“御座船”の読み方と例文
読み方割合
ござぶね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
帯には銀糸で縫いを施した二たすじ三すじの波がゆらめき、ところどころに、御座船ござぶねのような古風な船が浮かんでいます。
痴人の愛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
伝え聞く、伊達政宗は松島の風景を愛賞して、船遊びのために二そう御座船ござぶねを造らせた。鳳凰丸と孔雀丸とがすなわちそれである。風流の仙台太守たいしゅは更に二十余章の舟唄を作らせた。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
す敵の旗影はたかげも見で都を落ちさせ給ひしさへ平家末代の恥辱なるに、せめて此上は、一門の將士、御座船ござぶね枕にして屍を西海の波に浮べてこそ、天晴あつぱれ名門めいもんの最後、潔しとこそ申すべけれ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)