“看板:かんばん” の例文
“看板:かんばん”を含む作品の著者(上位)作品数
野村胡堂10
小川未明5
三遊亭円朝4
泉鏡太郎3
泉鏡花3
“看板:かんばん”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 工芸 > 工芸16.7%
文学 > フランス文学 > 小説 物語(児童)15.4%
自然科学 > 植物学 > 植物学8.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
なるほど、その小路こうじのなかほどに、あかと白のねじあめの形をした、床屋とこや看板かんばんが見えました。
いぼ (新字新仮名) / 新美南吉(著)
その頃、神田の帯屋小路おびやこうじに、「喧嘩渡世」という不思議な看板かんばんを上げた、いきな構えの家があった。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「ああ、かなければ、看板かんばんにならないが、まあ、のほうにちからをいれてもらいたいのだ。」
生きている看板 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それも、そのはずのこと、看板かんばん美人びじんあたまに、一ぽんちいさなつのえていたからです。
生きている看板 (新字新仮名) / 小川未明(著)
みずくきのあとも細々ほそぼそと、ながしたようにきつらねた木目もくめいた看板かんばん
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
こんな看板かんばんけたうちが一けんしかないほどたうげちいさなむらでした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
おそらく寶物ほうもつか、あるひは石斧せきふつくいへ看板かんばんであつたかもれません。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
りきといふは此家このやの一まい看板かんばんとしずいわかけれどもきやくぶにめうありて
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
今日こんにち不図ふと鉄道馬車てつだうばしやの窓より浅草あさくさなる松田まつだの絵看板かんばん瞥見致候べつけんいたしそろ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
不老不死の靈藥よりは、もつと利き目のあつたらしい、看板かんばん娘のしのぶと名乘るまでもありません。
上野近くを歩くと田村屋の煙管だとか、十三屋のくしだとか、道明どうみょう組紐くみひもだとか今でも古い看板かんばんを降ろしません。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
むかしのとほりでなくとも田中屋たなかや看板かんばんをかけるとたのしみにしてるよ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
桟橋さんばし前「しまや」という看板かんばんをおぼえてかえり、手紙を出してみたが、返事はこなかった。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
なぜなら、そのうちの前には小さなしんちゅうの看板かんばんが二まいぶら下がっていて、それがどうしたって音楽の先生の看板ではなかった。
もと一軒いつけん旅店りよてんであつたが、一人女ひとりむすめ評判ひやうばんなのがなくなつてからは看板かんばんはづした
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
最初から私が乘出して、曲者に用心させるより、八の野郎を看板かんばんにして蔭であやつつた方が
それで美麗びれい花色かしょくが虫を呼ぶ看板かんばんとなっており、その花香かこうもまた虫をさそう一つの手引てびきをつとめている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
れともわらふかしら、わらはれてもかまはない、おほきくつて看板かんばんたらいな、おまへやかへ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
へい、え、あの、御門ごもんところに、お汁粉しるこ看板かんばんりましたが、あれはお長家ながやであそばしますのでげせうか。
士族の商法 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
ちやんと麦酒ビール看板かんばんだね、西洋酒せいやうしゆのビラがさがつてる所が不思議ふしぎだね、ばアさんはなんですか。
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「ひらめやかれいに附き合ひはないよ。うなぎといふ字と、くぢらといふ字なら看板かんばんで見て知つてるが、それでも間に合せるわけには行かねエのか」
雑誌社が原稿を買ひに来るのは、商売に違ひないぢやありませんか? それは或主張を立ててゐるとか、或使命を持つてゐるとか、看板かんばんはいろいろあるでせう。
売文問答 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
その本の中の化け物などは、大抵たいてい見世物みせもの看板かんばんに過ぎない。
支那の画 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
町の人たちは、あの馬鹿ばか甚兵衛がたいそうな看板かんばんをだしたが、どんなことをするのかしらと、面白半分おもしろはんぶん小屋こやへはいってみました。
人形使い (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
然し看板かんばんを出した慾張り屋の与右衛門さんは、詐を云わぬ、いかさまをせぬ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
すなわち目にくその白い色を看板かんばんにして、昆虫を招いているのである。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
いぼれた看板かんばんが、一のうちに、どこへかんでしまい、そして、いつもごみばかりのかわには、滔々とうとうとして急流きゅうりゅうがうなり
台風の子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
豈夫まさかパレツトを看板かんばんにしてフリ賣もして歩けないじやないか!
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
「そんなこたァごわすまい。看板かんばんのねえ見世みせはあるまいからの」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
古風な看板かんばんを今もはずさない店があるのは、伝統の残るのを語ります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
ところが今度は親方がきれいな看板かんばんのかかっている宿屋へはいった。
「だつて玉子屋たまごや看板かんばんにはなんいてある?」
廓そだち (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おもてにかゝげし看板かんばんれば子細しさいらしく御料理おんりようりとぞしたゝめける、さりとて仕出しだたのみにゆきたらばなにとかいふらん
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
これ我楽多文庫がらくたぶんこ発行所はつかうしよ硯友社けんいうしやなる看板かんばんを上げたのでした、雑誌もすで売品ばいひんつた以上いじやう
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
として、しろいところにくろふといてある看板かんばんは、とうさんたちにもつてやすんでけとふやうにえました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
むかって右手みぎて門柱もんちゅう看板かんばんがかけてある。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
未決中無事に三年を打ち過ぎしほどなれば、そのあいだ随分種々の罪人にいしが、その罪人の中にはまたかかる好人物もあるなり、かかる処にてかかる看板かんばんを附けおらざりせば
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
けだ古樹ふるき額形がくがた看板かんばんきざんだ文字もじいろで、みせのぞくと煮山椒にざんせうる、これも土地とち名物めいぶつである。
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
往来おもてはう看板かんばんけました。
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
それからお菊さんは、好きな男と一緒になり、隨分苦勞をしたといふ話ですが、男にも死に別れ、又江戸に舞ひ戻り、三味線堀に踊りの師匠をして、紀久榮きくえといふ看板かんばんを擧げて居るとは
濁りたる看板かんばんを、入り残る窓の落日いりひを。
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
氷室の看板かんばんかけるペンキのはこび眺むるごとく、
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「親孝行指南所と言つた看板かんばんでも出したのか」
この小舎こやがいちばんたかくて、看板かんばんがすてきにおもしろそうでありましたから、かれはついに木戸銭きどせんはらって、おくほうはいってゆきました。
公園の花と毒蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
往来おうらいの人たちは、ふしぎな看板かんばんとおもしろそうな口上こうじょうられて、ぞろぞろ見世物小屋みせものごやめかけてて、たちまち、まんいんになってしまいました。
文福茶がま (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
甚兵衛は、みやこの一番にぎやかな場所ばしょに、ただちに小屋こやがけをしまして、「世界一の人形使い、ひとりでおどるひょっとこ人形」というれい看板かんばんをだしました。
人形使い (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
生薬屋きぐすりや看板かんばんだよ。
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
ぺんきぬりめし看板かんばん
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「もう澤山だ、歸つてくれ。——水本賀奈女にさう言ふが宜い、踊の師匠の看板かんばんを外して、紅白粉べにおしろいを洗ひ落し、疣尻卷いぼじりまきにして賃仕事でも始めて見ろとな。世の中に怖いことがなくなるぜ」
糸屋いとや看板かんばんだ。
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
とうてい、まちといわれそうもない、四、五けんばかりみせのならんだ、バスの停留場ていりゅうじょうのあるところまできてりると、その一けんには、パチンコの看板かんばんが、かかっていました。
雲のわくころ (新字新仮名) / 小川未明(著)
それは巾着切の仕事を、一つの藝と心得て、決して田舍者の懷ろは狙はないといふ一つのフエーアプレーを信じ、兩國の如何いかゞはしい見世物の看板かんばんを、口を開いて眺めて居る、田舍の人の財布などをねらふのは
このつら看板かんばん
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
電柱でんちゅうに、「ほねつぎもみ療治りょうじ」と看板かんばんのかかっているところから、路次ろじがると、たりに表側おもてがわ西洋造せいようづくりにした医院いいんがあります。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
巾着切を看板かんばんにかけて居るやうな辰三が、何時までも安穩に暮らせたのは、一つは働きの方法が馬鹿々々しく義理堅かつた上に、内々は御用聞の良い顏に喰ひ入つて、諜者てふじやを勤め、その方でも調法がられて居る爲でした。
その晩、第一番に逢つたのは、支配人の祿兵衞ろくべゑ月代さかやき光澤つやの良い働き盛りの男で、背は高い方、少し氣むづかしさうですが、その代り堅いのと正直なのが看板かんばんで、家中の者が一目も二目も置いて居ります。
なんじは人の前に立ち、少しでもよく自分を思われたいと、自分の真価以上に看板かんばんをかけたい了簡りょうけんなるか、相手の人にめられたいと思っておりはせぬか、あるいは何か求むる所があって、相手の人にお世辞せじを述べるか
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
その頃飯田町の飮屋の看板かんばん娘でお由良といふのは、色の淺黒い丸ぽちやの二十歳娘で、さして綺麗ではなかつたのですが、したゝる愛嬌と、拔群の才氣で、見る影もない小料理屋の娘ながら、神田から番町へかけての人氣を呼んでゐるのでした。
書籍御預り申候の看板かんばんが目につくほどとなっては、得てあの里の儀式的文通の下に雌伏しふくし、果断は真正の知識と、着て居る布子の裏をいで、その夜の鍋の不足を補われるとは、今初まったでもないが困った始末、ただ感心なのはあの男と
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
「お道坊は唯の奉公人で、品の良いポチヤポチヤした娘ですが、まだ十六の肩揚かたあげの取れないおぼこで、——お使ひ姫で、百壽園の看板かんばんになつてゐるのは、壽齋の娘で、十九になるしのぶといふ、これは大變ですよ、百まで生きたい亡者が押すな/\だ」
それによると、竹松夫婦が旅興行を始めたのは、もう十年も前、最初は八人藝やら一人芝居やら、お六の唄で賣りましたが、五六年前眞珠太夫のお玉が一座に入つたのは、信州の旅興行中で、その頃十三だつたお玉が、年と共に次第に美しくなり、十五六になると、眞珠しんじゆ太夫と名乘らせて、一枚看板かんばんになつてしまつたのです。