“たたずまい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
光景25.0%
布置25.0%
状態25.0%
風情25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そういう戸外そと光景たたずまいをじっと眺めて居るうちに私は悲しくなりました。そして恐ろしくなりました。何んの理由も無かったのです。けれど私は夫れで窓にすがってしくしく泣いたのでございますわ。
西班牙の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
道太は路次ろじの前に立って、さびのついた庭を眺めていた。この町でも別にいいというほどの庭ではなかったけれど、かわいた頭脳あたまには、じじむさいような木石の布置たたずまいが、ことに懐かしくうつるのであった。
挿話 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
風も吹かずそよぎもせず、外も内も森然しんとした状態たたずまい! 響くものは悲しみの歌ばかり、咽び泣く銀の竪琴の音ばかり、ただ音ばかりでござりました。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
すがすがしい朝の風情たたずまいのなかに、ここ大鍋のお美野の寝間にだけは、解きようもない不可思議を孕んで不気味な沈黙が、冷たくめ渡っていた。