トップ
>
紅閨
>
こうけい
ふりがな文庫
“
紅閨
(
こうけい
)” の例文
深窓の
美姫
(
びき
)
、
紅閨
(
こうけい
)
の
艶姐
(
えんそ
)
、
綾羅錦繍
(
りょうらきんしゅう
)
の
袂
(
たもと
)
を揃えて、一種異様の勧工場、六六館の婦人慈善会は冬枯に時ならぬ
梅桜桃李
(
ばいおうとうり
)
の花を咲かせて、
暗香
(
あんこう
)
堂に
馥郁
(
ふくいく
)
たり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
客でも何んでもない、唯の旅人が、博多名物の一つとして、五圓の觀覽料を拂つて、その
妖
(
あや
)
しくも美しい、濃艶怪奇を極めた
紅閨
(
こうけい
)
を見せてもらつたものです。
銭形平次捕物控:209 浮世絵の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
このような
楚々
(
そそ
)
たる
麗人
(
れいじん
)
を、妻と呼んで、
来
(
きた
)
る
日
(
ひ
)
来
(
きた
)
る
夜
(
よ
)
を
紅閨
(
こうけい
)
に
擁
(
よう
)
することの許された吾が友人柿丘秋郎こそは、世の中で一番不足のない
果報者中
(
かほうものちゅう
)
の果報者だと云わなければならないのだった。
振動魔
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
金の額ぶちのように
背負
(
しょ
)
って、揚々として大得意の
体
(
てい
)
で、
紅閨
(
こうけい
)
のあとを一散歩、
贅
(
ぜい
)
を
遣
(
や
)
る黒外套が、悠然と、柳を眺め、池を
覗
(
のぞ
)
き、火の見を仰いで、
移香
(
うつりが
)
を
惜気
(
おしげ
)
なく、
酔
(
えい
)
ざましに
みさごの鮨
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「名案じゃ」「名案、名案!」と、たちまち一せいに拍手があって、若侍は半分は好意的に、あと半分はいま
紅閨
(
こうけい
)
にお妙を
擁
(
よう
)
しているであろうことを
岡焼
(
おかやき
)
的に、この緊急動議を決定してしまった。
くろがね天狗
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
仏蘭西
(
フランス
)
の古典らしい油絵の少女で、その隣の
扉
(
と
)
を押し開けると、次の間は小さく纏まった寝室、
所謂
(
いわゆる
)
ハイカラにした
紅閨
(
こうけい
)
で、小卓にも、寝台にも、羽根布団にも、若い娘の好みらしい、可愛らしさと
笑う悪魔
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
紅
常用漢字
小6
部首:⽷
9画
閨
漢検1級
部首:⾨
14画
“紅”で始まる語句
紅
紅葉
紅蓮
紅絹
紅玉
紅色
紅白粉
紅梅
紅殻
紅味