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誠
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まこと
ふりがな文庫
“
誠
(
まこと
)” の例文
すなわち花は
誠
(
まこと
)
に
美麗
(
びれい
)
で、
且
(
か
)
つ趣味に
富
(
と
)
んだ生殖器であって、動物の
醜
(
みにく
)
い生殖器とは
雲泥
(
うんでい
)
の差があり、とても
比
(
くら
)
べものにはならない。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
「
誠
(
まこと
)
くんだって、なくすやい。
昨日
(
きのう
)
、
上
(
うわ
)
ぐつを
片
(
かた
)
っぽおとしてきて、お
母
(
かあ
)
さんにしかられていたから。」と、
正
(
しょう
)
ちゃんはいいました。
ボールの行方
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「もし旦那様、何ともはや
誠
(
まこと
)
に
申兼
(
もうしか
)
ねましてございますが、はい、
小用場
(
こようば
)
へはどちらへ参りますでございますか、どうぞ、はい。……」
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
其
(
その
)
お
答
(
こた
)
へ
承
(
うけたま
)
はらずば
歸邸
(
きてい
)
いたし
難
(
がた
)
し
平
(
ひら
)
にお
伺
(
うかゞ
)
ひありたしと
押返
(
おしかへ
)
せば、それ
程
(
ほど
)
に
仰
(
おほ
)
せらるゝを
包
(
つゝ
)
むも
甲斐
(
かひ
)
なし、
誠
(
まこと
)
のこと申
上
(
あげ
)
ん
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「これはお
語
(
ことば
)
誠
(
まこと
)
に
恐
(
おそ
)
れ入ります。私共はもう天上にも帰れませんしできます事ならこちらで何なりみなさまのお役に立ちたいと存じます。」
双子の星
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
調子のよいときの
武帝
(
ぶてい
)
は
誠
(
まこと
)
に
高邁闊達
(
こうまいかったつ
)
な・理解ある文教の保護者だったし、
太史令
(
たいしれい
)
という職が地味な特殊な技能を要するものだったために
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
致し
誠
(
まこと
)
の修驗と相成て後當村へ
歸
(
かへ
)
り其時にこそ
師匠
(
ししやう
)
感應院の院を
續度
(
つぎたく
)
存ずるなり
哀
(
あは
)
れ此儀を
御許
(
おんゆる
)
し下され度
夫迄
(
それまで
)
の内は感應院へは
宜
(
よろし
)
き代りを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
一念の声、一念のいのり!
祈
(
いの
)
らなくても、人の
誠
(
まこと
)
は天地をうごかすという……。だが、
床下
(
ゆかした
)
のやみは、しいんとしていた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
誠
(
まこと
)
に着具合の良い外套である。相当時代物らしいがまだ毛もふかふかしている。大きな六角形の釦が六つ胸についている。釦の色は黄色だった。
蜆
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
佳き文章とは、「情
籠
(
こも
)
りて、
詞
(
ことば
)
舒
(
の
)
び、心のままの
誠
(
まこと
)
を歌い出でたる」態のものを指していう
也
(
なり
)
。情籠りて云々は上田敏、若きころの文章である。
もの思う葦:――当りまえのことを当りまえに語る。
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
「露西亜との軍費を
捲
(
ま
)
き上げて、之を菊三郎への軍費に流用する所、好個の外務大臣だ」
誠
(
まこと
)
や筆を
執
(
と
)
つては
鷺
(
さぎ
)
を烏となし
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
お前も知ってるだろう、早船の
斎藤
(
さいとう
)
よ、あの人にはお前も一度ぐらい逢った事があろう、お互いに何もかも知れきってる間だから、
誠
(
まこと
)
に
苦
(
く
)
なしだ。
春の潮
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
「ここは、たゞ、家屋の広い適当なやつがほかにない関係上、泊るだけだから、」当直士官は、
誠
(
まこと
)
しやかな注意をした。
武装せる市街
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
一時の太平に
狎
(
な
)
れて
衣紋裝束
(
えもんしやうぞく
)
に
外見
(
みえ
)
を飾れども、
誠
(
まこと
)
武士の魂あるもの幾何かあるべき。華奢風流に
荒
(
すさ
)
める重景が如き、物の用に立つべくもあらず。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
フラア・トムマーゾの燃ゆる
誠
(
まこと
)
とそのふさはしき
言
(
ことば
)
とは我を動かしてかく大いなる
武士
(
ものゝふ
)
を
競
(
きそ
)
ひ
讚
(
ほ
)
めしめ 一四二—一四四
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
考えて見ると
誠
(
まこと
)
にいやな話で、とても日本人などのもっともだとは思えないりくつであるが、それとは関係なしに、この昔話のおもしろかったのは
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「そうして、あの人の手は、
女性
(
おなご
)
の血に染んでいるのでございますね。あの人は、足でおなごの
誠
(
まこと
)
に踏みつけて、立っていらっしゃるのでございます」
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
かれ
曙立
(
あけたつ
)
の王に
科
(
おほ
)
せて、うけひ白さしむらく
一〇
、「この大神を拜むによりて、
誠
(
まこと
)
に
驗
(
しるし
)
あらば、この
鷺
(
さぎ
)
の
巣
(
す
)
の池
一一
の樹に住める鷺を、うけひ落ちよ」
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
「とこしへに民安かれと祈るなる
吾代
(
わがよ
)
を守れ伊勢の
大神
(
おおかみ
)
」。その
誠
(
まこと
)
は天に
逼
(
せま
)
るというべきもの。「取る
棹
(
さお
)
の心長くも
漕
(
こ
)
ぎ寄せん
蘆間小舟
(
あしまのおぶね
)
さはりありとも」
謀叛論(草稿)
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
識
(
し
)
らず、この語
誠
(
まこと
)
に
然
(
しか
)
るや。孟子曰く、否、これ君子の言に非ず、斉東の野人の語なり。
堯
(
ぎょう
)
老いて
舜
(
しゅん
)
摂
(
せつ
)
せるなり。
孔子
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
これはじつにはかばかしからぬ計画である、だが少年の共同一致の
誠
(
まこと
)
の力は十分に塩を製しうることができた。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
エヽ
此水指
(
このみづさし
)
は
誠
(
まこと
)
に
結構
(
けつこう
)
ですな、
夫
(
それ
)
から
向
(
むか
)
うのお
屏風
(
びやうぶ
)
、三
幅
(
ぷく
)
対
(
つひ
)
の
探幽
(
たんにゆう
)
のお
軸
(
ぢく
)
夫
(
それ
)
に
此霰
(
このあられ
)
の
釜
(
かま
)
は
蘆屋
(
あしや
)
でげせうな
士族の商法
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
然
(
しか
)
るに、
中根
(
なかね
)
は
身
(
み
)
の
危急
(
ききふ
)
を
忘
(
わす
)
れて
銃
(
じう
)
を
離
(
はな
)
さず、
飽
(
あ
)
くまで
銃
(
じう
)
を
守
(
まも
)
らうとした。あの
行爲
(
かうゐ
)
、あの
精神
(
せいしん
)
は
正
(
まさ
)
に
軍人精神
(
ぐんじんせいしん
)
を
立派
(
りつぱ
)
に
發揚
(
はつやう
)
したもので、
誠
(
まこと
)
に
軍人
(
ぐんじん
)
の
鑑
(
かがみ
)
である。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
〔譯〕人心の
靈
(
れい
)
、
太陽
(
たいやう
)
の如く然り。但だ
克伐
(
こくばつ
)
怨欲
(
えんよく
)
、
雲霧
(
うんむ
)
四塞
(
しそく
)
せば、此の
靈
(
れい
)
烏
(
いづ
)
くに在る。故に意を
誠
(
まこと
)
にする工夫は、
雲霧
(
うんむ
)
を
掃
(
はら
)
うて白日を
仰
(
あふ
)
ぐより先きなるは
莫
(
な
)
し。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
また、
誠
(
まこと
)
で、一生を貫いて来ました。今、その正義と誠とで、あなたを殺し、ここに、一生の幕を閉じます
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
彼は青天白日の
下
(
もと
)
に、尋常の態度で、相手に公言し得る事でなければ自己の
誠
(
まこと
)
でないと信じたからである。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
そんな
満
(
つま
)
らぬ
考
(
かんがえ
)
を
打消
(
うちけ
)
すと、
結局
(
けっく
)
夢中にそんな所も過ぎるので、これ
等
(
ら
)
は
誠
(
まこと
)
によいことだと自分は思う。
死神
(新字新仮名)
/
岡崎雪声
(著)
誠
(
まこと
)
欲しいなら一億金出すか、僕の右足で牽き来り得る限り袋に金を入れてくれるかと言うべしと教えた。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
誠
(
まこと
)
に彼はその研究所へ一度も足を踏み入れたことがないのであるから、今夜はぜひ入って調べてみたい。
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
われらにしてもし
誠
(
まこと
)
の心の底から、ミューズやヴェヌスの神に身を捧げる覚悟ならば、われらは
立琴
(
ハルブ
)
を
抱
(
いだ
)
くに先立って
掟
(
おきて
)
きびしいわれらが祖国を去るに
如
(
し
)
くはない。
監獄署の裏
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
しかしその声には、人の心を
打
(
う
)
つ
誠
(
まこと
)
がこもっていた。声に
出
(
だ
)
して
考
(
かんが
)
えているのかと思えるほどだった。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
瓜生ノ衛門 へえ、
誠
(
まこと
)
に気恥しくて申し上げにくい話なんでございますが、……実は手前……瓜生の里には四十年前に云い交した
許婚
(
いいなずけ
)
がひとり待って居るんでございます。
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
燕王信の
誠
(
まこと
)
あるを見、席を下りて信を拝して曰く、我が一家を生かすものは
子
(
し
)
なりと。信つぶさに朝廷の燕を図るの状を告ぐ。形勢は急転直下せり。事態は既に決裂せり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
『
毎日
(
まいにち
)
安泰
(
あんたい
)
に
暮
(
くら
)
させていただきまして
誠
(
まこと
)
に
難有
(
ありがと
)
うございます。
何卒
(
なにとぞ
)
明日
(
あす
)
も
無事
(
ぶじ
)
息災
(
そくさい
)
に
過
(
すご
)
せますよう……。』
昔
(
むかし
)
はこんなあっさりしたのが
大
(
たい
)
そう
多
(
おお
)
かったものでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
だが疑い深い私は、この彼の
誠
(
まこと
)
しやかな、さも優しげな弁解を、容易に信じようとはしなかった。恥しいことだけれど、私は諸戸の腕の中で、まるで
駄々子
(
だだっこ
)
の様に振舞った。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
と、
誠
(
まこと
)
に
都合
(
つがふ
)
の
好
(
い
)
い
哲學
(
てつがく
)
です。
而
(
さう
)
して
自分
(
じぶん
)
を
哲人
(
ワイゼ
)
と
感
(
かん
)
じてゐる……いや
貴方
(
あなた
)
是
(
これ
)
はです、
哲學
(
てつがく
)
でもなければ、
思想
(
しさう
)
でもなし、
見解
(
けんかい
)
の
敢
(
あへ
)
て
廣
(
ひろ
)
いのでも
無
(
な
)
い、
怠惰
(
たいだ
)
です。
自滅
(
じめつ
)
です。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「
誠
(
まこと
)
にどうもお
内儀
(
かみ
)
さん」
彼
(
かれ
)
は
財布
(
さいふ
)
を
帶
(
おび
)
から
解
(
と
)
いて
出
(
だ
)
した
時
(
とき
)
酷
(
ひど
)
く
減
(
へ
)
つて
畢
(
しま
)
つたやうに
感
(
かん
)
じて、
其
(
そ
)
の
財布
(
さいふ
)
を
外
(
そと
)
から
一寸
(
ちよつと
)
見
(
み
)
て
首
(
くび
)
を
傾
(
かたぶ
)
けた。
彼
(
かれ
)
は
又
(
また
)
財布
(
さいふ
)
の
底
(
そこ
)
の
錢
(
ぜに
)
を
攫
(
つか
)
み
出
(
だ
)
して
見
(
み
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「念仏申すこそ
誠
(
まこと
)
に末通りたる慈悲にてや候ふべき」というのはじつに深い心持ちである。
愛と認識との出発
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
葉子はありもしない事を
誠
(
まこと
)
しやかに書き連ねて木村のほうから送金させねばならなかった。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
あれは
全
(
まった
)
くのところ、きりょう
好
(
よ
)
しではございませぬ。しかし
誠
(
まこと
)
に
善
(
よ
)
い
性質
(
せいしつ
)
をもっておりますし、
泳
(
およ
)
ぎをさせますと、
他
(
ほか
)
の
子達
(
こたち
)
くらい、——いやそれよりずっと
上手
(
じょうず
)
に
致
(
いた
)
します。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
それともそちのその言葉が
誠
(
まこと
)
真実であるならば、その仇の名を云うて見よ! そちを殺したその後でそちに代ってこの甚五衛門が必ず仇を討ってやる。さあ仇の名を云うがよい!
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
若童
生
(
うま
)
れさせ
給由承候
(
たまひしよしうけたまはりさふらふ
)
。目出たく覺へ
候
(
さふらふ
)
。
誠
(
まこと
)
に今日は
八日
(
やうか
)
にて
候
(
さふらふ
)
も、
彼
(
かれ
)
と
云
(
いひ
)
此
(
これ
)
と
云
(
いひ
)
、
所願
(
しよぐわん
)
しほ(潮)の指す如く、春の野に華の開けるが如し。然れば、いそぎいそぎ
名
(
な
)
をつけ
奉
(
たてまつ
)
る。
尼たちへの消息:――よく生きよとの――
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
月日
(
つきひ
)
と
共
(
とも
)
に
傷
(
きず
)
の
疼痛
(
いたみ
)
は
薄
(
うす
)
らぎ、
又
(
また
)
傷痕
(
きずあと
)
も
癒
(
い
)
えて
行
(
ゆ
)
く。しかしそれと
共
(
とも
)
に
悔
(
くゐ
)
も
亦
(
また
)
消
(
き
)
え
去
(
さ
)
るものゝやうに
思
(
おも
)
つたのは
間違
(
まちが
)
ひであつた。
彼女
(
かのぢよ
)
は
今
(
いま
)
初
(
はじ
)
めて
誠
(
まこと
)
の
悔
(
くゐ
)
を
味
(
あぢ
)
はつたやうな
氣
(
き
)
がした。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
重
(
おも
)
い
羽毛
(
はね
)
、
白
(
しろ
)
い
煤
(
すゝ
)
、
冷
(
つめた
)
い
火
(
ひ
)
、
健康
(
すこやか
)
な
病體
(
びゃうたい
)
、
醒
(
さ
)
めた
眠
(
ねむり
)
! あゝ、
有
(
あ
)
りのまゝとは
同
(
おな
)
じでない
物
(
もの
)
!
恰
(
ちょう
)
ど
其樣
(
そのやう
)
な
切
(
せつ
)
ない
戀
(
こひ
)
を
感
(
かん
)
じながら、
戀
(
こひ
)
の
誠
(
まこと
)
をば
感
(
かん
)
ぜぬ
切
(
せつ
)
なさ!……
何
(
なん
)
で
笑
(
わら
)
ふンぢゃ?
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
かういふ
傳記
(
でんき
)
の
一部
(
いちぶ
)
を
知
(
し
)
つて
諸平
(
もろひら
)
の
歌
(
うた
)
を
讀
(
よ
)
むと、
誠
(
まこと
)
に
思
(
おも
)
ひ
深
(
ふか
)
いところが
感
(
かん
)
じられます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
其いさめを
容
(
いれ
)
玉ひよろこばせ給ひて御衣を賜ひたるを、此
配所
(
はいしよ
)
にもちくだりて毎日御衣にのこりたる
余香
(
よかう
)
を
拝
(
はい
)
すと、
帝
(
みかど
)
をしたひ御恩を忘れ玉はざる御心の
誠
(
まこと
)
を作り玉ひたるなり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
また傍観者の歌とせんか、秘密中の秘密に属するのろひ釘を見る事もことさらめきて
誠
(
まこと
)
しからず、はた「惑へりと自ら知りて」とその心中まで明瞭に見抜きたるもあるべき事ならず。
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
ちろッちろッと走っているさまは、
誠
(
まこと
)
に、もの
凄
(
すさ
)
まじいばかりの景色でした。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
しかし、私のような年輩でも一生懸命になれば物の形が彫れるものでありましょうか、あるいはまた到底手をつけることも出来ないものでありましょうか……と後藤氏は心の
誠
(
まこと
)
を
籠
(
こ
)
めてのお話。
幕末維新懐古談:69 馬専門の彫刻家のこと
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
最う誰も居ませんから目「やれ/\、あゝ夫は困ッたなア実に
困
(
こまっ
)
た、己よりも
先
(
ま
)
ア内儀が
嘸
(
さぞ
)
かし失望する事だろう、困たなア」と頭を掻く其様如何にも
誠
(
まこと
)
しやかなり、下女は何事かと怪しむ如く
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
誠
常用漢字
小6
部首:⾔
13画
“誠”を含む語句
誠心
誠実
誠意
熱誠
至誠
誠實
誠惶誠恐
精誠
丹誠
赤誠
宗誠
誠忠
悃誠
真誠
張士誠
誠園
誠仁
高橋誠一郎
誠否
誠吾
...