“矢声”のいろいろな読み方と例文
旧字:矢聲
読み方割合
やごえ88.9%
やごゑ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人には遠く離れた広間の真中に、しんとして寝ているような心持である。表の通りでは砂利をかんで勢いよく駈ける人車じんしゃ矢声やごえも聞える。
枯菊の影 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
矢声やごえを懸けて、しおを射てけるがごとく、水の声が聞きなさるる。と見ると、竜宮の松火たいまつともしたように、彼の身体からだがどんよりと光を放った。
海の使者 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
声黒こわぐろきわめき、さけびは、妄執の心の矢声やごゑ
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)