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こうけい
ふりがな文庫
“
光景
(
こうけい
)” の例文
「ああ、
私
(
わたし
)
は、いつ
東京
(
とうきょう
)
へいって、そのにぎやかな
光景
(
こうけい
)
を
見
(
み
)
られるだろう?」と、びっこの
娘
(
むすめ
)
は、ひとりでため
息
(
いき
)
をもらしたのでした。
日がさとちょう
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
過渡期
(
かとき
)
の時代はあまり長くはなかった。
糟谷
(
かすや
)
が
眼前
(
がんぜん
)
咫尺
(
しせき
)
の
光景
(
こうけい
)
にうつつをぬかしているまに、
背後
(
はいご
)
の時代はようしゃなく
推移
(
すいい
)
しておった。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
しかしこの
光景
(
こうけい
)
は、家人によって、あまり見っともないとて
禁止
(
きんし
)
された。そしてこの子は幸だとかお父さんのよい玩具だとか
批判
(
ひはん
)
された。
親は眺めて考えている
(新字新仮名)
/
金森徳次郎
(著)
が、
内容
(
なかみ
)
からいえば、それは
現世
(
げんせ
)
ではとても
思
(
おも
)
いもよらぬような、
不思議
(
ふしぎ
)
な、そして
物凄
(
ものすご
)
い
光景
(
こうけい
)
なのでございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
けれども、ニールスは、そのおそろしい
光景
(
こうけい
)
をすっかりながめました。見ないではいられなかったのです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
▼ もっと見る
夏
(
なつ
)
の
高原一帶
(
こうげんいつたい
)
に
高山植物
(
こうざんしよくぶつ
)
がさきつゞいてゐたりする
光景
(
こうけい
)
はとても、
下界
(
げかい
)
では
想像
(
そうぞう
)
もつかない
美
(
うつく
)
しさです。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
豆ランプが、ちろちろゆらぎながら、オルガンと、二人の年より
夫婦
(
ふうふ
)
の姿をてらしているところは、もしも女の子がこれを見たら、ふるえあがりそうな
光景
(
こうけい
)
である。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
博士
(
はくし
)
は、なんにもないところに、ねこの
丸
(
まる
)
いひとみがふたつ、みどり色にひかり、かなしそうに食べ物をもとめてなく声だけがきこえる
光景
(
こうけい
)
を、ありありと思いうかべて身ぶるいした。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
けれど見物人は、次のような
光景
(
こうけい
)
を見て、びっくりしてしまいました。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
これも
夜
(
よる
)
靜
(
しづ
)
かに
室
(
むろ
)
のうちに
籠
(
こも
)
つて、
耳
(
みゝ
)
を
澄
(
すま
)
し、
眼
(
め
)
には、その
鳥
(
とり
)
の
鳴
(
な
)
いてゐる
場所
(
ばしよ
)
の
光景
(
こうけい
)
を、
明
(
あき
)
らかに
浮
(
うか
)
べてゐるのであります。こんな
歌
(
うた
)
になると、
赤人
(
あかひと
)
は、
人麿
(
ひとまろ
)
にも
黒人
(
くろひと
)
にも
負
(
ま
)
けることはありません。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
おそろしき
光景
(
こうけい
)
氷河期の怪人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
彼女
(
かのじょ
)
は、
聞
(
き
)
くともなく、その
音
(
おと
)
に
耳
(
みみ
)
を
澄
(
す
)
まして
聞
(
き
)
いていると、たくさんの
人
(
ひと
)
たちが、うず
巻
(
ま
)
いている
光景
(
こうけい
)
が
目
(
め
)
に
映
(
うつ
)
ったのでした。
春
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それから
間
(
ま
)
もなく、
私
(
わたくし
)
は
随分
(
ずいぶん
)
と
激
(
はげ
)
しい
雷雨
(
らいう
)
の
実況
(
じっきょう
)
を
見
(
み
)
せて
戴
(
いただ
)
いたのでございますが、
外観
(
がいかん
)
からいえばそれは
現世
(
げんせ
)
で
目撃
(
もくげき
)
した
雷雨
(
らいう
)
の
光景
(
こうけい
)
とさしたる
相違
(
そうい
)
もないのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
はじめて見たときほどおどろかなかったが、やはりへんな
光景
(
こうけい
)
だった。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
どういうものかこの
光景
(
こうけい
)
は見る人にあわれな思いをおこさせた。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
「その小さい月が、だんだん下に下りてきてよ、とうとうしまいには、海の水にたたかれるようになったのさ。わしも、それは見たがね。すごい
光景
(
こうけい
)
だったねえ。月が近づくと、海は大あれにあれて、
浪
(
なみ
)
は大空へむけて、山よりも高くもちあがるのさ」
氷河期の怪人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
たちまち、
海
(
うみ
)
の
上
(
うえ
)
が
真紅
(
まっか
)
に
燃
(
も
)
えました。
夕日
(
ゆうひ
)
が
沈
(
しず
)
むのです。この
光景
(
こうけい
)
を
見
(
み
)
ると、ちょうは、ふたたびばらの
姿
(
すがた
)
を
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
しました。
ちょうと怒濤
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかもその
当時
(
とうじ
)
の
光景
(
こうけい
)
までがそっくりそのまま
形態
(
かたち
)
を
造
(
つく
)
ってありありと
眼
(
め
)
の
前
(
まえ
)
に
浮
(
うか
)
び
出
(
で
)
てまいります。つまり
私
(
わたくし
)
どもの
境涯
(
きょうがい
)
には
殆
(
ほと
)
んど
過去
(
かこ
)
、
現在
(
げんざい
)
、
未来
(
みらい
)
の
差別
(
さべつ
)
はないのでございまして。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
その
光景
(
こうけい
)
は、なんともいいようのないくらい、ぶきみなものだったよ
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
地獄
(
じごく
)
の
光景
(
こうけい
)
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そして、
今日
(
きょう
)
はいつもより、
紫色
(
むらさきいろ
)
の
紙
(
かみ
)
の
小旗
(
こばた
)
がたくさんにちらちらと
見
(
み
)
えましたので、
早
(
はや
)
く
変
(
か
)
わった
光景
(
こうけい
)
をながめたいと
走
(
はし
)
っていきました。
子供の時分の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
こう
思
(
おも
)
った
瞬間
(
しゅんかん
)
、いままでの
頭
(
あたま
)
の
中
(
なか
)
のなごやかなまぼろしは
消
(
き
)
えてしまって、そこには、
残忍
(
ざんにん
)
な、
血
(
ち
)
なまぐさい
光景
(
こうけい
)
が、ありありと
浮
(
う
)
かびました。
太陽と星の下
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この
有
(
あ
)
り
様
(
さま
)
を
見
(
み
)
ると、あまりの
驚
(
おどろ
)
きに、
少年
(
しょうねん
)
は
声
(
こえ
)
をたてることもできず、
驚
(
おどろ
)
きの
眼
(
まなこ
)
をみはって、いっしょうけんめいにその
光景
(
こうけい
)
を
見守
(
みまも
)
っていました。
眠い町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
かれ
)
は、
場所
(
ばしょ
)
がら、
真
(
しん
)
にあり
得
(
う
)
べからざる
光景
(
こうけい
)
を
見
(
み
)
るものだと
思
(
おも
)
い、
息
(
いき
)
を
殺
(
ころ
)
して、
子細
(
しさい
)
に
見
(
み
)
ていると、
小
(
ちい
)
さなかえるは、まだ
生
(
い
)
きていて、
万死
(
ばんし
)
の
中
(
なか
)
から
老工夫と電灯:――大人の童話――
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
駅
(
えき
)
へむかう
道
(
みち
)
の
上
(
うえ
)
で、なにかあるらしく
人々
(
ひとびと
)
が
集
(
あつ
)
まっているので、
自分
(
じぶん
)
もいってみる
気
(
き
)
になりました。それは、はじめて
見
(
み
)
る、
悲惨
(
ひさん
)
の
光景
(
こうけい
)
ではなかった。
道の上で見た話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのうちに、
夜
(
よ
)
がほのぼのと
白
(
しら
)
んで、
太陽
(
たいよう
)
が
上
(
あ
)
がった。このとき、
花
(
はな
)
は、どんな
光景
(
こうけい
)
をながめたでありましょう。
公園の花と毒蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ただ
真
(
ま
)
っ
白
(
しろ
)
な
荒寥
(
こうりょう
)
とした
鉛色
(
なまりいろ
)
に
光
(
ひか
)
る
氷
(
こおり
)
の
波濤
(
はとう
)
が
起伏
(
きふく
)
していて
昼夜
(
ちゅうや
)
の
区別
(
くべつ
)
なく、
春夏秋冬
(
はるなつあきふゆ
)
なく、ひっきりなしに
暴風
(
ぼうふう
)
の
吹
(
ふ
)
いている
光景
(
こうけい
)
が
目
(
め
)
に
浮
(
う
)
かぶのでした。
台風の子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
刹那
(
せつな
)
、どうしたことか、
彼
(
かれ
)
は、この
光景
(
こうけい
)
とは、なんら
関係
(
かんけい
)
のない、べつな
光景
(
こうけい
)
が
目
(
め
)
に
浮
(
う
)
かんだのであります。
老工夫と電灯:――大人の童話――
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
哀
(
あわ
)
れなものを、
労
(
いたわ
)
るかと
思
(
おも
)
えば、また、いじめるというふうに、
矛盾
(
むじゅん
)
した
光景
(
こうけい
)
を
空
(
そら
)
へ
描
(
えが
)
きながら。
からす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この
夜
(
よる
)
、
幾
(
いく
)
百
万
(
まん
)
の
燭光
(
しょっこう
)
を
消費
(
しょうひ
)
する
都会
(
とかい
)
の
明
(
あか
)
るい
夜
(
よる
)
の
光景
(
こうけい
)
などは、この
土地
(
とち
)
に
住
(
す
)
む
人々
(
ひとびと
)
のほとんどその
話
(
はなし
)
を
聞
(
き
)
いても
理解
(
りかい
)
することのできないことであったのです。
火を点ず
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
かれ
)
は、
明
(
あか
)
るい
空
(
そら
)
の
下
(
した
)
に、
赤
(
あか
)
い
旗影
(
はたかげ
)
や、
白
(
しろ
)
い
旗影
(
はたかげ
)
などがひらひらとひるがえって、
人影
(
ひとかげ
)
が、
町
(
まち
)
の
中
(
なか
)
を
往来
(
おうらい
)
する
光景
(
こうけい
)
などを、ぼんやりと
目
(
め
)
に
描
(
えが
)
いたのでありました。
公園の花と毒蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
侍女
(
こしもと
)
たちが
手
(
て
)
に
手
(
て
)
を
取
(
と
)
って
投
(
な
)
げる
金銀
(
きんぎん
)
の
輝
(
かがや
)
きと、お
姫
(
ひめ
)
さまの
赤
(
あか
)
い
着物
(
きもの
)
とが、さながら
雲
(
くも
)
の
舞
(
ま
)
うような、
夕日
(
ゆうひ
)
に
映
(
うつ
)
る
光景
(
こうけい
)
は、やはり
陸
(
りく
)
の
人々
(
ひとびと
)
の
目
(
め
)
に
見
(
み
)
られたのです。
赤い姫と黒い皇子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
老工夫
(
ろうこうふ
)
は、まだぼんやりとして、
電燈
(
でんとう
)
を
中心
(
ちゅうしん
)
に、
周囲
(
しゅうい
)
の
光景
(
こうけい
)
をながめていました。すべてが、じっとして、
動
(
うご
)
かない。ただ、
動
(
うご
)
いているものは、
水
(
みず
)
の
流
(
なが
)
ればかりでした。
老工夫と電灯:――大人の童話――
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
傷
(
いた
)
ましかった
光景
(
こうけい
)
が、
少年時分
(
しょうねんじぶん
)
の
彼
(
かれ
)
の
心
(
こころ
)
に
刻
(
きざ
)
みつけられて、いまでも
忘
(
わす
)
れないのであります。
野菊の花
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
百
貨店
(
かてん
)
にあるような、
赤
(
あか
)
、
青
(
あお
)
、
緑
(
みどり
)
の
冷
(
つめ
)
たく
透
(
す
)
きとおるさらや、コップなどを
製造
(
せいぞう
)
するガラス
工場
(
こうじょう
)
の
光景
(
こうけい
)
とか、
忽然
(
こつぜん
)
それが
消
(
き
)
えると、こんどは、
高
(
たか
)
い
煙突
(
えんとつ
)
から
黒
(
くろ
)
い
煙
(
けむり
)
が
流
(
なが
)
れ
風はささやく
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
木立
(
こだち
)
は、なんという
残酷
(
ざんこく
)
なことをするものだろうと、これを
見
(
み
)
るのにしのびませんでした。が、じきに、
暗
(
くら
)
く、
暗
(
くら
)
くなって、すべての
光景
(
こうけい
)
を、
夜
(
よる
)
が、
隠
(
かく
)
してしまいました。
美しく生まれたばかりに
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
おりも、おり、
例
(
れい
)
の
孫
(
まご
)
は、この
日
(
ひ
)
この
街
(
まち
)
を
通
(
とお
)
りかかりました。そして、
華
(
はな
)
やかな、
祭
(
まつ
)
りの
光景
(
こうけい
)
を
見
(
み
)
て、
自分
(
じぶん
)
の
家
(
いえ
)
も
祖父
(
そふ
)
までは、この
東京
(
とうきょう
)
に
住
(
す
)
んでいたのだなと
思
(
おも
)
いました。
さかずきの輪廻
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
このとき、あちらに
立
(
た
)
っている
電燈
(
でんとう
)
を
見
(
み
)
ても、
同
(
おな
)
じような
光景
(
こうけい
)
でありました。そして、
羽
(
はね
)
の
白
(
しろ
)
い
粉
(
こ
)
が、
火
(
ひ
)
の
周囲
(
しゅうい
)
の
空間
(
くうかん
)
を、
光
(
ひか
)
ったちりのまかれたように
散
(
ち
)
っているのでした。
公園の花と毒蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
おそらく、あの
子
(
こ
)
の
兄
(
あに
)
も
補充兵
(
ほじゅうへい
)
であろうと
思
(
おも
)
うと、
老兵士
(
ろうへいし
)
をして○○
攻撃
(
こうげき
)
の
際
(
さい
)
に、
自分
(
じぶん
)
の
見
(
み
)
た一
光景
(
こうけい
)
を
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
させるのでした。
険阻
(
けんそ
)
な
敵
(
てき
)
の
陣地
(
じんち
)
へ
突撃
(
とつげき
)
に
移
(
うつ
)
る
暫時前
(
しばらくまえ
)
のことです。
少女と老兵士
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
だれでも、こうした
光景
(
こうけい
)
を
見
(
み
)
るなら、
生物
(
せいぶつ
)
の
命
(
いのち
)
のとうとさを
知
(
し
)
るものは、
神
(
かみ
)
の
救
(
すく
)
いを
祈
(
いの
)
ったでありましょう。
正吉
(
しょうきち
)
も、
心
(
こころ
)
のうちで、どうか
弾
(
たま
)
のはずれるようにと
願
(
ねが
)
っていました。
春はよみがえる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
二人
(
ふたり
)
は、ただこうして
街
(
まち
)
の
光景
(
こうけい
)
をながめただけでありました。そして、ふたたびこの
港
(
みなと
)
から
離
(
はな
)
れてしまって、
航海
(
こうかい
)
がつづけられたのであります。
船
(
ふね
)
は、
南
(
みなみ
)
へ、
南
(
みなみ
)
へとゆきました。
幸福に暮らした二人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この
光景
(
こうけい
)
を
見
(
み
)
たさよ
子
(
こ
)
は、なんとなく
悲
(
かな
)
しくなりました。そして
家
(
いえ
)
へ
帰
(
かえ
)
る
路
(
みち
)
すがら、
自分
(
じぶん
)
もいつかお
父
(
とう
)
さんや、お
母
(
かあ
)
さんに
別
(
わか
)
れなければならぬ
日
(
ひ
)
があるのであろうと
思
(
おも
)
いました。
青い時計台
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
かもめは、さまざまな
街
(
まち
)
のにぎやかな
光景
(
こうけい
)
や、できごとなどを
見守
(
みまも
)
りました。そして、こんなおもしろいところがこの
世界
(
せかい
)
にあるということを、ほかの
鳥
(
とり
)
らはまだ
知
(
し
)
らないだろう。
馬を殺したからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
こうして、一
日
(
にち
)
はたち、やがて十
年
(
ねん
)
、二十
年
(
ねん
)
とたちます。百
年
(
ねん
)
、二百
年
(
ねん
)
とたちます。けれどそこばかりは、いつも
日
(
ひ
)
が
上
(
あ
)
がって、
暮
(
く
)
れるまで、
同
(
おな
)
じような
光景
(
こうけい
)
がつづいていました。
ものぐさじじいの来世
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いつも
快活
(
かいかつ
)
で、そして、また
独
(
ひと
)
りぼっちに
自分
(
じぶん
)
を
感
(
かん
)
じた
年子
(
としこ
)
は、しばらく、
柔
(
やわ
)
らかな
腰掛
(
こしか
)
けにからだを
投
(
な
)
げて、うっとりと、
波立
(
なみだ
)
ちかがやきつつある
光景
(
こうけい
)
に
見
(
み
)
とれて、
夢心地
(
ゆめごこち
)
でいました。
青い星の国へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
また
山
(
やま
)
では、おいしげる
木々
(
きぎ
)
に、あらしがおそうと、はげしく
枝
(
えだ
)
と
枝
(
えだ
)
をもみあい、そして、
頂上
(
ちょうじょう
)
から
落下
(
らっか
)
する
滝
(
たき
)
が、さながら
雷
(
かみなり
)
のとどろくように、あたりへこだまするものすごい
光景
(
こうけい
)
を
うずめられた鏡
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
達吉
(
たつきち
)
は、ぴかり、ゴロゴロ、ド、ドンという
電光
(
でんこう
)
と
雷鳴
(
らいめい
)
のものすごい
光景
(
こうけい
)
に、
父
(
ちち
)
が
戦死
(
せんし
)
したときのことを
想像
(
そうぞう
)
して、つい
思
(
おも
)
ったことを
口
(
くち
)
に
出
(
だ
)
して、きいたのであります。すると、
准尉
(
じゅんい
)
は
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
かもめは、
北
(
きた
)
の
方
(
ほう
)
の
故郷
(
こきょう
)
に
帰
(
かえ
)
ろうと
心
(
こころ
)
にきめました。そして、その
名残
(
なごり
)
にこの
街
(
まち
)
の
中
(
なか
)
の
光景
(
こうけい
)
をできるだけよく
見
(
み
)
ておこうと
思
(
おも
)
いました。ある
太陽
(
たいよう
)
の
輝
(
かがや
)
く、よく
晴
(
は
)
れた
日
(
ひ
)
の
午前
(
ごぜん
)
のことでありました。
馬を殺したからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
こう、
孫
(
まご
)
たちが
説明
(
せつめい
)
すると、おばあさんは、だまって
聞
(
き
)
いていられました。そして、ふと
頭
(
あたま
)
の
中
(
なか
)
に、
昔
(
むかし
)
、
雑誌
(
ざっし
)
の
口絵
(
くちえ
)
で
見
(
み
)
た、
軽気球
(
けいききゅう
)
の
上
(
あ
)
がっている
光景
(
こうけい
)
が、ありありとして、
映
(
うつ
)
ったのであります。
おばあさんとツェッペリン
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
二人
(
ふたり
)
は、
難船
(
なんせん
)
したときの
模様
(
もよう
)
や、
暗
(
くら
)
かった
夜
(
よる
)
のものすごい
光景
(
こうけい
)
や、
救
(
すく
)
われてから
港
(
みなと
)
に
着
(
つ
)
いて、
陸
(
りく
)
に
上
(
あ
)
がって、それはそれはいいつくされない
美
(
うつく
)
しい、
不思議
(
ふしぎ
)
な
世界
(
せかい
)
を
見
(
み
)
てきたようなことを
話
(
はな
)
しました。
幸福に暮らした二人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“光景”の意味
《名詞》
光 景(こうけい)
目に見える景色や様子。
情景。場面。
(context、dated)日光。自然光。
(出典:Wiktionary)
光
常用漢字
小2
部首:⼉
6画
景
常用漢字
小4
部首:⽇
12画
“光”で始まる語句
光
光沢
光明
光線
光芒
光琳
光子
光輝
光澤
光悦