“旗影”の読み方と例文
読み方割合
はたかげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かれは、あかるいそらしたに、あか旗影はたかげや、しろ旗影はたかげなどがひらひらとひるがえって、人影ひとかげが、まちなか往来おうらいする光景こうけいなどを、ぼんやりとえがいたのでありました。
公園の花と毒蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
否、将軍家も定敬公も、錦旗の旗影はたかげを見られると、すぐ恭順せられるかもしれない。もし、そうした場合には、我々が捨てぬでもよい城を捨てて関東へ下ったことは、全然徒労になる。
乱世 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
す敵の旗影はたかげも見で都を落ちさせ給ひしさへ平家末代の恥辱なるに、せめて此上は、一門の將士、御座船ござぶね枕にして屍を西海の波に浮べてこそ、天晴あつぱれ名門めいもんの最後、潔しとこそ申すべけれ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)