“こうけい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
光景39.3%
肯綮20.6%
公卿6.5%
紅閨5.6%
口径2.8%
公圭1.9%
巧慧1.9%
絞刑1.9%
後景0.9%
黄奎0.9%
高啓0.9%
光啓0.9%
光瑩0.9%
孝恵0.9%
孝敬0.9%
孝景0.9%
寇警0.9%
庚兄0.9%
後継0.9%
後閨0.9%
恒景0.9%
江景0.9%
狡計0.9%
皇慶0.9%
荒雞0.9%
蒿蹊0.9%
行径0.9%
黄渓0.9%
黄経0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
過渡期かときの時代はあまり長くはなかった。糟谷かすや眼前がんぜん咫尺しせき光景こうけいにうつつをぬかしているまに、背後はいごの時代はようしゃなく推移すいいしておった。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
しかしすることはいつも肯綮こうけいにあたっていて、間然すべきところがない。弥一右衛門は意地ばかりで奉公して行くようになっている。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
なるほど、京都へまいれば秀吉公ひでよしこうのお力にすがることもでき、公卿こうけい百官の邸宅ていたく諸侯しょこうの門などいらかをならべておりますから、またなんぞうまい手蔓てづるにぶつからぬかぎりもござりますまい。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
客でも何んでもない、唯の旅人が、博多名物の一つとして、五圓の觀覽料を拂つて、そのあやしくも美しい、濃艶怪奇を極めた紅閨こうけいを見せてもらつたものです。
「僕もよくは知りませんが、四・五センチの口径こうけいをもったピストルなんて、市場しじょうにはちょっと見当らない品です」
省線電車の射撃手 (新字新仮名) / 海野十三(著)
宛名あてな苾堂ひつどう桑原氏くわばらうじ、名は正瑞せいずいあざな公圭こうけい、通称を古作こさくといった。駿河国島田駅の素封家で、詩および書を善くした。玄孫喜代平きよへいさんは島田駅の北半里ばかりの伝心寺でんしんじに住んでいる。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
民族的な巧慧こうけいさをそなえていたから、クリストフには優雅な点はないが、骨董こっとう品的なパリー人の示すことのできない堅実さをもっているということを、完全に見て取ったからであった。
船員の一人を殺害したかどで、九人の部下と共に絞刑こうけいに処せられた。
黄金虫 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
これらの山水画的後景こうけいは清長歌麿に及びて益〻進歩し、遂に北斎広重に至つて純然たる山水画をなせり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
この特色は風俗画に至りて最も著しく婦女の姿態と家屋路地ろじ等の後景こうけいを配合せしむる事すこぶる巧妙なり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
黄奎こうけいは夜おそく家へ帰った。さすがに酒も発せず、すぐ寝房ねやへ入った。彼には妻がなく、李春香りしゅんこうというめいが彼の面倒を見ていた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして直ちに、密車二隊をはしらせ、一手は黄奎こうけいを捕縛し、一手は馬騰の家を襲って、即座に二人を召捕ってこさせた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
高啓こうけいを重んじ、交情また親しきものありしは、高季迪こうきてきにこたえたてまつる高編脩こうへんしゅうによす高啓生一レこうけいのこをうめるをがす
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
道衍わかきより学を好み詩をたくみにし、高啓こうけいと友としく、宋濂そうれんにも推奨すいしょうされ、逃虚子集とうきょししゅう十巻を世に留めしほどの文才あるものなれば、道衍や筆を執りけん、あるいは又金忠の輩やことばつづりけん
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
みん王審知おうしんちはかつてせん州の刺史しし(州の長官)でありましたが、州の北にある桃林とうりんという村に、唐末の光啓こうけい年中、一種の不思議が起りました。
武子さんは暹羅シャムの皇太子に入輿にゅうよの儀が会議され——明治の初期に、日支親善のため、東本願寺の光瑩こうけい上人の姉妹はらからが、しん帝との縁組の交渉は内々進んでいたのに沙汰さたやみになったが——武子さんのは
九条武子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
と、言って青年をゆるして帰らした。問官は時の天子孝恵こうけい皇帝の皇后賈后かこうの親類の男であった。
賈后と小吏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
のち、太子高熾こうし羣小ぐんしょうためくるしめらるるや、告げて曰く、殿下はただまさに誠をつくして孝敬こうけいに、孳々ししとして民をめぐみたもうべきのみ、万事は天に在り、小人は意をくに足らずと。識見亦高しというべし。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
孝景こうけい皇帝は漢の高帝の孫也、七国の王は皆景帝の同宗どうそう父兄弟ふけいてい子孫しそんなり。然るに当時一たび其地を削れば則ち兵を構えて西に向えり。晋の諸王は、皆武帝の親子孫しんしそんなり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
たま/\北辺に寇警こうけいありしを機とし、防辺を名となし、燕藩の護衛の兵を調してさいでしめ、其の羽翼うよくを去りて、其の咽喉いんこうやくせんとし、すなわ工部侍郎こうぶじろう張昺ちょうへいをもて北平左布政使ほくへいさふせいしとなし
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
同じ干支えとに生れた同年の者が交際するには干支の兄、干支の弟という意味で庚兄こうけい庚弟こうていと呼びあい、その子や甥などは干支のおじさんという意見いみで、それを庚伯こうはくと呼ぶの風習があった。
水莽草 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
飯島好造は相変わらず多弁で、とかく話題を政治に向けがちだったが、その興味の中心は後継こうけい内閣ないかくの顔ぶれといったことにあるらしかった。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
その一つの部屋に、絢爛けんらんな夜具が敷いてあり、枕頭ちんとうの燭台も、あたりのものの気はいも、何となく貴人の空気と、なまめいた後閨こうけいの匂いをただよわせている。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
漢土にもつたえがある。汝南じょなん恒景こうけいというものの家に、或る日、一仙人がのぞいてうには、この秋、災厄あり、それを遁れんと思えば、紅絹もみふくろ茱萸ぐみを入れてひじにかけ高き山に登れと。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
江景こうけいというところで独力で病院を経営している福原という人の細君が、祖母を訪ねて来た。その女はみさおといって、祖母の姪の一人である。
その設備の費用や、交際や、仲に立って狡計こうけいろうする金魚ブローカーなどもあって、金魚のため——わずか飼魚の金魚のために家産を破り、流難荒亡こうぼうするみじめな愛魚家が少からずあった。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
親鸞とまあ同時代といってもよい皇慶こうけい高山寺の明恵みょうえ、また時の慈円僧正にしましても、同じような嘆きを、なにかのなかにもらしております。
親鸞聖人について (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何となれば彼らが天職は、荒雞こうけいの暁にさきだちて暁を報ずる如く、哀蝉あいせんの秋に先ちて秋を報ずるが如く、進撃を促すの喇叭らっぱの如く、急行を催す鉄笛てってきの如く、時に先ちて時を報ずるにあればなり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
蒿蹊こうけいが『勝地吐懐篇しょうちとかいへん』の凡例はんれいの下に
人々に答ふ (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
性情行径こうけいあいちかし、俳徊はいかい感慨、まことにあたわざるものありしならん。又別に、春日しゅんじつ劉太保りゅうたいほの墓に謁するの七律しちりつあり。まことに思慕の切なるを証すというべし。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
同乗するもの八人、程、しょう、楊、牛、ひょう、宋、史なり。は皆涙をふるって別れまいらす。帝は道を溧陽りつように取りて、呉江ごこう黄渓こうけいの史彬の家に至りたもうに、月のおわりを以て諸臣またようやあいあつまりて伺候しこうす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
一太陽年を太陽の黄経こうけいに従って二十四等分し、その各等分点を、立春、雨水、啓蟄けいちつ、春分、清明せいめい……という風に名づけたのである。
立春の卵 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)