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町内
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ちやうない
ふりがな文庫
“
町内
(
ちやうない
)” の例文
然
(
さ
)
らばと
言
(
い
)
つて、
一寸
(
ちよつと
)
蛙
(
かへる
)
を、
承
(
うけたまは
)
りまする
儀
(
ぎ
)
でと、
一々
(
いち/\
)
町内
(
ちやうない
)
の
差配
(
さはい
)
へ
斷
(
ことわ
)
るのでは、
木戸錢
(
きどせん
)
を
拂
(
はら
)
つて
時鳥
(
ほとゝぎす
)
を
見
(
み
)
るやうな
殺風景
(
さつぷうけい
)
に
成
(
な
)
る。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
串談
(
じようだん
)
はぬきにして
結城
(
ゆふき
)
さん
貴君
(
あなた
)
に
隱
(
か
)
くしたとて
仕方
(
しかた
)
がないから
申
(
まをし
)
ますが
町内
(
ちやうない
)
で
少
(
すこ
)
しは
巾
(
はゞ
)
もあつた
蒲團
(
ふとん
)
やの
源
(
げん
)
七といふ
人
(
ひと
)
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
水の溜つてる面積は五六
町内
(
ちやうない
)
に跨つてる程廣いのに、排水の落口といふのは僅に三ヶ所、それが又、皆落口が小さくて、溝は七まがり八まがりと迂曲して居る。
水害雑録
(旧字旧仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
町内
(
ちやうない
)
に二十
年
(
ねん
)
も
住
(
す
)
んでゐる
八百屋
(
やほや
)
の
爺
(
おやぢ
)
が
勝手口
(
かつてぐち
)
でわざ/\
説明
(
せつめい
)
して
呉
(
く
)
れた
事
(
こと
)
がある。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
檢査
(
あらため
)
て書付など
讀
(
よま
)
れ何か心に
合點
(
うなづき
)
仔細
(
しさい
)
有
(
あれ
)
ば
追々
(
おひ/\
)
吟味
(
ぎんみ
)
に及ぶとて一同下られ
小間物屋
(
こまものや
)
は
町内
(
ちやうない
)
預
(
あづ
)
け吉三郎旅僧は入牢申付られけり
偖
(
さて
)
翌日
(
よくじつ
)
大岡殿吉三郎を呼出し其の方
彌々
(
いよ/\
)
菊と
密通
(
みつつう
)
致
(
いた
)
して
櫛
(
くし
)
簪
(
かんざし
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
をりもをりとて
町内
(
ちやうない
)
の
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
何
(
なに
)
、
貴女
(
あなた
)
、
男同士
(
をとこどうし
)
だ、と
何
(
ど
)
うかすると、
御近所
(
ごきんじよ
)
づから、
町内
(
ちやうない
)
では
錢湯
(
おゆや
)
の
中
(
なか
)
で、
素裸
(
すつぱだか
)
で
初對面
(
しよたいめん
)
の
挨拶
(
あいさつ
)
をする
事
(
こと
)
がありますよ……
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
四季
(
しき
)
押通
(
おしとほ
)
し
油
(
あぶら
)
びかりする
目
(
め
)
くら
縞
(
じま
)
の
筒袖
(
つゝそで
)
を
振
(
ふ
)
つて
火
(
ひ
)
の
玉
(
たま
)
のやうな
子
(
こ
)
だと
町内
(
ちやうない
)
に
恐
(
こわ
)
がられる
亂暴
(
らんばう
)
も
慰
(
なぐさ
)
むる
人
(
ひと
)
なき
胸苦
(
むなぐる
)
しさの
餘
(
あま
)
り、
假
(
かり
)
にも
優
(
やさ
)
しう
言
(
い
)
ふて
呉
(
く
)
れる
人
(
ひと
)
のあれば
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
やがて
日
(
ひ
)
が
暮
(
くれ
)
れた。
晝間
(
ひるま
)
からあまり
車
(
くるま
)
の
音
(
おと
)
を
聞
(
き
)
かない
町内
(
ちやうない
)
は、
宵
(
よひ
)
の
口
(
くち
)
から
寂
(
しん
)
としてゐた。
夫婦
(
ふうふ
)
は
例
(
れい
)
の
通
(
とほ
)
り
洋燈
(
らんぷ
)
の
下
(
もと
)
に
寄
(
よ
)
つた。
廣
(
ひろ
)
い
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
で、
自分達
(
じぶんたち
)
の
坐
(
すわ
)
つてゐる
所丈
(
ところだけ
)
が
明
(
あか
)
るく
思
(
おも
)
はれた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
欲
(
ほし
)
いと云るゝ
趣
(
おもむ
)
き御
道理
(
もつとも
)
千萬
併
(
しかし
)
此金は
去冬
(
きよふゆ
)
夜廻りの
節
(
せつ
)
我等拾ひ
町内
(
ちやうない
)
より御訴へ申上置し所
落主
(
おとしぬし
)
無
(
な
)
きゆゑ今日我等へ下されしなれば
親公
(
おやご
)
の爲と有ば
進
(
しん
)
ぜ申べし町所家主名前は何と云るゝと
聞
(
きけ
)
ば彼の者然ればなり町所名前などを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
軒
(
のき
)
の
花
(
はな
)
を
掛
(
か
)
けます、と
入
(
いり
)
かはり
立
(
た
)
ちかはる、
二三日前
(
にさんにちまへ
)
から、もう
町内
(
ちやうない
)
は
親類
(
しんるゐ
)
づきあひ。それも
可
(
い
)
い。テケテンテケテン、はや
獅子
(
しし
)
が
舞
(
ま
)
ひあるく。
祭のこと
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
急
(
いそ
)
ぎ
足
(
あし
)
に
沓脱
(
くつぬぎ
)
へ
下
(
お
)
りて
格子戸
(
かうしど
)
に
添
(
そ
)
ひし
雨戸
(
あまど
)
を
明
(
あ
)
くれば、お
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
さまと
言
(
い
)
ひながらずつと
這入
(
はい
)
るは
一寸法師
(
いつすんぼし
)
と
仇名
(
あだな
)
のある
町内
(
ちやうない
)
の
暴
(
あば
)
れ
者
(
もの
)
、
傘屋
(
かさや
)
の
吉
(
きち
)
とて
持
(
も
)
て
餘
(
あま
)
しの
小僧
(
こぞう
)
なり
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
病後夫が
召捕
(
めしと
)
られしよりハツと逆上なし
狂
(
くる
)
ひ
廻
(
まは
)
りしかば長家中
皆々
(
みな/\
)
番もすれとも
動
(
やゝ
)
もすれば
駈出
(
かけいで
)
てあらぬことども
罵
(
のゝし
)
り廻るにぞ是非なく家主
徳
(
とく
)
兵衞并に
組合
(
くみあひ
)
より願ひ出けるに
先達
(
さきだつ
)
て御召捕に
相成
(
あひなり
)
候庄兵衞の妻
豐
(
とよ
)
亂心
(
らんしん
)
仕つり町内にて種々と
介抱
(
かいはう
)
且
(
かつ
)
養生仕つり候へども
晝夜
(
ちうや
)
安心相成ず
難儀
(
なんぎ
)
至極に付何卒御奉行樣にて入牢仰付られ候へば
町内
(
ちやうない
)
一同有難仕合
也
(
なり
)
と申ける是れは
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
が、
寒
(
さむ
)
さは
寒
(
さむ
)
し、こたつの
穴
(
あな
)
の
水
(
みづ
)
たまりを
見
(
み
)
て、
胴震
(
どうぶる
)
ひをして、
小
(
ちひさ
)
くなつて
畏
(
かしこ
)
まつた。
夜具
(
やぐ
)
を
背負
(
しよ
)
はして
町内
(
ちやうない
)
をまはらせられないばかりであつた。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
しかし、
其
(
そ
)
の
當時
(
たうじ
)
、
風
(
かぜ
)
は
荒
(
あら
)
かつたが、
眞南
(
まみなみ
)
から
吹
(
ふ
)
いたので、
聊
(
いさゝ
)
か
身
(
み
)
がつてのやうではあるけれども、
町内
(
ちやうない
)
は
風上
(
かざかみ
)
だ。
差
(
さし
)
あたり、
火
(
ひ
)
に
襲
(
おそ
)
はるゝ
懼
(
おそれ
)
はない。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
陽氣
(
やうき
)
の
加減
(
かげん
)
か、よひまどひをして、
直
(
ぢ
)
き
町内
(
ちやうない
)
の
大銀杏
(
おほいてふ
)
、ポプラの
古樹
(
ふるき
)
などで
鳴
(
な
)
く
事
(
こと
)
があると、
梟
(
ふくろ
)
だよ、あゝ
可恐
(
こは
)
い。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
處
(
ところ
)
へ——
靴音
(
くつおと
)
をチヤ/\と
刻
(
きざ
)
んで、
銀杏
(
いてふ
)
の
方
(
はう
)
から
來
(
き
)
なすつたのは、
町内
(
ちやうない
)
の
白井氏
(
しらゐし
)
で、おなじく
夜警
(
やけい
)
の
當番
(
たうばん
)
で
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
先
(
ま
)
づは
重疊
(
ちようでふ
)
、
抗
(
むか
)
つて
齒向
(
はむか
)
つてでも
來
(
こ
)
られようものなら、
町内
(
ちやうない
)
の
夜番
(
よばん
)
につけても、
竹箒
(
たかばうき
)
を
押取
(
おつと
)
つて
戰
(
たゝか
)
はねば
成
(
な
)
らない
處
(
ところ
)
を、
恁
(
か
)
う
云
(
い
)
ふ
時
(
とき
)
は
敵手
(
あひて
)
が
逃
(
に
)
げてくれるに
限
(
かぎ
)
る。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
横町
(
よこちやう
)
の
道
(
みち
)
の
兩側
(
りやうがは
)
は、
荷
(
に
)
と
人
(
ひと
)
と、
兩側
(
りやうがは
)
二列
(
ふたならび
)
の
人
(
ひと
)
のたゝずまひである。
私
(
わたし
)
たちより、もつと
火
(
ひ
)
に
近
(
ちか
)
いのが
先
(
さき
)
んじて
此
(
こ
)
の
町内
(
ちやうない
)
へ
避難
(
ひなん
)
したので、……
皆
(
みな
)
茫然
(
ばうぜん
)
として
火
(
ひ
)
の
手
(
て
)
を
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
る。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
二百十日
(
にひやくとをか
)
の
落水
(
おとしみづ
)
に、
鯉
(
こひ
)
、
鮒
(
ふな
)
、
鯰
(
なまづ
)
を
掬
(
すく
)
はんとて、
何處
(
どこ
)
の
町内
(
ちやうない
)
も、若い
衆
(
しう
)
は、
田圃
(
たんぼ
)
々々
(
/\
)
へ
總出
(
そうで
)
で
騷
(
さわ
)
ぐ。
子供
(
こども
)
たち、
二百十日
(
にひやくとをか
)
と
言
(
い
)
へば、
鮒
(
ふな
)
、カンタをしやくふものと
覺
(
おぼ
)
えたほどなり。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
愁眉
(
しうび
)
は
即
(
すなは
)
ち
眉
(
まゆ
)
を
作
(
つく
)
ること
町内
(
ちやうない
)
の
若旦那
(
わかだんな
)
の
如
(
ごと
)
く、
細
(
ほそ
)
く
剃
(
あた
)
りつけて、
曲
(
まが
)
り
且
(
か
)
つ
竦
(
すく
)
むを
云
(
い
)
ふ。
泣粧
(
きふしやう
)
は
目
(
め
)
の
下
(
した
)
にのみ
薄
(
うす
)
く
白粉
(
おしろい
)
を
塗
(
ぬ
)
り
一刷
(
ひとはけ
)
して、ぐいと
拭
(
ぬぐ
)
ひ
置
(
お
)
く。
其
(
そ
)
の
状
(
さま
)
涙
(
なみだ
)
にうるむが
如
(
ごと
)
し。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
茸爺
(
きのこぢゞい
)
、
茸媼
(
きのこばゞ
)
とも
名
(
な
)
づくべき
茸狩
(
きのこが
)
りの
古狸
(
ふるだぬき
)
。
町内
(
ちやうない
)
に
一人
(
ひとり
)
位
(
ぐらゐ
)
づゝ
必
(
かなら
)
ずあり。
山入
(
やまいり
)
の
先達
(
せんだつ
)
なり。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
かういふ
時
(
とき
)
だ。
在郷軍人
(
ざいがうぐんじん
)
が、シヤツ
一枚
(
いちまい
)
で、
見事
(
みごと
)
に
轡
(
くつわ
)
を
引留
(
ひきと
)
めた。が、この
大
(
おほ
)
きなものを、せまい
町内
(
ちやうない
)
、
何處
(
どこ
)
へつなぐ
所
(
ところ
)
もない。
御免
(
ごめん
)
だよ、
誰
(
たれ
)
もこれを
預
(
あづ
)
からない。そのはずで。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
たべものに
掛
(
か
)
けては、
中華亭
(
ちうくわてい
)
の
娘
(
むすめ
)
が
運
(
はこ
)
ぶ
新栗
(
しんぐり
)
のきんとんから、
町内
(
ちやうない
)
の
車夫
(
しやふ
)
が
内職
(
ないしよく
)
の
駄菓子店
(
だぐわしみせ
)
の
鐵砲玉
(
てつぱうだま
)
まで、
趣
(
おもむき
)
を
解
(
かい
)
しないでは
置
(
お
)
かない
方
(
かた
)
だから、
遲
(
おそ
)
い
朝御飯
(
あさごはん
)
に
茶漬
(
ちやづ
)
けで、さら/\。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
どこか
近郊
(
きんこう
)
へ
出
(
で
)
たら、と
近
(
ちか
)
まはりで
尋
(
たづ
)
ねても、
湯屋
(
ゆや
)
も
床屋
(
とこや
)
も、
釣
(
つり
)
の
話
(
はなし
)
で、
行々子
(
ぎやう/\し
)
などは
對手
(
あひて
)
にしない。ひばり、こま
鳥
(
どり
)
、うぐひすを
飼
(
か
)
ふ
町内
(
ちやうない
)
名代
(
なだい
)
の
小鳥
(
ことり
)
ずきも、
一向
(
いつかう
)
他人
(
たにん
)
あつかひで
對手
(
あひて
)
にせぬ。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
壁
(
かべ
)
の
破
(
やぶ
)
れも、
防
(
ふせ
)
がねばならず、
雨漏
(
あまも
)
りも
留
(
と
)
めたし、……その
何
(
なに
)
よりも、
火
(
ひ
)
をまもるのが、
町内
(
ちやうない
)
の
義理
(
ぎり
)
としても、
大切
(
たいせつ
)
で、
煙草盆
(
たばこぼん
)
一
(
ひと
)
つにも、
一人
(
ひとり
)
はついて
居
(
ゐ
)
なければならないやうな
次第
(
しだい
)
であるため
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ちゆうひやら/\と
角兵衞獅子
(
かくべゑじし
)
、
暢氣
(
のんき
)
に
懷手
(
ふところで
)
で
町内
(
ちやうない
)
を
囃
(
はや
)
して
通
(
とほ
)
る。
城の石垣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
町内
(
ちやうない
)
の
若
(
わか
)
い
衆
(
しゆ
)
が
陣取
(
ぢんど
)
つて、
將棋
(
しやうぎ
)
をさす、
碁
(
ご
)
を
打
(
う
)
つ。
祭のこと
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“町内”の意味
《名詞》
町 内(ちょうない)
町の中。
(出典:Wiktionary)
町
常用漢字
小1
部首:⽥
7画
内
常用漢字
小2
部首:⼌
4画
“町内”で始まる語句
町内持
町内預
町内々々
町内第一