大変たいへん)” の例文
旧字:大變
ラプンツェルは、まだ一も、おとこというものをたことがなかったので、いま王子おうじはいってたのをると、はじめは大変たいへんおどろきました。
かみまつられたといえば、ちょっと大変たいへんなことのようにおもわれましょうが、内容なかみけっしてそれほどのことではないのでございまして……。
うしたい。源「ハツ/\。金「おゝ/\お湯もなにこぼれて大変たいへんだ。源「ド何卒どうぞお湯をもう一杯下さい。金「サおあがり。源「へい有難ありがたう。 ...
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「スポーツマンシップにけるようですが、お考えどおり、ガラスの破片はへんをよういさせましょう。目に見えない怪物かいぶつに、あばれられては大変たいへんですからな」
それからもしのお雑巾ざうきん次手ついでにづツぷりおしぼんなすつてくださるとたすかります、途中とちう大変たいへんひましたのでからだ打棄うつちやりたいほど気味きみわるうございますので
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
千代ちいちやんひどく不快わるくでもなつたのかいふくくすりましてれないかうした大変たいへん顔色かほいろがわろくなつてたおばさん鳥渡ちよつと良之助りやうのすけこゑおどかされてつぎ祈念きねん
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
誰某たれそれはいが、行詰ゆきづまつたてに、はくをつけにくのと、おなじだとおもはれると、大変たいへん間違まちがひなんだ。」
彼女の周囲 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
これは有名ゆうめいかいの火という宝物たからものだ。これは大変たいへんな玉だぞ。これをこのまま一生満足まんぞくっていることのできたものは今までに鳥に二人魚に一人あっただけだという話だ。
貝の火 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
雌の河童はなにかの拍子にふとこの雄の河童を見ると「大変たいへんです! 助けてください! あの河童はわたしを殺そうとするのです!」と金切かなきり声を出して叫びました。
河童 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「おッ。おさま! た、大変たいへんなことになりました。あアおそろしい、……一大事いちだいじでござります」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
老僕ろうぼくひたいしかめ、り有り、大変たいへんが有りたりという。先生手をげて、そはしばらくくをめよ、我まずこれを言わん、浮浪ふろう壮士そうし御老中ごろうじゅうにても暗殺あんさつせしにはあらざると。
「おせんさん、大変たいへんなことができましたぜ。浜村屋はまむらや太夫たゆうが、急病きゅうびょうだってこった」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
そこで、大きい人やつよい人には大変たいへん災難さいなんが降りかかってるということを、無邪気むじゃきな頭の中でいろいろとかんがえてみます。ゲートルをはかされた四人のほうは、しおしおとひっかえします。
母の話 (新字新仮名) / アナトール・フランス(著)
それであたりはミルクだらけという始末しまつ。おかみさんがおもわずたたくと、それはなおびっくりして、今度こんどはバタのおけやら粉桶こなおけやらにあしんで、またしました。さあ大変たいへんさわぎです。
もしこんなことを女主人おんなあるじにでも嗅付かぎつけられたら、なに良心りょうしんとがめられることがあるとおもわれよう、そんなうたがいでもおこされたら大変たいへんと、かれはそうおもって無理むり毎晩まいばんふりをして、大鼾おおいびきをさえいている。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「やっ、大変たいへんだ、人の外套がいとうへ手を突っこんじゃったあ!」
身体検査 (新字新仮名) / フョードル・ソログープ(著)
大変たいへんですわねえ、あれ、あんなにみづ
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
坊主ばうずめうな事をふて、人の見てまいでは物がはれないなんて、全体ぜんたいアノ坊主ばうず大変たいへんけちかねためやつだとふ事を聞いてるが
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
はははそのころモー七十ぐらいわたくし最後さいごにおにかかったときとは大変たいへん相違そういで、かげもなく、いさらぼいてりました。
いや、昨日きのふも、はら/\したつけが、まだれてたから、をくつて、おまへさんがきにくいまでも、まだかつた。泥濘ぬかるみ薬研やげんのやうにかはいたんぢやあ、大変たいへんだ。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そこで王子おうじは、ラプンツェルをれて、くにかえりましたが、くに人々ひとびとは、大変たいへん歓喜よろこびで、この二人ふたりむかえました。その二人ふたりは、ながあいだむつまじく、幸福こうふくに、くらしました。
さあ大変たいへんと思ってタネリがいそいでをはなしましたがもうそのときはいけませんでした。そらがすっかり赤味あかみびたなまりいろにかわってい海の水はまるでかがみのように気味きみわるくしずまりました。
サガレンと八月 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
反対はんたいに、聖書せいしょのお話は大変たいへんよく知っています。ジャンセエニュ先生せんせい生徒せいとのうちでも、地上ちじょう楽園らくえんとノアの方舟はこぶねことをローズ・ブノワさんのように上手じょうずにお話しできる生徒せいとは一人もいません。
母の話 (新字新仮名) / アナトール・フランス(著)
「ちよつとホテルへつたものだから。ホテルは今夜こんや大変たいへんさわぎさ。」
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
大変たいへんだ! とうとう僕は抱きつかれてしまった!」
河童 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
おやおや大変たいへん風邪かぜひいた
とんぼの眼玉 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
それ大変たいへんだ、しかきみはまだ一めいがあるのが幸福しあはせだ、大原伊丹君抔おほはらいたみくんなど可愛想かあいそうにモルヒネを沢山たくさんませられたもんぢやから、到頭たうとう死んでしまつた。
華族のお医者 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
『そんなことはいつでもよろしうございます。修行しゅぎょう後戻あともどりがすると大変たいへんでございますから……。』
去年きよねん御坊様おばうさま親子連おやこづれ順礼じゆんれい間違まちがへてはいつたといふで、はれ大変たいへんな、乞食こじきたやうなものぢやといふて、人命じんめいかはりはねえ、おツかけてたすけべいと、巡査様おまはりさまが三にんむらもの十二人じふにゝん
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おっとおんな杜松としょう根元ねもとめました。そしてそのときには、大変たいへんきましたが、ときつと、かなしみもだんだんうすくなりました。それからしばらくすると、おとこはすっかりあきらめて、くのをやめました。
おい、大変たいへんだ。おい。おまえたちはこどもだけれども、こういうときには立派りっぱにみんなのおやくにたつだろうなあ。いいか。おまえはね、この森をはいって行ってアルキル中佐ちゅうさどのにお目にかかる。
ありときのこ (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
そりやもう大変たいへんさわぎ
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
此様こんなものをまけられたものこそ因果いんぐわで、これのみまして御前ごぜんさがると、サアうも大変たいへん当人たうにんひどい苦しみやう、其翌日そのよくじつヘロ/\になつて出てました。登
華族のお医者 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
それではもりなかで、大変たいへんでございますこと。たびをするひとが、飛騨ひだやまではひるるといふのは彼処あすこでござんす。貴僧あなた抜道ぬけみち御存ごぞんじないから正面まともひるをおとほりなさいましたのでございますよ。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「おれはむねかるくなったようで、大変たいへん気持きもちだ!」
へえー成程なるほど此処こゝ弾丸てつぱうだまの穴かなにかありますね。真「左様さやうさ、鉄砲傷てつぱうきずのやうだね。甚「うも大変たいへんに毛がながうがすな。真「うむ、牛熊うしぐまの毛はチヤリ/\して長いて。 ...
八百屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
大変たいへんことをしたぞ。」
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
エヽ麻布あざぶ三軒家さんげんやなんで。「うも大変たいへんに遠いね、まアい、ぢやア其積そのつもりで。金「へいかしこまりました。 ...
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
ヤお芽出めでたうぞんじます、相変あひかはらず、きみ何所どこへ。甲「ぼくは七福神ふくじんまゐりくんだ。乙「旧弊きゆうへいな事を言つてるね、七福神ふくじんまゐりといへば谷中やなかくんだらうがしもどけで大変たいへんみちだぜ。 ...
七福神詣 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
それにまだ世間せけんには売物ばいぶつにないと結構けつこうなお下物さかなでせうなんだか名も知らない美味物許うまいものばかりなんで吾知われしらず大変たいへんつちまひました、それゆゑ何方様どちらさまへも番附ばんづけくばらずにかへつたので
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
まへ去年きよねんわたし寸白すばこいてゐる時分じぶんうち療治れうぢたに、梅喜ばいきさんの療治れうぢ下手へただが、何処どこ親切しんせつ彼様あんじつる人はないツて、うち小梅こうめ大変たいへんまへ岡惚をかぼれをしてゐたよ
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
もちつかへたか……さア大変たいへんだ……泣きながらたべるからつかへるのだ困つたものだ……お待ちなさい……此子このこが心配する……わしせなかたゝいてげる……いかい……失礼しつれいだがたゝきますよ。
怪我けがでもさせると大変たいへんだと思つて今から心配でございます、モウ明日みやうにちになりました……それわたしの名が貴方あなた、どうも蓮華班れんげまだらといふのでげすからな、おまけにゆめ浮橋うきはしわたるといふので替牛かへうしがおまへさん
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)