“紅閨”の読み方と例文
読み方割合
こうけい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
深窓の美姫びき紅閨こうけい艶姐えんそ綾羅錦繍りょうらきんしゅうたもとを揃えて、一種異様の勧工場、六六館の婦人慈善会は冬枯に時ならぬ梅桜桃李ばいおうとうりの花を咲かせて、暗香あんこう堂に馥郁ふくいくたり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
客でも何んでもない、唯の旅人が、博多名物の一つとして、五圓の觀覽料を拂つて、そのあやしくも美しい、濃艶怪奇を極めた紅閨こうけいを見せてもらつたものです。
このような楚々そそたる麗人れいじんを、妻と呼んで、きたきた紅閨こうけいようすることの許された吾が友人柿丘秋郎こそは、世の中で一番不足のない果報者中かほうものちゅうの果報者だと云わなければならないのだった。
振動魔 (新字新仮名) / 海野十三(著)