“飼猫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かひねこ60.0%
かいねこ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いや、なにより、こんなときねこだが、飼猫かひねこなんどは、ごろ人間にんげんとともに臆病おくびやうで、ねこが(ねこ)につて、ぼやけてる。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
みじかしとくらこゝろ如何いかばかり長閑のどけかるらんころ落花らくくわの三ぐわつじんちればぞさそあさあらしにには吹雪ふゞきのしろたへ流石さすがそでさむからでてふうらの麗朗うら/\とせしあまあがり露椽先ぬれゑんさき飼猫かひねこのたまかるきて首玉くびたましぼばなゆるものは侍女こしもとのお八重やへとてとし優子ゆうこに一おとれどおとらずけぬ愛敬あいけう片靨かたゑくぼれゆゑする目元めもとのしほの莞爾につこりとして
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
によって来た馬追虫うまおいもいる、こおろぎもいる、おけらもいるという騒ぎに、仔犬こいぬもはしゃいで玄関から上ってくれば、飼猫かいねこも出て来た。
遠藤(岩野)清子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
三歳にして手足の筋骨いやに節くれだち、無心に物差しを振り上げ飼猫かいねこの頭をこつんと打ったら、猫は声も立てずに絶命し、乳母は驚き猫の死骸しがいを取上げて見たら
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)