでも
思
(
おも
)
ったとおりになりさえすれば、この
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
に、
不幸
(
ふこう
)
というものはないと
考
(
かんが
)
えていたのでした。
生きた人形
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「すみれさん、それは、
私
(
わたし
)
のいうことです。
私
(
わたし
)
ほど
不幸
(
ふこう
)
のものはないと
思
(
おも
)
います。」と、うぐいすはいいました。
すみれとうぐいすの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
二人
(
ふたり
)
は、
途中
(
とちゅう
)
で、
右
(
みぎ
)
と
左
(
ひだり
)
に
別
(
わか
)
れました。
哲夫
(
てつお
)
は、また
中学
(
ちゅうがく
)
の
入学試験
(
にゅうがくしけん
)
にきていた
不幸
(
ふこう
)
な
少年
(
しょうねん
)
を
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
したのです。
中学へ上がった日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
孤児
(
こじ
)
となった
達吉
(
たつきち
)
に、こうして、また
不幸
(
ふこう
)
がみまったのでした。
彼
(
かれ
)
は、
伯父
(
おじ
)
さんが
死
(
し
)
んでから、
後
(
あと
)
に
残
(
のこ
)
った
伯母
(
おば
)
さんと、しばらく
途方
(
とほう
)
に
暮
(
く
)
れていました。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“不幸”の解説
不幸
(出典:Wikipedia)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
幸
常用漢字
小3
部首:⼲
8画
“不幸”で始まる語句
不幸福
不幸者
不幸な者を