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矢
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や
ふりがな文庫
“
矢
(
や
)” の例文
為朝
(
ためとも
)
は
筋
(
すじ
)
を
抜
(
ぬ
)
かれて
弓
(
ゆみ
)
は
少
(
すこ
)
し
弱
(
よわ
)
くなりましたが、ひじがのびたので、
前
(
まえ
)
よりもかえって
長
(
なが
)
い
矢
(
や
)
を
射
(
い
)
ることができるようになりました。
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「君の説も一応は
道理
(
もっとも
)
の
様
(
よう
)
に聞えるが、五個の庄の住民は
矢
(
や
)
はり普通の人間で、決して𤢖や山男の
類
(
たぐい
)
では無いと云うじゃアないか。」
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
遠
(
とお
)
い、
遠
(
とお
)
い、
昔
(
むかし
)
のこと、ある
武士
(
ぶし
)
が、この
浜
(
はま
)
でかもめを
射
(
い
)
ました。しかし、
矢
(
や
)
は、すこし
外
(
はず
)
れて、
片方
(
かたほう
)
の
翼
(
つばさ
)
を
傷
(
きず
)
つけたばかしです。
はまねこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
とにかく今の少年と一手を争い、次にこの先生のお手の
中
(
うち
)
を拝見するも一興であろうと、竜之助は
矢
(
や
)
も
楯
(
たて
)
もたまらなくなりました。
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
しかしこれから紀州の
木本
(
きのもと
)
から新宮までの汽車は通じていない。嶮峻
矢
(
や
)
ノ
川
(
こ
)
峠をこえてゆくのだ。Kさん、Oさんなどバスで先発。
随筆 新平家
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
おい
昨夜
(
ゆうべ
)
枕元
(
まくらもと
)
で
大
(
おほ
)
きな
音
(
おと
)
がしたのは
矢
(
や
)
つ
張
(
ぱり
)
夢
(
ゆめ
)
ぢやなかつたんだ。
泥棒
(
どろぼう
)
だよ。
泥棒
(
どろぼう
)
が
坂井
(
さかゐ
)
さんの
崖
(
がけ
)
の
上
(
うへ
)
から
宅
(
うち
)
の
庭
(
には
)
へ
飛
(
と
)
び
下
(
お
)
りた
音
(
おと
)
だ。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
私
(
わたし
)
も
矢
(
や
)
つ
張
(
ぱ
)
りあのSさんのやうに
皆
(
みな
)
さんにもうお
訣
(
わか
)
れです、でもね
私
(
わたし
)
は
今
(
いま
)
、
大
(
おほ
)
きな
大
(
おほ
)
きな
丘陵
(
きうりよう
)
のやうに、
安心
(
あんしん
)
して
横
(
よこ
)
たはつてゐますのよ。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
風呂
(
ふろ
)
を
焚
(
た
)
いてゐましてね、
何
(
なに
)
か、
嗅
(
か
)
ぐと
矢
(
や
)
つ
張
(
ぱ
)
り
石炭
(
せきたん
)
でしたが、
何
(
なん
)
か、よくきくと、たきつけに
古新聞
(
ふるしんぶん
)
と
塵埃
(
ごみ
)
を
燃
(
も
)
したさうです。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
その時、空からヒュウと
矢
(
や
)
のように
降
(
お
)
りて来たものがあります。ホモイは立ちどまって、ふりかえって見ると、それは母親のひばりでした。
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
棹の上に取り付けてある
矢
(
や
)
の
羽型
(
はがた
)
の風車が、これも彩色を無くしたまま、時折り、あるか無いかの風を受けて廻転しかけては
空を飛ぶパラソル
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
品子はこの奇妙な出来事が何を意味するかを、よく知っていた「赤い蠍」は殺人鬼の
白羽
(
しらは
)
の
矢
(
や
)
であった。世にも恐ろしい死の宣告であった。
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「ようし」と言いながら、かねて大神からいただいて来た
弓
(
ゆみ
)
と
矢
(
や
)
を取り出して、いきなりそのきじを射殺してしまいました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
仕出たり
光陰
(
くわういん
)
矢
(
や
)
の如く
享保
(
きやうほ
)
も七年とは成ぬ吉之助も
當年
(
たうねん
)
は十八歳と成けり夫婦
相談
(
さうだん
)
して當年の内には吉之助へも
云聞
(
いひきか
)
せ
良辰
(
りやうしん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
矢
(
や
)
っ
張
(
ぱり
)
お玉の方が別品だなと思うと同時に、心に愉快と満足とを覚えて、暫く足を橋の上に
駐
(
と
)
めて、芸者の
後影
(
うしろかげ
)
を見送った。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
矢
(
や
)
がすりの
袷
(
あはせ
)
に、
赤
(
あか
)
の
帶
(
おび
)
の
竪矢
(
たてや
)
の
字
(
じ
)
を
背中
(
せなか
)
に
負
(
お
)
うた
侍女
(
じぢよ
)
が、
次
(
つぎ
)
の
間
(
ま
)
に
手
(
て
)
を
支
(
つか
)
へて、キッパリと
耳
(
みゝ
)
に
快
(
こゝろよ
)
い
江戸言葉
(
えどことば
)
で
言
(
い
)
つた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
其以上
(
それいじやう
)
、
私
(
わたし
)
の
詰問
(
きつもん
)
の
矢
(
や
)
の
根
(
ね
)
は
通
(
とほ
)
らぬ。
通
(
とほ
)
らぬ
処
(
ところ
)
に
暗
(
くら
)
い
不安
(
ふあん
)
の
影
(
かげ
)
が
漂
(
たゞよ
)
うてゐるのであるが、
影
(
かげ
)
は
影
(
かげ
)
で、一
歩
(
ぽ
)
も
私
(
わたし
)
の
足迹
(
そくせき
)
を
容
(
い
)
るゝを
許
(
ゆる
)
さぬのである。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
と、ちっちゃい
木橋
(
もくきょう
)
があった。幅三尺、長さ五尺、川には水なんか流れていない。でも
矢
(
や
)
っ
張
(
ぱ
)
り渡らなければならない。
奥さんの家出
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
其
(
そ
)
れの
徳義
(
とくぎ
)
は——「
廋
(
かく
)
すより
露
(
あら
)
はるゝはなし」——
尚
(
な
)
ほ
言
(
い
)
ひ
換
(
か
)
へれば——「
外見
(
ぐわいけん
)
を
飾
(
かざ
)
るな、
幾
(
いく
)
ら
體裁
(
ていさい
)
ばかり
繕
(
つくろ
)
つても
駄目
(
だめ
)
だ、
蛙
(
かはづ
)
の
子
(
こ
)
は
矢
(
や
)
ツ
張
(
ぱり
)
蛙
(
かはづ
)
さ」
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
といったが、てんで耳もかさず、
矢
(
や
)
ノ
倉
(
くら
)
から
毛利
(
もうり
)
の屋敷のほうへ曲り、横丁をまわりくねりしたすえ、
浜町
(
はまちょう
)
二丁目の河岸っぷちに近いところへ出た。
顎十郎捕物帳:12 咸臨丸受取
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
家を出てから四日目である、早くるすいの友の顔を見たい、
帰心
(
きしん
)
矢
(
や
)
のごとく、午後の三時ごろにはもう家をさること一マイルのところへやってきた。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
『はてさて、
妙
(
めう
)
だぞ、あれは
矢
(
や
)
ツ
張
(
ぱり
)
滊船
(
きせん
)
だわい、して
見
(
み
)
ると
今月
(
こんげつ
)
の
航海表
(
かうかいへう
)
に
錯誤
(
まちがい
)
があつたのかしらん。』と
言
(
い
)
ひつゝ、
仰
(
あほ
)
いで
星影
(
ほしかげ
)
淡
(
あは
)
き
大空
(
おほぞら
)
を
眺
(
なが
)
めたが
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
私
(
わたし
)
は
七八歳
(
しちはつさい
)
の
少年時代
(
しようねんじだい
)
から、
昔
(
むかし
)
の
人
(
ひと
)
の
作
(
つく
)
つた
石
(
いし
)
の
矢
(
や
)
の
根
(
ね
)
などを
集
(
あつ
)
めて
喜
(
よろこ
)
んだのでありましたが、その
頃
(
ころ
)
私
(
わたし
)
は
石
(
いし
)
の
矢
(
や
)
の
根
(
ね
)
は
人間
(
にんげん
)
の
作
(
つく
)
つたものではなくて
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
友染
(
いうぜん
)
の着物に
白茶錦
(
しらちやにしき
)
の帯を
矢
(
や
)
の
字
(
じ
)
結
(
むす
)
びにして、まだ小い頃から
蝶々髷
(
てふ/\まげ
)
やら
桃割
(
もゝわれ
)
を
結
(
ゆ
)
つて、銀の
薄
(
すゝき
)
の
簪
(
かんざし
)
などを挿して
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
バッターボックスにいる
星野
(
ほしの
)
がそう思うのと同時に、投手は一
塁
(
るい
)
へ
矢
(
や
)
のような
球
(
たま
)
を送った。あぶない。
岩田
(
いわた
)
は、すなけむりをあげて、
塁
(
るい
)
へすべりこんだ。
星野くんの二塁打
(新字新仮名)
/
吉田甲子太郎
(著)
「
矢
(
や
)
っ
張
(
ぱ
)
り私、帰った方が
好
(
い
)
いわ。あんた怒りゃしないわね。又来るには泊らない方が出好いもの、ね」
白蛇の死
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
とうとう
矢
(
や
)
も
楯
(
たて
)
もたまらなくなって、オウヴア・シュウズを
穿
(
は
)
いた
儘
(
まま
)
、何度も他の患者や看護婦に見つかりそうになっては自分の病室に引き返したりしていたが
菜穂子
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
そこで、すぐさま、ペール・オーラのところへ
矢
(
や
)
のように飛んでいきました。そしてぼっちゃんのとなりにすわって、うれしそうに、からだをこすりつけました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
あたし、此頃になってつくづく思うのだけれど、お兄様、
矢
(
や
)
っ
張
(
ぱ
)
し偉いわね。お兄様の手紙で、喬子は、自分の気持をかなりハッキリと解剖することが出来ました。
偽悪病患者
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
そう思うと私は
矢
(
や
)
も
楯
(
たて
)
もたまらなくなって、そっと魔術を使いながら、決闘でもするような勢いで
魔術
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
角器の
上
(
うへ
)
に畫きたるは猪の牙を摩り减らして
作
(
つく
)
りたる
矢
(
や
)
の
根形
(
ねかた
)
の
利噐
(
りき
)
なり。
此品
(
このしな
)
は常陸河内郡椎塚より出でたるものなるが
是
(
これ
)
と
同樣
(
どうやう
)
の
品
(
しな
)
は大森貝塚よりも
發見
(
はつけん
)
されたり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
一切
(
いつさい
)
衆生
(
しゆうじやう
)
すて
物
(
もの
)
に、
我
(
わが
)
まヽらしき
境界
(
きやうがい
)
こヽろには
涙
(
なみだ
)
を
呑
(
の
)
みて、
憂
(
う
)
しや
廿歳
(
はたち
)
のいたづら
臥
(
ぶし
)
、一
念
(
ねん
)
かたまりて
動
(
うご
)
かざりけるが、
岩
(
いは
)
をも
徹
(
とほ
)
す
情
(
なさけ
)
の
矢
(
や
)
の
根
(
ね
)
に
敏
(
さとし
)
がこと
身
(
み
)
にしみ
初
(
そめ
)
て
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
自分でかいた画が、今ケョルンの博覧会に出してあるとか云って、その
天然色写真
(
オートクローム
)
を見せてくれたが、
矢
(
や
)
っ
張
(
ぱ
)
り先生みたいに、細かい筆づかいで、マロヤの秋が画いてある。
スウィス日記
(新字新仮名)
/
辻村伊助
(著)
その
出来栄
(
できばえ
)
がよかったとして、後藤氏の立場はどうなるか……こう思うと、もう私は
矢
(
や
)
も
楯
(
たて
)
もたまらなくなって、この事は是非とも解決しなければならないと心を決し、その晩
幕末維新懐古談:69 馬専門の彫刻家のこと
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
お皆は
矢
(
や
)
も
楯
(
たて
)
もたまらぬ心持でした。お濱可愛さとそれを
慕
(
した
)
ひ寄る吉三郎のいぢらしさ。
銭形平次捕物控:064 九百九十両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
激
(
はげ
)
しい
昂奮
(
こうふん
)
から
冷
(
さ
)
めた
私
(
わたくし
)
は、もちろん
私
(
わたくし
)
の
守護霊
(
しゅごれい
)
に
向
(
むか
)
っていろいろと
質問
(
しつもん
)
の
矢
(
や
)
を
放
(
はな
)
ち、それでも
尚
(
な
)
お
腑
(
ふ
)
に
落
(
お
)
ちぬ
個所
(
ところ
)
があれば、
指導役
(
しどうやく
)
のお
爺様
(
じいさま
)
にも
根掘
(
ねほ
)
り
葉掘
(
はほ
)
り
問
(
と
)
いつめました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
思ひがけなき雪の夜に
御封
(
ごふう
)
と
祖師
(
そし
)
の
利益
(
りやく
)
にて、不思議と
命
(
いのち
)
助
(
たす
)
かりしは、
妙法蓮華経
(
めうほふれんげきやう
)
の七字より、一
時
(
じ
)
に
落
(
おと
)
す
釜
(
かま
)
ヶ
淵
(
ふち
)
、
矢
(
や
)
を
射
(
い
)
る水より
鉄砲
(
てつぱう
)
の肩を
擦
(
こす
)
つてドツサリと、
岩間
(
いはま
)
に
響
(
ひゞ
)
く
強薬
(
つよぐすり
)
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そうだ、そんなよけいなことを考えないためにも、俺はまずあの女に逢わなければならない。そう思った時、彼はもう
矢
(
や
)
も
楯
(
たて
)
もたまらなくなって、すぐに支度をして宿を飛びだした。
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
と、
擬
(
じつ
)
と
横
(
よこ
)
つ
腹
(
ぱら
)
を押へてみたが、
矢
(
や
)
つ
張
(
ぱり
)
可笑しくて堪らなかつた。新聞で見ると、国民党の犬養さんも吹き出したさうだし、京都大学の織田博士も笑つてゐる。真面目な
仁保
(
にほ
)
博士などは
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
風が
陸地
(
りくち
)
の上をビュウビュウふきまくっています。雲は
矢
(
や
)
のようにはやくとんでいます。日がくれかかって、あたりがくらくなってきました。
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
が、木からバラバラとおちてきました。
漁師とそのおかみさんの話
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
矢
(
や
)
の走ることは弓の力、雲のゆくことは龍のちから、男のしわざは女の力なり。いま
富木
(
どき
)
どの、これへおわたりある事、
尼御前
(
あまごぜん
)
の御力なり、けぶりをみれば火をみる、あめをみれば
龍
(
りう
)
をみる。
尼たちへの消息:――よく生きよとの――
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
己は押し返して二の
矢
(
や
)
を
放
(
はな
)
った。するとお嬢様は再び鼻先でせゝら笑って
小僧の夢
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
男
(
をとこ
)
もさすがに
少
(
すこ
)
し
心
(
こゝろ
)
を
動
(
うご
)
かされたけれども、まだどうあつても
結婚
(
けつこん
)
などの
出來
(
でき
)
る
樣
(
やう
)
な
身
(
み
)
の
上
(
うへ
)
でないので、
仕樣
(
しやう
)
がないから
葉書
(
はがき
)
を
取
(
と
)
りツぱなしで、
打
(
う
)
つちやらかしておいた。
所
(
ところ
)
が
葉書
(
はがき
)
は
矢
(
や
)
つぱり
來
(
く
)
る。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
さっきから感じていた何か知らぬ不安は、
矢
(
や
)
ッ
張
(
ぱ
)
り事実だったのだ。
鱗粉
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
安政
(
あんせい
)
年間の事であった。
両国
(
りょうごく
)
矢
(
や
)
の
倉
(
くら
)
に
栄蔵
(
えいぞう
)
と云う旅
商人
(
あきんど
)
があった。
沼田の蚊帳
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
その声につれて
弾
(
だん
)
ずるびわの音は、また
縦横
(
じゅうおう
)
につき進む
軍船
(
ぐんせん
)
の音、
矢
(
や
)
のとびかうひびき、
甲胄
(
かっちゅう
)
の音、つるぎの
鳴
(
な
)
り、
軍勢
(
ぐんぜい
)
のわめき声、
大浪
(
おおなみ
)
のうなり、
壇
(
だん
)
ノ
浦
(
うら
)
合戦
(
かっせん
)
そのままのありさまをあらわしました。
壇ノ浦の鬼火
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
「あなたも
矢
(
や
)
つ
張
(
ぱ
)
り人間なのか、ジエィン? 確かにさうなの?」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
殊
(
こと
)
に英国では
矢
(
や
)
の
根石
(
ねいし
)
が同様の目的に用ひられてある。
毒と迷信
(新字旧仮名)
/
小酒井不木
(著)
でも、
矢
(
や
)
っ
張
(
ぱり
)
、わたしにはその町々がなつかしい……
雷門以北
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
「
矢
(
や
)
を取ってきましょう」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
ふりくる
矢
(
や
)
だまのただ
中
(
なか
)
を
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
“矢”の解説
矢(や)は、弓の弾力を利用して発射される武具(狩猟具)。箭の字も用いられる。
(出典:Wikipedia)
矢
常用漢字
小2
部首:⽮
5画
“矢”を含む語句
矢張
嚆矢
矢叫
矢車草
発矢
一矢
矢走
戞矢
矢庭
矢立
矢絣
矢来
弓矢
矢継早
矢矧
矢石
矢数
矢狭間
矢声
矢柄
...