同樣どうやう)” の例文
新字:同様
それではたねあかしの手品てじな同樣どうやうなぐさみになりません、おねがひまをしましたのはこゝこと御新造樣ごしんぞさまひとうぞなんでもおをしへなさつてつかはさりまし。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
また日木にほん經濟界けいざいかい同樣どうやうであつて、世界戰爭せかいせんさうため輸出超過ゆしゆつてうくわ正貨せいくわ流入りうにふ通貨膨脹つうくわぼうちやう物價騰貴ぶつかとうき日本にほん經濟界けいざいかい急激きふげき大膨脹だいぼうちやうきたしたが
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
ペテルブルグにつてからもドクトルは猶且やはり同樣どうやう宿やどにのみ引籠ひきこもつてそとへはず、一にち長椅子ながいすうへよこになり、麥酒ビールときおきる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
單に形状けいじようのみを見るも穀類抔こくるゐなどにするときだいの如くにおもはるれど、アフリカの内地ないちの土人は現に同形どうけいの石器を同樣どうやう目的もくてきに用ゐ居るなり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
よしうでないにせい、まへのは最早もう絶滅だめぢゃ、いや、絶滅だめ同樣どうやうぢゃ、はなれてんでござって、貴孃こなたのまゝにならぬによって。
中國四國九州の探題の公用方なれば矢張やはり御直參ごぢきさん同樣どうやうに候と答へける戸村しからば御城代諸司代御老中と夫々の公用人何れも帶劔を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
みぎ次第しだいにて大陰暦たいゝんれき春夏秋冬しゆんかしうとうせつかゝはらず、一年の日數ひかずさだむるものなれば去年きよねん何月何日なんぐわつなんにちと、今年ことし其日そのひとはたゞとなへのみ同樣どうやうなれども四季しきせつかなら相違さうゐせり。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
それと同樣どうやうに、いつまでわたしがこのやくたなくきてゐても、やつぱりかはりなくあのひかりる!
日の光を浴びて (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
もとは檀家だんかの一にんなりしがはやくに良人おつとうしなひてなき暫時しばらくこゝにおはりやとひ同樣どうやうくちさへらさせてくださらばとてあらそゝぎよりはじめておさいごしらへはもとよりのこと
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
夫迄それまでつき一度いちど此方こちらからきよ家賃やちんたしてると、むかふからその受取うけとりこすだけ交渉かうせふぎなかつたのだから、がけうへ西洋人せいやうじんんでゐると同樣どうやうで、隣人りんじんとしてのしたしみは
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ところが美濃守殿みののかみどのの一けんで、はゞ五まん千石ぜんごくいへつかつぶれるかを、其方そちたなごころにぎつたも同樣どうやう、どんなひがかりでもけられるところだと、内々ない/\注意ちういしてゐると、潔白けつぱく其方そち
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
しかし時間じかんればうごかぬわけにいかない人車鐵道じんしやてつだうさへをはれば最早もうゐたも同樣どうやうそれちからはこはひると中等ちゆうとう我等われら二人ふたりぎりひろいのは難有ありがたいが二時間半じかんはん無言むごんぎやうおそるとおもつてると
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
カピューレットどの、わしいまカピューレットといふその名前なまへ我名わがな同樣どうやう大切たいせつおもうてゐる、まゝ、堪忍かんにんさっしゃれ。
それゆゑ地方ちはう公共團體こうきようだんたい財政ざいせい中央ちうあう同樣どうやう整理緊縮せいりきんしゆく方針はうしんつて昭和せうわ年度ねんど實行豫算じつかうよさんうへおいては二おく三千九百萬圓まんゑん整理緊縮せいりきんしゆくおこなふたのである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
致す人物には之なく日頃より親類しんるゐ同樣どうやうに致し親共も相談さうだん相手あひてに仕つり家内も相應さうおうくらし居りますゆゑ是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
人肉じんにくにして若し他の肉類にくるゐひとしく食用に供されしものならは其調理法てうりはうに於ても亦同樣どうやうなりしならん。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
左樣さやう。いや探偵たんていにしろ、またわたくしひそか警察けいさつからはされた醫者いしやにしろ、何方どちらだつて同樣どうやうです。』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
去年きよねん彼岸ひがんが三月の二十一日なれば今年ことし彼岸ひがん丁度ちやうど其日そのひなり。かつ毎年まいねん日數ひかず同樣どうやうなるゆゑ、一年とさだめて約條やくでうしたること丁度ちやうど一年の日數ひかずにて閏月しゆんげつため一箇月いつかつき損徳そんとくあることなし。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
かげにまわりてはうち書生しよせいがと安々やす/\こなされて、御玄關番おげんくわんばん同樣どうやうにいはれること馬鹿ばからしさの頂上てうじようなれば、これのみにてもりつかれぬ價値ねうちはたしかなるに、しかも此家このやたちはなれにくゝ
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
それに、あゝ、なんとかの端本はほんか、と部屋頭へやがしらほんぞんじてりますから、なかうたも、これから引出ひきだしましたのでは、先刻せんこく承知しようちとやらでござりませう。それではたねあかしの手品てじな同樣どうやうなぐさみになりません。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ゆめ同樣どうやうあたひとぼしい幻影げんえいぎなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
カピ長 モンタギューとてもみぎ同樣どうやう懲罰おとがめにて謹愼きんしん仰附おほせつけられた。したが、吾々われ/\老人らうじんっては、平和へいわまもることはさまで困難むづかしうはあるまいでござる。
見られ其方儀そのはうぎ今日三五郎つまふみと對決申付るに依り有ていに申立よ又三五郎妻文儀も同樣どうやう相心得先達せんだつて申立し通り幸手宿穀屋平兵衞鴻の巣宿鎌倉屋金兵衞及び飛脚ひきやく彌兵衞を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
角器のうへに畫きたるは猪の牙を摩り减らしてつくりたる根形ねかた利噐りきなり。此品このしなは常陸河内郡椎塚より出でたるものなるがこれ同樣どうやうしなは大森貝塚よりも發見はつけんされたり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
あるひ公書こうしよごときものに詐欺さぎ同樣どうやう間違まちがひでもはせぬか、他人たにんぜにでもくしたりはせぬか。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
何故なぜかならば昨年さくねんぐわつから同樣どうやうことをして、それで今日こんにちはじめ日本にほん海外かいぐわいかねはらはないで貿易關係ぼうえきくわんけいになつたのであるから本年ほんねんにも昨年さくねんおなじやうな状態じやうたい持續ぢぞくすれば
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
五日いつかとたゝずにかぶとをぬがなければらないのであらう、そんなうそきの、ごまかしの、よくふかいおまへさんをねえさん同樣どうやうおもつてたが口惜くちをしい、もうおきやうさんおまへにははないよ
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
で、なくつても、はないでも、わすれもせねば思出おもひだすまでもなく、何時いついてると同樣どうやうに、二個ふたつ二人ふたり姿すがたまた、十ねんなからうが、はなからうが、そんなにあひだへだてたとはかんがへない。
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
實家じつか上野うへの新坂下しんざかした駿河臺するがだいへのみちなればしげれるもりのした暗侘やみわびしけれど、今宵こよひつきもさやかなり、廣小路ひろこうぢいづればひる同樣どうやうやとひつけの車宿くるまやどとていへなればみちゆくくるままどからんで
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ところが、わか御新造ごしんぞより、としとつた旦那だんな團右衞門だんゑもんはうが、いさゝ煩惱ぼんなうふくらゐ至極しごく猫好ねこずきで、ちつともかまはないで、おなじやうにくろよ、くろよ、と可愛かはいがるので何時いつともなしに飼猫かひねこ同樣どうやうつたとふ。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さがしなされとふりはらへばまたすがりよしさまそれは御眞實ごしんじつかと見上みあぐるおもてにらみかへしてうそいつはりはおまへさまなどのなさること義理人情ぎりにんじやうのあるならよもやとおも生正直きしやうぢきからいぬ同樣どうやうひとでなしに
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)