“かひねこ”の漢字の書き方と例文
語句割合
飼猫100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いや、何(なに)より、こんな時(とき)の猫(ねこ)だが、飼猫(かひねこ)なんどは、此(こ)の頃(ごろ)人間(にんげん)とともに臆病(おくびやう)で、猫(ねこ)が(ねこ)に成(な)つて、ぼやけて居(ゐ)る。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
短(みじ)かしと暮(くら)す心(こゝろ)は如何(いか)ばかり長閑(のど)けかるらん頃(ころ)は落花(らくくわ)の三月(ぐわつ)盡(じん)ちればぞ誘(さそ)ふ朝(あさ)あらしに庭(には)は吹雪(ふゞき)のしろ妙(たへ)も流石(さすが)に袖(そで)は寒(さむ)からで蝶(てふ)の羽(は)うらの麗朗(うら/\)とせし雨(あま)あがり露椽先(ぬれゑんさき)に飼猫(かひねこ)のたま輕(かる)く抱(だ)きて首玉(くびたま)の絞(しぼ)り放(ばな)し結(ゆ)ひ換(か)ゆるものは侍女(こしもと)のお八重(やへ)とて歳(とし)は優子(ゆうこ)に一ツ劣(おと)れど劣(おと)らず負(ま)けぬ愛敬(あいけう)の片靨(かたゑくぼ)誰(た)れゆゑ寄(よ)する目元(めもと)のしほの莞爾(につこり)として手(て)を
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
此處(こゝ)まで堪(こら)へたのは、飯屋(めしや)の飼猫(かひねこ)だ、と思(おも)つたからで。最(も)う、爺(ぢい)さまの目(め)の屆(とゞ)かないのを見澄(みす)まして
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
ト此(こ)の團右衞門方(だんゑもんかた)に飼猫(かひねこ)の牡(をす)が一疋(ぴき)、これははじめから居(ゐ)たのであるが、元二(げんじ)が邸内(ていない)へ奉公(ほうこう)をしてから以來(いらい)、何處(どこ)から來(き)たか、むく/\と肥(ふと)つた黒毛(くろげ)で艶(つや)の好(い)い天鵝絨(びろうど)のやうな牝(めす)が一(ひと)つ
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
處(ところ)が、少(わか)い御新造(ごしんぞ)より、年(とし)とつた旦那(だんな)團右衞門(だんゑもん)の方(はう)が、聊(いさゝ)か煩惱(ぼんなう)と云(い)ふくらゐ至極(しごく)の猫好(ねこずき)で、些(ちつ)とも構(かま)はないで、同(おな)じやうに黒(くろ)よ、黒(くろ)よ、と可愛(かはい)がるので何時(いつ)ともなしに飼猫(かひねこ)と同樣(どうやう)に成(な)つたと言(い)ふ。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)